ゾンビランドサガ リベンジを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
詩織が愛を勧誘する姿に、純子は強く動揺する。
自分たちの光は、果たして仲間を繋ぎ止めるのに足りるのか。
現在進行系で突っ走る青春が、迷いを置き去りにひた走る。
爆音と雷撃を力に変えて、今新たな伝説が刻まれる…私が、私達が”フランシュシュ”だッ!
そんな感じの令和純愛伝説、ゾンサガR第4話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
前回のメランコリックな空気を上手く追風に活かし、愛ちゃん抜きで挑むステージ、愛ちゃんの手を取って刻む伝説が力強く踊った。
純子ちゃんの心配しぃな部分、吹っ切れると魂に鉄骨入る部分が良く見え、素晴らしい仕上がりだったと思う。
迷い、苦しんだ先に掴んだ答えは、悩む前よりも強いものを生み出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
R第1話で溺れに溺れた巽が、純子に突きつけた強い言葉は、彼が見事に復活したことを示してくれて嬉しかった。
挫折と再生、過去あってこその今を描くこの作品の視点は、二期になってより強くなっていると感じる。
”紺野純子”として動画サイトに刻まれた、懐かしきアンプラグドは巽の”戦友”が吠える風に後押しされ、電気と友情に増幅されたエレキの音色を奏でる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
大きく変わっているように見えて、揺るがない根っこを共有するもの。
過去と繋がりつつ、けして同じではないもの。
その両方がしっかりと描かれ、”ゾンビ”を主役にするこの物語らしいエピソードとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
鉄の挑戦状を受けて、フランシュシュはより大きな注目を集めるだろう。
そこにはプレッシャーとチャンスが同居していて、駅スタのように失敗することも当然ある。
だが、死から蘇り復讐(リベンジ)は出来る。
そういう不屈を、立ち上がった後同じではありえない人間の性を描くことこそ、やはりこのアニメの軸なのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
新しい自分を掴むのは、けして簡単ではない。
愛ちゃん不在に揺れたからこそ、フランシュシュは強い自分たちを世界に示し、詩織の心に己を刻めた。
過去は今と、死はより善い生と。
敗北は勝利へと、常に繋がっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
そういう事を言い続けるアニメなのだなぁと、再確認できるエピソードした。
ここにゆうぎり姉さんのホスピタリティ、詩織のデカい感情、ドラミングモンスター山田たえ、全てを更地にする純愛爆弾と、キャラが皆生き生き踊るのだから、凄い作品だよ…。
というわけで、今回も美術が最高に良いッ!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
クローズアップでの表情も素晴らしいのだが、やや弾き気味のカメラで情景にキャラを配置し、それぞれの思いや関係性を照らす描き方が冴えに冴える。
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第4話より引用) pic.twitter.com/bwjuhzvh8O
欄干の向こうに見つめる不安な思い、フェンスに霞む心細さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
夕景がよく似合うアイドル、紺野純子の面目躍如なシーンがズバズバ出てきて、心を大きく揺さぶられる。
そこに隣り合う者たちの表情も、また情緒に満ちて強く輝いている。
情景に宿る活力が、ドラマを見事に成り立たせている。
純子が愛ちゃん好きすぎでマジビビり倒す今回、彼女はメランコリックな資質を負の方向にドライヴさせて、滅茶苦茶ウジウジ悩みまくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
そこに寄り添おうとするさくら(優しくて偉い。かわいい)はしかし、橋桁の垂直線に踏み込みを留められている。
愛ちゃんはフェンスの内側に入り込み、純子の手を直接握る特権を持っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
だがお互いの思いはすれ違い、心の摩擦熱は浜辺に赤く燃え上がる。
海に向かってバカヤロー、昭和むき出しの激情爆弾に、よっしん声の警官を添えて一笑いのゾンビギャグ。重くしすぎない塩梅が良い。
アンコールの愛ちゃんジャンプを腕すっぽ抜けで感動一色にしすぎなかったり、落ちても『ゾンビですから』で無事だったり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
相当な感動回であるけど、死体ギャグが相変わらず品よく冴えて、エピソードの食感を整えていた。笑いの使い方が、やっぱ巧い。
