トロピカル〜ジュ! プリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
あとまわし一味の奸計により、海のリングを奪われたまなつ達。
城に封じられた記憶は、水底の妖精郷秘密の掟を語る。
あの時の思い出も、かけがえない今日も、全てが淡と消えるのなら。
今なすべきこととは、一体何なのか。
そんな感じの最終盤への点火装置(イグニッション)、本格炸裂のグランオーシャン探訪後編である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
ゆるーっと進んできたトロプリの物語を、終局に導くに足りるデカい爆弾がドッカンドッカン炸裂し、なかなかに重たい話だった。
まなロラのかけがえなさが、魔女プリの因縁と重なってるのエグいな…。
お話としてはマンマとしてやられたプリキュア達が、ヨロヨロお城を彷徨ってると記憶の貝殻をゲットし、女王様を開放し…という流れ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
貰うもん貰ったら、「後顧の憂いを断つ!』とかは考えず放置してトンズラする辺り、やっぱあとまわし一味は悪党向いてないね…。
前回意味深に描写されてた記憶の貝殻は、海と陸の触れ合いを封印するための装置であり、過去の遺物かと思ったらローラのど真ん中にぶっ刺さる時限装置だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
故郷が平和になったと聞いて久々に帰郷したら、悪党の悪巧みにメチャクチャにされるわ、地元の黒い部分目の当たりにするわ、ローラ可哀想ね
今回色々、話の根幹に関わるネタが出てきとるわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
ここまでずっと、ある意味無邪気に『プリンセスになるの!』って夢を追っていたローラが、おとぎの国にもあった現実にぶつかり、母であり大人であり信頼できるロールモデルだった女王様と対峙するのも、大きな事件だろう。
トロプリはノンキな作風なので、現実の重さや暗さはあんまり影を伸ばしてこないわけだが、『そんな場所でも、別れと成長を描いて話は終わるのだ』というサインを、今回の話運びからは強く感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
今回真実を知ったことで、ローラは故郷も女王様も、もう無条件には信じられない。
唐突にローラの子供時代が終わった時、夏海まなつが隣りにいてくれたことが、なんともありがたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
今を全力で生きて、未来を掴む。
そんなトロピカった生き方の根っこに、名前すら聞けなかった後悔、既に出会っていた運命がぶっ刺さってるのは、ロマンスとしか言いようがねぇ…。
ぶっちゃけ前回と今回は、のんびり進めてきた物語の舵取りを、クライマックスに強引に向ける後出し力が相当強いわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
幼いローラとまなつの触れ合いが、とても眩しく宿命的に描かれていたことで、一気に飲まされた感じもある。
ズルいなぁ…こういうの(大好き)
まぁ強引だろうがレールを引かなきゃ、物語は大団円なんかにたどり着かないわけで、ここで一手強いの打ち込んできたのは正しいし、嬉しいとも思うわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
今回ローラが抱いた不信と不安は、まなつに支えられて軽減はしても、解決はしない。
故郷も未来も、もう安らぎの場所ではなくなった。
ローラとの別れに涙し、そこから今の自分を創り上げていたまなつは、ローラが今回経験した幼年期の終りを既に体験していた、とも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
どっちにしても、ローラは動かない現実を前に何かを成し遂げ、自分の望む物語を掴む存在…大人になっていく子供として、これからの物語を歩む。
全ての人間を取り巻く嵐の只中に、ローラも当然いたのだと描き直す今回の運びは、僕は凄く公平で、良いことだと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
当たり前に善いものだと思いこんでいた社会や大人が、何かを自分に隠していたこと。
それがかけがえのないものを奪い、成り立っていたと知ること。
子供には強い衝撃だ。
そうしてひび割れた世界を、周囲の助けで補修しながら、もっと分厚い自分を作っていける事実は、幼いまなつが両親の言葉を支えに”トロピカった”自分を創り上げ、ローラと出会い直せた物語に、既に描かれている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
今目の前に在るものを大事にする姿勢は、現実に裏切られれば即壊れるものではない。
むしろ理不尽な現実に抗して、なりたい自分、こうあって欲しい世界を積極的に連れてくる力強さが、そこにはあるべきだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
ローラの物語がどんな結末を迎えるかは、色んなパターンが考えられると思う。
掟に封じられた記憶を、まなつが約束通り取り戻してくれる終わり方。
あるいは掟自体をぶっ壊し、何も忘れなくていい世界をローラが連れてくる物語。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
どちらにしてもそれは、静止した永遠を前に諦める物語ではないはずだ。
今回大ボスである魔女様の求めるものが、『全てを後回しにするための不老不死』だと描かれたことが、その予測を強くする。
グランオーシャンの記憶封印が、魚の脚を持つ魔女様の根底にあるのなら、なおさら掟は書き換えなければいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
既に肉体を失ったかつてのプリキュアが、まなつ達今を活きる少女に託したもの。
そこにはローラに花かんむりを届けたまなつにも負けない、生きた願いがあると思う。
例えば島の人魚伝説が再誕した第22話を思い出しても、トロプリにおいて”継承”というのは、結構大事にされてるテーマだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
過去魔女(になってしまった人魚)とプリキュア(であり続けられなかった少女)の間に生まれた悲劇を、受け継いでその意味を書き換える。
デウス・エクス・マキナめいて、話の要所で登場してはシリアスな波を生み出す亡霊プリキュアは、まなつ達が過去の継承者であり、同時にそれを編纂する資格を持っていると、静かに告げている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
人魚姫は、必ず悲しい終わり方である必要はないのだ。
ローラは強い怒りを滲ませつつ、まなつの言葉に導かれて、自分にしか出来ない闘いへと進みだしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
それは『今を精一杯』という美辞麗句に思考を麻痺させた、根本的な問題解決の放棄なのだろうか?
