トロピカル〜ジュ! プリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
土曜日、何の疑いもなく日常を歩いていた。
間近に迫ったフェスに、学校の皆が思いを託す。
私達の”今”を全部込めた最高の舞台を、笑い合いながら作る。
変わっていくときの中で、けして変わらないものがあるのだと、そう信じていた。
日曜日、それが壊れた。
そんな感じのトロプリ最終局面開始ッ! 崩れ行く最後の日常描写が印象的だ、第42話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
貝澤SDらしい明暗の対比、水面に揺れる当たり前の日々を描いたAパートが大変良く冴え、何かが終わり始まるタイミングを、上手く告げていた。
全体的に朗らかで明るいけど、何かが脆く震えている。
どっしり腰を落として日常を書いてきたトロプリの、一番強い部分を最後に確認してから、クライマックスの引き金を引くようなエピソードとなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
ここまでの学園生活を彩ってくれた仲間たち、それぞれの肖像画が懐かしくも鮮烈で、『ああ、終わるんだ…』と強く思わされる。
繰り返す日々も当たり前の平和も、その只中にいるものには終わりを想像できないもので。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
あるいはあまりに尊く愛おしいからこそ、確かに迫ってくる終局を言葉には出来ない、ということなのかも知れない。
”みんな”と接してる時は満点笑顔の太陽小町なのに、ローラと部屋に変えるなり湿る夏海の温度。
そのナイーブな湿り気があればこそ、トロピカる部は学園の異物から、”みんな”を巻き込み笑顔にする大きな存在になり得たのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
一年かけて、トンチキ女の思いつきが小さな共同体にとって大事なものになっていったの、トロプリでもかなり好きな要素なんだよな、俺。
今回フェスの準備をする”みんな”を見て回りながら、まなつはずっと笑っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
それはけして嘘ではなくて、名前も聞けなかったあの子との別れから、彼女が築き上げてきた”なりたい自分”の形である。
夏海まなつ、結構努力してやりたい放題の常夏娘なのだ。
彼女がそうあったことはトロピカる部の仲間だけでなく、その外側にもいい影響を沢山及ぼして、そろそろ物語が終わりかけている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
自分たちの因縁が良い決着を迎えるなり、棘を丸めて愛しい女の胸に柔らかく包まれるあたり、ホント百合子はズルい女だと思うね…。
画面を百合あすが専有するなり、湿度計が天元突破するの面白くてしゃーないけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
あすかが挫折とわだかまりを越えてテニスと友情に飛び込めたのも、まなつを中心にみんなが楽しくなるよう、今やりたいことに一直線、突き進んだ結果である。
フェスの準備は、その精髄として描かれている。
ド素人丸出しの芝居の準備も、五人が頭突き合わせて悩み笑っている姿も、眩しく愛おしかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
宿命の闘いを画面端に遠ざけ、学園の日常を強めにフォーカスしたトロプリは、山あり谷あり情ありの青春日記…それが生み出す当たり前の絆に、やっぱ強さがあると思う。
お話がクライマックスに突入する序章で、かなりじっくり時間を使ってその肖像画をスケッチしてきたのは、自分たちが何を書いてきたかしっかり意識しているサインが出ていて、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
やっぱみのりん先輩が涼しい顔でトンチキすると、嬉しい気持ちになるんだよな…。
トピ部の芝居に一筆足らないのは、元ネタでありテーマでもある”私達の今”が、終わりきっていないからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
そこにはプリキュアとしての闘いの決着があり、過去の因縁を学び越えていく決意があり、秘密の友だちが未来を選ぶ結末がある。
彼女たちの現実は、まだクライマックスを迎えていない。
だからそれを元にしたフィクションであり、トロピカる部が晴れの舞台で”みんな”に問う”今”そのものでもある芝居は、この段階では完成しきらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
おまんじゅうをバクバク食べて、この時間が最高だと心から言える。
そういう時間を走りきった時、舞台は仕上がるのだろう。
そこには人魚の国の因縁を、人の温もりを知ったプリンセスがどう突破していくかも、強く反映されるはずで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
『この宝物を”掟”が奪うってんなら…やったらァ!』と、二人きりの部屋で決意するローラ・ザ・パンクスの姿、大変に良かったです。
それでこそローラや!!
