プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
全日本選手権が迫る中、愛佳達は合宿の成果を氷上で発揮し、実力を形にしていた。
デュエルで前に出れない尚美に寄り添い、二人で強くなろうとする梨子。
麗しい絆はしかし、幸運ばかりを連れては来ない。
そんな感じの霧降しっとり女女絵巻、大会スターとの第8話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
1クールのゴール地点もVS釧路に焦点があってきて、一生パックとスティック捏ね繰り回し、エッジで氷刻んでる練習回だった。
ガッツリホッケーやってる描写が分厚いと、やっぱ安心するネ!
前半はキャラというよりチームにフォーカスして、これから挑む大会の勢力図とか、周囲の支えとか、選手が挑む姿勢とかをスケッチ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
こういう所に時間を使って、TVのPさんの目を通じて一年の成長をハッキリさせる所とか、プラオレっぽい話運びだなぁ、と感じる。
取材に張り切りすぎたり、ダンス諦めていなかったり、松永監督は相変わらず変な人だが、やっぱり子供らをよく見て、適切に導いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
課題の出し方と、それを超えた時の褒め方が上手くて、女の子たちが強くなる説得力が(地味な部分)であんのよね。
素直で指導者が良いから、よく伸びる、と。
注力するべきポイントが不鮮明だと努力も空回りすると思うが、松永監督ってかなりピンポイントに『頑張るべき所』を伝えれてて、それが実際試合で生きてるんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
んで、課題一つ越えたらもう一個出して…と、成長を期待するペースも丁度いい。
子供らの返事も、ハキハキ真っ直ぐ屈折なしだしなぁ
スポーツ用品店のおやっさんをファン代表に、目指すはBリーグ一位。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
優の古巣もライバルとして際立ってきて、勝負が盛り上がる土台は上手く創れたと思う。
問題はそこに何を盛るかなんだが、Bパート…来たぜ、霧降コンビの”湿度”がよ…。
僕は梨子は見た目通りのサバサバ元気系…な部分もありつつ、尚実にだけ凄まじい体重のかけ方してるアンバランスが好きなんですが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
尚実も梨子のことは大事な幼馴染で、負けたくないライバルで、結構複雑な感情を持ってるんですが、どうも重量がアンバランスに思える。
明らか、梨子の期待がデカい。
自分が惚れ込んだ尚実はもっと凄くて、もっと強いはずだから、その理想に近づいていって欲しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
どっかで尚実の実態よりも高い場所を見てる、他人事だからこその異様な熱量みたいのが、梨子の接し方からは透けてたわけですが…それは幻覚ではなかったッ!
高校一年生らしくそれなりに挫折して、自分に見限りも付けてきたからデュエルで引いちゃう尚実。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
そんな現実よりもっと綺麗でもっと強いものを、梨子は信じてるからこそ走り込みを装って親友の特訓に付き合い、弱点克服のために超絶前のめりになる。
明らか、人格のバランスがおかしい。
このねぇ…人生の正解としてお出しするにはちいと歪な、特別に誰かを思い込む感情の強さが一見サラッとした風通しの良さの奥に在るの、最高に好きなバランスなんですよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
正気気取っておきながら、その実一番クレイジーというか…その狂気が、メチャクチャ尊いものから発してる塩梅というか。
梨子が信じてくれてる自分に追いつけるように、尚実は隠していたかった思いを暴き、臆病になってしまった自分を追い越していける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
これは一見凄く健全な距離感なんだけども、やっぱどこかにアンバランスな、危うい期待感と依存がバチバチ撥ねとる。
梨子が引っ張って、尚実が追いついて。
そんな一方通行で上がった高みが、ハードな試合で試された時果たして耐えられるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
一見いい話風味な弱点克服の直後に、約束故に足首ぶっ壊す展開繋いできたの、マジで『キターーーッ!!』って感じで最高だった。
そう、そこはしつこく描写の中で問いただされ、試されるべきポイントなのだと思う。
二人が特訓の果てにたどり着いた関係って、常に梨子が先に歩いてるのよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
梨子が尚実の弱気をフォローして、尚実は梨子がいるから折れないように頑張る。
その歪な傾斜のまま、真に闘争心とチームワークを試される本物のスポーツ(と、アイスホッケーを描きたい作品)に挑めるのか。
今回のアクシデントは、そういう所を問いただす爆弾として、凄く良い投げ込まれ方したと思っています。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
このまま歪に突っ走ってくれても最高に良かったんだが、ここで感情腫瘍が爆発して、全てを薙ぎ払った後の荒野から新たに関係と自我を再構築していくのも、滾る展開だ…ありがたい。
かなり痛そうにしてるし、梨子は一旦フィールドを離れると思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
となると、尚実は約束に甘えることができなくなる。
梨子が”してくれた”から頑張れるって言い訳が、苦手なデュエルに持ち出せなくなる。
自分が”やる”んだっていう自発性を、弱気なキャラから引っ張り出す必要がある。
お互いを認め合い、支え合い、もたれかかる関係の尊さ(と湿り気)をBパート使ってしっかり描いた上で、横合いから殴りつけて次回に引く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
尚実の覚醒にはこれ以上無い土台であり、熱血スポ根としても大変美味しい展開です。
そこに、幼馴染に引きずられるだけの、粘った関係が終わる/変わる熱が乗る
霧降の二人に注目しながらこのアニメ見てきた自分としては、大変美味しいお話がズバンやってきて、嬉しい限りです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
『本気でスポーツやってりゃ、そらアクシデントはある』と描けたのも、なかなか良かったと思います。
そういう必然の危機をチームがどう越えるかも含め、次回大変楽しみです。
追記 こういう名状しがたいリアリティを摂取するべく、”百合”とジャンル分けされる創作群を追いかけている実感は、たしかに自分の中にある。。
追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
梨子の湿り気って、普段の気さくな態度がそれを隠す嘘ってわけでもなく、結構ナチュラルに強く正しく前向きに進んでるのに、尚実絡みの時だけしっとりするのが良いんよな。
陰/陽、オモテ/ウラのシンプルな二分法とは、ちょっと違う文法でキャラ描いてる印象。
良いの悪いの、正しいの間違ってるのとシンプルに分割できない、ネトついた情感と関係が二人の間でずっと続いてきて、依存は支えで、強く手を引くことが優越感の源泉で、そういう汚れたもの全部ひっくるめて、かけがえなく尊くて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
かなり綺麗にグチャグチャなものが、あの二人に滲んでるのが俺は好き
そこ補強する意味合いでは、フィギュア時代の尚実が体現してた”美”に梨子が惚れ込んでいること、そして尚実が梨子を見る視線にはまだその熱量が顕現してない不均衡は、個人的には大変ビリビリ来る描写だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
美しいものほど、人をアンバランスに狂わせるものはなく、その不均衡こそが熱を生む。
誤解を承知で断言すれば、鷺沼梨子は彼女の幼馴染に、その”美”に狂っておるのよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月25日
だから自分が犠牲になるタイミングで、自分が信じるものを守る方に動ける。
そういう狂熱が今の尚実にはまだ宿ってなくて、しかし確かに眠っている。
その覚醒が見れるか、俺的に次週は大変注目である。