SPY×FAMILYを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
制服も出来上がり、イーデン校入学に心躍るアーニャ。
しかしそこは蛇の巣、営利誘拐や陰湿なイジメがはびこる地獄の学び舎…。
母直伝の右ストレートを武器に、果たして少女は生き残ることが出来るのか!?
過酷な学園サバイバルが、今始まるッ!
…ってこともないけど、”東”の治安とモラルって最悪だよね…としみじみ思わされる、入学初日のスパイファミリーである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
話の軸足がアーニャの一年生頑張り日記に寄ってきて、過酷なエスピオナージとか、血みどろ暗殺行とかはちょっと、本筋から遠ざけられる頃合い。
今回もアーニャは色んな表情で可愛く楽しませてくれて、大変いい感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
可愛いから面白いまで、大ピンチからフォローの効いた良いストレートまで、何でもござれの千両役者である。
ほんとなー…”右”への体重の乗り方、母直伝過ぎるんだよな…。
(画像は”SPY×FAMILY”第6話から引用) pic.twitter.com/TJJzIOkaaT
主役を変えると話の重さと取り返しのつかなさ、血生臭さを自在に変更できる座組が、この作品の強みだと思うが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
アーニャに軸を合わせると、彼女の無垢なる天使っぷりが画面を支配し、巧いこと後ろめたさを遠ざけることが出来る。
死人は出ないし、対立は子供の喧嘩ですむ範疇…なんだが。
直接暗殺対象に繋がってるダミアン様は言うまでもなく、親友になったベッキーの実家も軍需企業だし、<黄昏>がスパイやってるシリアスな東西冷戦…その後景たる血みどろの戦争に繋がるラインは、ちゃんと確保されてんだよな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
その洒落になんなさを的確に誤魔化しつつ、可愛いアーニャの奮戦を描く。
今回はそんなエピソードである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
Aパートは前回存分に酔虎っぷりを発揮した(だけだった)”はは”と、アーニャが仲良く過ごすエピソード。
まぁ言うたかてヨルさん”暴”の化身なので、過剰な実力行使は大暴れだがね…。
(画像は”SPY×FAMILY”第6話から引用) pic.twitter.com/2I1GWJEmHw
素手でカボチャが粉砕できることではなく、一打でカボチャ(ひいては人体)が”こういう壊れ方”をすることに、”いばら姫”が積み上げた暴力の精髄があると思うが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
そこはコミカルな家族劇になんとか収まる範囲で、誘拐犯も気まずい残骸として、地面に散らばらずにすむ。
金持ちは自分で買い物しないし、その子供を付け狙ったタチの悪い犯罪が横行しているし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
権威主義国家<東>の現状が、コミカルな描写の奥にずっしり横たわってるエピソードでもある。
ここら辺の静かな軋み方は旧共産圏っぽいなぁ、としみじみ感じる所で、やっぱ時代それ自体へのフェティシズムが濃い
こういう荒廃がアーニャの生い立ちと無邪気の奥に潜む孤独への恐怖とか、”いばら姫”のぶっ壊れた人格と生態に繋がってんのかなー…って感じだが、そこら辺は終章まで触らない爆弾かな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
ここを突っつくと作品のシリアス度が急角度で上がって、もう後戻りは効かないスイッチ押しそうだもんな。
というわけで合格を勝ち取り、果たすべき新たなミッションの進行バロメーターとして、星と雷が登場してくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
アーニャの学園生活がプラスかマイナスか、ほのぼのと緊張感を与えつつ分かりやすくする機構を、新章開幕即座に入れてくるのは、やっぱ目のいい話運びだと思う。
波乱まみれの入学初日は、そんなシステムの解説と新キャラ紹介も兼ねている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
唸りを上げる超暴力、育まれる新たな友情、早速ヒビの入ったオペレーション<梟>。
アニメで動いて喋るベッキー可愛いな…加藤さんは配役ドンピシャやね。
(画像は”SPY×FAMILY”第6話から引用) pic.twitter.com/oHjV7yiF5G
思い返せば親子面談でも”ちち”が拳振り上げていたわけで、血は繋がっていなくとも導火線の短さは家族…というか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
ダミアン様はムカつくクソガキだが、あくまで小学一年生の範疇なわけで、あんな完璧なフォームの”右”ブチこまなくてもいいじゃない…その規格外が面白いんだけどサ。
アーニャの読心能力が、他人を値踏みするベッキーの黒い部分を最初に読んで、その上で構築される友情に嘘がない証明になっているのは、結構面白い描写だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
無垢な純情に微かな毒が交じる作品のテイストを考えると、ちょっと黒いぐらいがちょうどいいんだよなー。
この後ダミアン様は異様な勢いで点数稼ぎまくり、『このガキだまくらかして作戦成功させんの!?』という気持ちを、一気に盛り上げてくれるいいキャラなわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
出会いは最悪なところから始まり、段々甘酸っぱい関係が構築されていくのも、ラブコメディの王道ではある。
父母がそういう手順踏むことなく、嘘つき夫婦の形だけ整えて、恋愛とセックス抜きで”家族”になっちまったからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
人間が歩むまっとうな道は、軒並みアーニャの前に用意されている感じすらある。
しかしその道は出だしから✓1、いきなりトホホなスタートとなった。
雷がアーニャの学園生活と秘密のオペレーションを終わらせるのが先か、星を集めて懇親会に歩を進めるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
そんなドキドキも育みつつ、今日も愉快なフォージャー一家でした。
ロイドさんがアーニャ優等生計画を、早々に諦めてるの良いよね…非情のスパイが、子供の特性尊重してんじゃないよ!
こっから”暴”がかすかに匂う”よつばと”もやれれば、本格スパイアクションも挟めるのが強みのお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月15日
アーニャの学園生活を弾むように追いかけながら、どんなバラエティとクオリティで楽しませてくれるか。
それを期待しつつ、次回を待ちたいと思います。