そして迷える純子を見つめる、俺達の巽孝太郎。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
メッコメコに酒に溺れたからこそ、立ち上がり奇跡を起こす彼の姿は眩しい。
何かが起きたときに風が吹くのは、感情の動きが作中の現実を動かす表現主義においてはスタンダードと言えるけど、それをエレキの爆音で強引に引き起こすのが良い。
黙って座ってても奇跡が起きないなら、自分の手で掴み取る。死体を蘇らせ、故郷を救う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
そういう覚悟でネクロマンサー兼プロデューサー兼エンバーマーやってる巽は、久々の熱血マジ顔で純子に思いを託す。
誰ともつながらないアンプラグドな過去、閉じこもった寡黙なメランコリー。
昭和で湿度高い純子のキャラ性は、彼女とフランシュシュを腐らせかねない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
なら何かに繋がった最新型に生まれ変わって、自分を表現するギターをかき鳴らせ。
ここで『ギターを捨てろ』とは言わないのが、巽孝太郎である。純子の良さは、生まれ変わる必要はあるが捨て去る必要はない。
そのためには、今の形をぶち壊す必要がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
エースの愛ちゃんをソロに切り離したのも、そんな目論見からである。
仲間を引っ張る重責に揺らぎ、詩織からの誘いに迷い、純子は壁にぶち当たった。
しかしその姿が、優しい仲間たちの奮起を促し、思いやりを引き出しても行く。
ゆうぎりさんが料理に込めた想いが、何処に届くかハラハラしながら見てたが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
ゾンビとして”貪る”のではなく人間として”食べる”少女たちを描くキャンバスとして、最高の使い方をしてくれて大変良かった。
人は飯を食う。食ってみんなで頑張るのだ
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第4話より引用) pic.twitter.com/AFOWCCr6mx
愛ちゃんは”カバ”の弁当に込められたメッセージをしっかり読み解き、鏡に自分の顔を映しながら命の糧を腹に落としていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
彼女はソロ活動にも、詩織からの誘いにもそこまで揺らいだ感じがない。強い瞳に意志を宿し、自分を見据えながら力強く進む。
だから、鏡が彼女の前に在る。自分が見えている。
夕景のアイドルである純子は、その強さを(自前では)持たない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
しかし巽がエレキから起こした風を受け、ゆうぎりの優しさが詰まった食事を腹に入れて、ある意味水野愛的な資質を開花させていく。
というよりその逞しさは力強い歌声として、既に発露していたものだ。
変化とは、常に再発見なのだろう
昭和でメラコリックでアンプラグドな純子の過去に、愛ちゃんは既に”いいね”を付けていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
アイドルとして、仲間として、友達として、ずっと好きだったし、知るほどに好きになっていく。
そういう思いが時に伝わらなくても、愛は常にそこにある。
純子の思い出ボム乱打が目立つけど、愛ちゃんも相当…
過去と接続されつつ、形を変え今を生きるわたし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
純子が見つけた答えはフランシュシュのパフォーマンスとなり、運命を切り開いていく。
トンチキな悪あがきに思えたストンプも、フラフープも洗練された表現となり、見知らぬファンの心を射抜く。
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第4話より引用) pic.twitter.com/QnaCvOHFK2
リベンジの”R”を冠した”目覚めRETURNER”再演も含め、より強く戻ってくることの意味、連続性のある靭やかな変化をしっかり、ステージに焼き付けるライブとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
過去と同じ曲を弾いても、けして同じではない。
新しいことに挑んでも、積み上げたものが背中を支える。
かつて命を奪いトラウマとなった雷を、愛ちゃんとフランシュシュは力に変えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
AR演出もかなり一般化した令和の現状を、上手く反映して見事に魅せる”目覚めRETURNER”はしかし、愛ちゃんが一度離れたからこそ可能になった舞台なのだろう。
エースのワントップなんかじゃ、決して無い。