唯々諾々と旧弊に飲み込まれ、与えられたルールに従ってプリンセス街道をひた走る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
バッドエンドな人魚姫に、当事者として断固NOを突きつけていた女が、まなつと交わした”いつか”を守り切るための青春闘争にGET READYなの、あまりに頼もしい。
結果がどうなるかは分からんが、とにかく本人はヤる気だ
この反抗が『今やりたいと思えることを、全力でやりきる』つうトピ部魂に基づいてるのも、また良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
ずーっと『女王様になる!』と言い続けたローラにとって、今の力点は王冠それ自体ではない。
そういう形骸よりもっと大事なものを、既に人魚は見つけているのだ。燃えてるぜ…。
フェス、進路、とびきりの今。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
日常を輝かせる大事な光が、今日も繰り返されてローラとまなつは家を出る。
このリフレインが、上空を塞ぐ日常の異物で歪んで、学校と街があっという間に戦場になっていくBパートの見せ方も、終局感があって大変良かった。
バトラーさんが闘争仕掛け人としてかなり頑張ってくれて、いい雰囲気の最終決戦になってきたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
『一番最後の戦いなので、一番デカイの持ってきました』は、前座としてコバンザメを配置し、クジラの巨大感が生える演出も生きて、なかなか良いハッタリだ。
ポットは壊れ、まなつは飲まれ、なかなかの大ピンチであるが、ここを覆してこその放課後ヒーローであろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
Aパート全部使って値段を上げた学園生活を踏みつけにすることで、勝って取り戻さなきゃいけないものの価値がちゃんと伝わるの、強いベタ足って感じだ。
流石にラストバトル、過去の因縁もモリモリ出てきて、バトラー→魔女様の感情のデカさにビビってもいるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
破壊の魔女として悪逆の限りを尽くした姿に、兵士時代の彼は惚れ込んだからこそ、魂の輪郭が曖昧になった今もお世話続けてきたのね…海底に輝く、漆黒の太陽じゃん魔女様。
巨大感情バトルが街をボーボー燃やした過去なんかも明らかになりつつ、再登場なった伝説のプリキュアはまなつに何を伝えてくるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
やることいっぱいの最終決戦で、プリキュアたちはどう頑張るのか。
個別回ラストターンの仕上がりが良かったことが、上手く最終決戦の足場を整えてる感じもある。
『語るべきことはちゃんとやったし、後は殴り合うだけだな!』みたいな空気で、最後のコーナーを曲がれるのは良いことだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
あとは殴り合いの中でだけ描けるものの、真芯をしっかり捉えれるか。
要所要所で魔女とプリキュアの因縁描写を積んできたのが、ここで活きそうである。
いやマージでね、プリ魔女の過去話にどんだけ”火薬”積まれてるかで、それを越えていくプリキュアたちの”今”が成層圏までぶっ飛ぶかが決まるから、ホント楽しみなんよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
かつて悲しく傷つけ合うしか無かったものたちが、思い出に封じ、今でも疼く傷。
どうしようもないと、諦めてきた因縁。
それを若い世代が、『今一番やりたいこと』として引き受け解決することで、彼女たちの物語の特別さを証明する形…だとは思うんだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
あとまー、永遠のあとまわしを求める魔女様の停滞に、どんだけの愛おしさが残ってるかを知りたい。燃えてんだよなぁ…燐光の如き情感の熾火がよー…。
人魚とプリキュアの因縁は、まなロラの青春の鏡でもあるだろうしね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月27日
デカい宿命は控えめにしてきたトロプリだが、それがしっかり機能する下地は、ちゃんと作れてきた感じもある。
さてその上に、どんなクライマックスを描くか。
次回も楽しみです。