目の前のタスクを片付けているだけでは、未来に繋がる変化は生まれ得ないのではないか?
記憶封印という重たい結末が、このままだと待っているローラの物語は、後悔から生き方を決めたまなつの物語と、強く結びついている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
今を精一杯奔る生き方は、過去の悲しさを忘れず、未来をより良くする時の潮の只中でこそ、意味を持ちうる。
そういう所まで、トロピかってる主人公を持っていけるか。
今回は、そういう問いが投げかけられたエピソードとも言えよう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
魔女様が忘却の掟が生み出した悲しい怪物だと解ってきたこと含め、今回表に出たネタをどう裁いて話を終わらせるかは、トロプリ全体の評価に大きく関わることだと思う。
逆に言えば後1クール、最終コーナーを曲がるこのタイミングでまなつの現状肯定主義、ローラの幼年期の終わり、魔女様の静止した永遠を一気に彫り込んできたことは、作品が描いてたヴィジョンと課題に答えを出し、キャラクターの生き様を問いただす姿勢に繋がっていると、僕は思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
あるいは、思いたい
何しろデカいフレームをあえて用意せず、ユルーい雰囲気で明るく進めてきたシリーズなので、大きな物語にどうアプローチするか、不安になる頃合いもあったのですが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
”愚者の棺”という道具立ての持つ伝奇力もあって、なかなかいい感じにグツグツイッてきたんじゃないでしょうか。
やっぱローラが幼い夢を裏切られ、怒りを込めて母と世界を睨む描写があったの、パンクで凄く好きなんだよな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
この正当なる憤怒から、あの子だけの真実の夢が切り開かれていくわけじゃない。
抑圧に満ちた世界を呪うのではなく、壊し新たに生み直す決意が、あの子とともにあって欲しいよ、俺は。
ローラが世界の真実を知っちまう哀しさが、かけがえのない出会いを思い出す奇跡と繋がってるのも、残酷で優しくて良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
ここに来てまなロラに幼き日の運命属性付くの、”無敵”すぎてビビるんだよな…鬼に金棒、V2ガンダムにアサルトバスターじゃん。
視点が”今”にフォーカスしてる(からこそ、全てを動かせるほどに強い)まなつが、掟それ自体を書き換える発想は無いの、面白い描写だなー、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
狭くて強いその現状主義に、過去と未来に繋がる視線を加えるのが、ローラという存在なのかも知れない。
(僕が”ルールの書き換え”に希望と期待を抱いているのは、定番のお別れで終幕と思いきや堂々マジカルパンク世界へと社会を書き換え、自分の愛に都合のいい環境へと捻じ曲げた相田マナつう”先例”が、プリキュアにはあるからです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
そんぐらいわがままでも良いのだ、プリキュアは)
たとえどんな嵐が迫っても、友情は永遠。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
白紙に塗りつぶされた記憶も、幾度も蘇る。
女と女の魂が正面から向き合う大きな質量が、強大な引力でクライマックスを引き寄せつつある中、次回はあすか先輩の”決着”である。
物語の始めから溢れていた湿度が、ついに翼を得る。
来るぜ、嵐が…マジ楽しみ!
つーか現行プリキュア関係ない場所で、怪物と亡霊の捻じれに捻れた感情が暴露され、魔女様と先代の物語が相当”強く”なっとるね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
魔女様がグランオーシャン関係者だとすると、掟に踏みにじられた全ての無念の代弁者ともいえ、グランオーシャン蹂躙はある種の聖なる復讐になる…のか?
ホントここ二話で平和な夢の国が巨大な闇の中心へと成長し、そこにローラの厳しき青春が強く絡んでるの、予測しなかった不意打ちで最高なんだよな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
こういう強度で横から殴っても話が壊れないの、今までのノンキエピが描くべきものをちゃんと描いてきた証拠だと思う。
エルダちゃんがバトラーさんへの疑念を抱く描写も入って、こっからどう捻っていくか、楽しみである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月21日
俺第19話大好きなんで、あそこで生まれたまなつとの縁が、あとまわし一味の”今”を断ち切る決め手になってくれると、本当に嬉しいんだよな~。
トロプリ終盤戦、どうなるか楽しみですね!