貪欲に第二の生を生き抜き、前に前に進み続ける仲間がいればこそ、愛ちゃんは抜きん出た存在感を示せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
それが仲間を刺激し、フランシュシュはもっともっと強くなっていく。
幾度も生き返り、敗北に復讐していく。
その変化と新生が、ファンを引きつけ新たな可能性を開いていく。
第4話にして、二期のフランシュシュがどんなアーティストなのかを大舞台、見事に映えさせるライブであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
連作に散りばめた要素を見事に回収仕切り、納得と充実の表現へと昇華する腕前が、また大変に良い。
『フラフープ、こう活かすかぁ…!』みたいな驚きと嬉しさがある。
見せてたものを活かしつつも、より洗練され刺さる表現に磨き上げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
第3話と第4話に分割・連動された演出の数々も、またある種の”リベンジ”だ。
表現の形態が、そのテーマをしっかりと拾い上げ、手応えのあるドラマを見事に駆動させているのは、非常に高度かつ幸福な創作行為だと言える。
ほんっとねー、たえちゃんが頑張って身につけたドラムを、大舞台初っ端のご挨拶としてぶっ込んでくれるありがたさったら無い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
サキちゃんが『良いぞ! どんどんやれ!』って背中押してるの見て、やっぱり泣いちゃった。
たえちゃんに優しいフランシュシュ見てると、毎回泣いちゃう…。
そんなフランシュシュに動揺をもたらす詩織を、ただの”敵”ではなく過去に縛られ己を変えていく一人間として、”アイドル”のてっぺんとして描いてくれたのも、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
ユイちゃんとの対話をちゃんと入れたの、素晴らしいと思う。
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第4話より引用) pic.twitter.com/EJM6KWRCPR
仲間の言葉、愛ちゃんの決意を受けて、詩織は己を”アイドル”にした過去ではなく、今まさに”アイドル”である現在に帰還していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
それぞれの居場所は違えど、確かに運命を繋げた者同士、憧れの”水野愛”に微笑んで背中を向ける。
力強く、誇りある女(ひと)の立ち姿である。
愛ちゃん抜きの”激昂サバイブ”で実力を示し、エースの帰還と新たな境地で魅せる”目覚めRETURNER”を心に刻む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
言葉よりも強いもの、”アイドル”が描くべきものを受け取って、詩織は光の中へ歩みだしていく。
その背中は、”てっぺん”に相応しく分厚い。
一期第6話&第7話で迷い、答えを得た愛ちゃんが揺れないことで、純子も詩織も仲間に支えられた己を見つけ、過去に縛られるのではなく未来へ漕ぎ出すことが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
ここで愛ちゃんまで迷ってると、話の腰が弱くなっていたと思うので、タフでカッコいいまま走ったのは大変良かった。
つうか愛ちゃんがソロ仕事も過去との対峙も、プライドを込めてハンサムに乗りこなすことで、色んな女が狂っちゃう描写にむっちゃ納得行くのよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
マージで純子の記憶野が水野愛との思い出アルバム過ぎて、どんだけだよオメェ…って感じだった。
しょうがない、ハンサムな女は全人類の脆弱性だ。
過去から続く、私達の今。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
乱れ挫けてもなお、立ち上がり吠える己。
それは詩織の心を震わせ、TV越しに全国へと解き放たれた。
お仕事モノとしても、見事に大舞台をやりきってデカい反響があるのは、手応え満載で良いよね。
色んな面白さを貪欲に積み上げるのは、このアニメの良いところ。
というわけで、期待に答え予測を心地よく裏切る、見事な勝負回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
前回の下げ調子でフラついたところに、こうも強い一発をど真ん中に入れられると、『強え』以外の言葉がない。
こうあって欲しい場所に、このくらいかなと思ってたレベルを遥かに超える表現力で、鮮烈に撃ち抜く。
まさに王者の表現力で、大変良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月4日
得体のしれぬ怪作として始まり、作品に込めた熱量で傑作の名前をもぎ取った一期から、既に期待が上がりきった二期。
きっちり勝ち切るのがかなり難しい状況だとは思うのですが、それでも勝つ。ぐうの音も出ないほどに強く。
素晴らしい。次回も楽しみです。