時光代理人 -LINK CLICK- 第12話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
残酷な殺人鬼を異能の罠に追い込み、遂に正義は成し遂げられた。
自分が歪めてしまったエマを救うべく、二人は最後のダイブに挑む。
後悔と悲しみに満ちた人生を、それでも光の方へと進んでいくために、必要な誰かの手。
導きが示すのは黎明か、それとも…。
そんな感じのなるほど! なるほど? あー…なるほどなるほど…な、衝撃の最終回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
いやー…なるほどな~。
姿なき殺人鬼を追い込む手筋を、画面に出ていたヒントを一個一個明かしながら証明していく希望が、殺戮の真実が残酷に暴かれる終盤綺麗に反転する手際が、大変見事。
毎回毎回、良いクリフハンガーのサインになってくれてた(例のイントロ)が最高に最悪な状況でハマって、『マジ最悪だが…だからこそ見るしかない!』って状況になってるのは、積み上げてみたものの正に総決算である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
まー”時光代理人”、答えを見つけ人を救って終わりになるはずないわなぁ。
人感センサーやメッセージアプリなどの最新技術と、現実と写真を行き来する異能を組み合わせた罠は、今までひっそり後ろめたく使ってきた異能を問題解決のため、前向きに有意義に使い直す手応えがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
この呪われた力でも、確かに何かを変えていける。
そんな希望に満ちている。
これを最悪のタイミングでぶっ壊して、真紅の絶望でセカンドシーズンに繋げるのが、たいへん巧い話運びである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
辛いことが沢山あったお話なので、主役が力を正しく使い、堂々と己を叫び、自分なりの答えを掴む瞬間は喜ばしい。
物語の結末に相応しいと、思わず飛びついてしまう。
そうして乗っかった感情を、今まで示されていたヒント全てを逆用して、地面に叩きつける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
”事項大輪”に引き込まれているほど衝撃は大きく、この絶望の先にあるものが何か、確かめざるを得ない。
影に蹲っていたトキに、光をくれた人。
宿命に苦しんでいた時が、光を与える側に慣れた理由。
その片方に、もう一方を殺させる最悪の決着で第一期が終わるのは、大変素晴らしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
心情的には当然最悪ですがねッ!
エマへの語りかけで、ここまでの代理人稼業で学んだこと、希望としてのヒカルとリンの意味を浮き彫りにした後でやってくるからな…タチ悪い~な!
今回は人情異能裏稼業物語としての”時光代理人”の終わりであり、赤い目の殺戮者とのゲームが始まる回でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
ここまでトキが積み上げてきた物語、僕らが見守ってきたお話の意味をしっかり言葉にして、死ぬはずのエマに届けて運命を変える。
それはトキ自身の心を、異能との向き合い方を変えてくれる
死は改変不能の分岐点。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
自死の運命は揺るがないはずだが、トキの真摯な言葉はここまで積み上げてきた物語の分厚さに支えられて、『もしかして…』を期待したくなる強さがある。
出会った人々から光を受け取り、自身も光を受け渡す存在になれるという希望。
それがエマとの絶望、死の運命の間に深く刻まれた境界線を超えて届く…かと思われた時、どんでん返しの真相が明らかになって、約束された未来が繰り返されていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
落下していくエマの、赤くない瞳が絶望に染まっているのは、一瞬光が見えたからこそか。
本当に過酷な運命から、確定した未来から逃れる手段はないのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
そんな問い掛けを、ヒカルの血で刻んで後半戦は始まるのだろう。
ここまで確定した過去、泣ける人情噺の裏拍として静かに鳴ってた残酷さが、主役の一番大事な部分を食い破って表に出てきた感じだ。
怒涛のように積み重なる死は人間の命だけでなく、トキの光も奪っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
力を正しく使って、より善い未来を作れる可能性。
凶悪な存在に流されるだけでなく、自分の意志で対抗できる希望。
そういうものを根こそぎ奪われてなお、トキは立ち上がり立ち向かえるのか。
そんな尊厳と意志の闘争が、セカンドシーズンの眼目となりそうでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
その試験者たる赤い目のゲームマスターだが…謎とヒントが大変多い。
他人の身体と人生を借り受ける、トキのどす黒い陰画…三人目の”時光代理人”なのは結構納得。
やっぱラスボスは、主人公と同種にして真逆のシャドウよな。
ヒカルが感情的/主観的なトキと正反対だからこそ、彼に足らない理性的/客観的な要素を補ってくれるパートナーだったのに対し、殺戮者はトキと同じく対象と同化し、高い共感能力で苦しんでいた彼とは真逆に、犠牲者の人格も物語も一切気にせず、ゲームの駒と使い潰す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
赤い目の殺戮者が撒き散らす悲劇が残酷なほど、その前提となっている非人間的な冷たさが際立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
これまでトキを苦しめてきた甘さが無くなると、”時光代理人”はどれだけ危険な存在になるか、血とナイフでイヤってほど教えてくれる存在とも言える。
どれだけ苦しいとしても、情を捨てれば人はこうなる。
