ルパン三世 PART6を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
ルパンが目覚めた時、そこは帝都だった。
陸軍の野望と華やかなロマンが交錯する時代、名探偵・明智小五郎の宿敵、黄金仮面の役割をあてがわられ、奇妙な舞台が動き出す。
ガス灯に照らされた大元帝国の遺産は、狙うべき獲物か、運命の道標か!?
そんな感じの乱歩×ルパン、怪盗紳士の異世界転生な、PART6第5話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
ゲスト脚本のやりたい放題も前後編で極まれりッ! って感じだが、現代日本最強の乱歩オタク…ていうか探偵小説オタクである、芦辺拓が担当となればこうもなろう、という感じ。
大好きなものと大好きなものを組み合わせたお子様ランチ発想ながら、両方のネタがちゃんとそれっぽく仕上がり、化学反応の面白さがあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
舞台となる帝都の作り込みが凄まじく、社会風俗のオタクも血圧上昇の仕上がりだったのではないか。
柱が太くて多いので、屋内に圧迫感があるんだよなぁ…。
あと街灯が出力低く数も現在ほど多くないので、夜がちゃんと暗い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
そういう細部への気配りが生み出す”空気”が、ルパンが飲み込まれた場所の異質性、実在性をしっかり盛り上げて、大変良かったです。
乱歩アニメ数あれど、ここ詰めた作品全然無くてなぁ…。
お話の方は前後編であることを生かした、ワリとゆったりとした運び。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
黄金仮面の役を割り振られたルパンが、同じく乱歩レルムに取り込まれたどっかで見た顔と、見知らぬ新顔と一緒に、ドッタンバッタン大騒ぎである。
その原動力になるのが、満州より発掘された時空秘宝…と。ハッタリ効いててよろしい
正体定かならぬ大風呂敷を真顔で広げ、それっぽいことを虚実妖しく見せる楽しさは、前回ヘミングウェイのコードブックでも描かれた所。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
お宝それ自体が持っている物語を追いかけ、巻き込まれ、ワクワクと想像力が広がっていく冒険小説的面白さは、”ルパン”の大事な根っこだと思う。
”ミステリ”をテーマに掲げつつ、その前景たる冒険小説の時代まで、面白さのレンジを引き戻しているPART6の語り口に、古き良きルパン三世…その原典たる怪盗ルパンを、リバイバルさせる作用はあるのか、ないのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
そこら辺を考えながら、ゲスト脚本を見るのも個人的には面白い。
37年開発のワルサーがオーパーツになってしまう、未だ大正ロマンの香りを残す帝都。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
軍隊の謀略と横暴は未だ胎動の段階で、財閥令嬢のお転婆探検がニュースとなり、セルロイド製のフィルムは容易に発火し、映画は中断される。
そんな危険なまどろみに、巻き込まれた怪盗紳士。
時空転移とメタ構造が猛烈に匂う構造の中で、”ルパン”は果して脇役なのか、主役なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
乱歩作品としてみれば、エピソードゲストである明智小五郎こそが主演であり、黄金仮面は打倒されるべき敵役だ。
ここのネジレを、内蒙古の秘宝をめぐる冒険にどう絡ませてくるか…解決編が楽しみだ。
まぁ雰囲気満点な帝都を舞台に、ルパンの中の乱歩、乱歩作品に飲み込まれたルパンが乱舞する様子を見ているだけでも、結構いい感じなのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
元々夢と現の境界線があやふやなネタだけに、ルパン以外が当て振りに食われちまってる狂気とは、多分相性がいい。
これが機械の見せた一瞬の夢なのか、確かな手触りを持ったもう一つの現実なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
明らか元末の技術で作られてないタイムマシーンを追う中で、そこにこのエピソードなり、面白い答えが出ると良いな、という感じ。
前後編ということで尺に余裕があり、結構寄り道が多い話なんだが、そこが逆に良いわな。
急に百合のオタクにサービスしだした蒙古の姫君とお転婆令嬢とか、唐突すぎてビビったからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
あの二人の関係性が後半で生きるのか、読みきれないのも面白い。
深夜アニメというメディアに、慣れきっていないが故の新鮮な面白みは、ゲスト脚本の醍醐味か。
とまれ、ルパンと陸軍と明智一派、三つ巴のお宝争奪戦はまだまだ続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
ゴエちゃんも用心棒役で登場を果たし、狂った寸劇は後半、さらなる加熱を果たしそうです。
『ルパンと乱歩でヤりたかった!』という激烈パッションを燃料に、一体何を語り上げるか。
後半が楽しみです。
追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月15日
サブタイトルからすると、帝都がルパンの夢を見ている主体だ。
しかしルパンを主人公としてフォーカスすると、ルパンが帝都の夢を見ている形になる。
サブタイトルとエピソードは、主客を入り混じらせてあやふやだ。
胡蝶の夢、邯鄲の枕。ルパンは夢を見ない。
乱歩をテーマに選んだ意味、か。