そんな殺戮者が、なぜ”ゲーム”を続けているのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
犯行動機は以前不鮮明なままで、しかし推測できるヒントはちょっと出ている感じもある。
写真の中に潜り、犠牲者の痛みを回収しながら、それが宿った拳で殴りつけている時、トキが口にしていた言葉。
『罪のない人』
これが一つのキーワードなのかな…と思ったりもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
過去を問うな。 未来を聞くな。
運命を変えないための大事なルールであるが、その定まった…ように見える未来が、異能にヨル介入を前提として成立していることは、トキとヒカルの大仕掛からも解る。
未来は無垢なまま、自然と形作られてはいない。
今罪なく思えるものが、そのまま生きていては生み出す大きな不幸を、予防的に摘み取った先にある大きな幸福。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
殺戮者の凶行は、未来を覗き見て過去を変えるための、疫学的殺人ではないか…などと、勝手に空想してしまう。
いやどーかなぁ…そういう使命感とか、全然感じられねぇからなぁ…。
もう一つは”代理人”という自称で、トキとヒカルが写真に封じ込めらた後悔を解き放つ代行者だったのに対し、殺戮者は悪意と殺意を代行しているように見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
通常の手段では形にならないどす黒い感情を引き受けて、時を遡る異能で代行する存在。
そういう意味でも、主役のシャドウなのね。
『運命に勝った! エマを救った!!』と思わせてからの、人格乗っ取りによる血みどろの大逆転劇。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
この衝撃に打ち勝って、殺戮者の正体を知り凶行を止めることは、”時光代理人”が真実どんな存在であるべきか、証明する戦いでもある。
日常を壊さぬまま思いを届け、拾い上げる。
特別な異能を身に宿すからこそ、普遍的な優しさで他者と繋がり、何かを守れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
トキはそういう”時光代理人”でありたかったから、ヒカルと手を取ってエマの”事件”に舞い戻って、言葉を届けようとした。
その事自体は、間違いではないはずだ。
たとえ残酷な暴力が、全てを上から押しつぶしても。
相棒はぶっ刺され、心を支えてくれた友人は乗っ取られ、逆境も逆境、正に地獄絵図であるが…トキに敗北は許されない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
この話が”時光代理人”である以上、同種にして真逆の”時光代理人”に否定された価値を取り戻し、希望を掴み取るのは主役の使命だからだ。
それにしたって、過酷すぎるわな…。
厳しい試練は嘘のない答えを示す試金石であり、容赦なく追い込むほどにそこから飛び出す答えが輝いて見えるのは、エマにトキが手渡した言葉の重さと暖かさからも解る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
ここまでの物語があったから、あの言葉は良く響くのだ。
その実感も、赤目の殺戮者は否定してくる。
見てるこっちとしても、絶対許す訳にはいかない強敵が舞台に躍り出てきて、主役陣営はズッタズタ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
こっからどう立ち上がり、逆転大勝利を決めるのか。
ヒカルは本当に死んでいるのか。
希望が見えた分、トキのメンタルポッキリイッちまわないか。
気になるポイント満載の、良い最終回でした。
この最強のヒキに持っていくために、的確に構築された全12話の、情報の隠し方と出し方。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
それが的確に刺さるよう、時にスタイリッシュに時に人情味深く演出された、見せ方の妙味。
コミカルで暖かな日常が、一気に残酷さに飲み込まれていく落差と、それでも消えない人のぬくもり。
作品を構築する全てが精妙に計算され、その計算高さが悪目立ちしない、キャラクターが物語の中で実際に生きているという確かな感触。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
苦しみも喜びも、光も影も、確かにそこに在るのだと思えるバランスの良さと、けしてそこに落ち着かない残酷なるサスペンス。
色んなモノが強いアニメでした。
毎回しっかりクリフハンガーを入れて、次回に興味を引っ張る作りも良かったし、高まった期待を裏切らない作りの良さ、キャラの魅力、バラエティの豊かさが、お話全体に満ちていました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
現代中国の抱える(だろう)諸問題が、エピソードの隙間から生々しく軋んでる感じも、外野席からだけど受け取れた
エマを死地に追い込んだ拝金主義と腐敗、倫理を裏切る後ろめたさって、シビアでリアルな問題なんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
他人事じゃない地獄に追い込まれて、それでも救ってくれる運命の代行者は、しかし万能の神様じゃない。
特別な力を持てばこそ襲い来る、特別な痛みと試練。
そして特別だからこそ、書き換えられない非情な運命へ、微かに抗える希望。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
そういうものが明滅しながら、作品全体を覆っていて、とても眩しかったです。
『人間の正しい答えはこれ!』と示しつつ『でも簡単にはたどり着けません!』と強烈にぶん殴ってくるの、公平な作劇だよホント。
中国アニメとナメてた部分を、完全にぶっ壊す完成度も心地よく、楽しみながら認識を新たにもできました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月4日
こんだけの12話を仕上げられるんだから、こっからの物語もまー凄いことに為ってくれると思います。
セカンドシーズン、大変楽しみです。
面白かったです、ありがとう!