映画”特 刀剣乱舞-花丸- 雪月華 月の巻”を、かなりの滑り込みながら見てきたので感想を書きます。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
三部作の二番目となる今回は、肩の力が抜けた夏のリゾートエピソードであり、顔の良い男たちのイチャイチャ、ゆったりまったりHappy Loveyな日常山盛りの、花丸らしい作風。
雪の巻が結構色んなことツメツメ、盛りだくさん故に一個一個に時間を使えてない感じがあったので、このどっしり時間を使って、本丸の生活の解像度を上げていく感じは”花丸”の本道を強く思い出すことが出来ました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
そう…このきらら感がアタシ好きだったのッ!
話としちゃー大変穏やかなもんで、MC審神者から『テメーら休め遊べ騒げ! Make some noise!!』というお達しが降りたので、刀剣男士達が真夏のジャンボリー、山に海に暴れ狂うという、基本それだけのお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
ファンサービス満点の柔らかく煮込まれた質感が、歯に引っかからなくて良いッ!
こんだけクタクタに日常煮込んでるってのは、月の巻で相当シビアな決戦が待ち構えてて、ある種のワクチン接種としてほのぼの食わせておいた…つう読みも出来るけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
そっちはそっちで好きなので、今は目の前にあるイチャコラお子様ランチ全部盛りを、胃が壊れるまで喰うぜッ! という気持ちで見た。
シンプルにメチャクチャな人数いるお話を、賑やかに明るく取り回していく手腕は今回も元気で、あんなサービスこんな嬉しさ、山盛りいろいろ差し出してくれたのは楽しい限り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
俺コンテンツに深く入ってないから、がっぽり”カラダ”入れてるファンの方とは感じ方違うとは思うけど、賑やかで良かった。
そんなお話の真芯にあるのは、待つ女(女ではない)安定の、安定を装いつつも不安定に揺れる加州への思い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
”続”では自分が修行に出てたのに、今回は相棒の帰還を日常の中で待つ立場となり、長いまつげが憂いに揺れて、オーユーアセクシーボイ…。
兄弟刀や飲み仲間、反発しつつも気にかかるライバル。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
色んな関係性を間近に受け止めあい、真夏のヴァカンスを堪能する騒がしさが隣にあればこそ、必死に楽しもうと頑張って、でも一抹の寂しさがどうしても付きまとう安定の陰りが、いい具合にお話に陰影を付けていた。
ガッツリ描写されたわけではないけど、新選組隊士として沖田の生き死にに寄り添い、己を見つめ直した加州くんの修行は想像の余地が豊かで、そらー”強く”もなるだろ、て感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
あの自己評価低い子が、堂々『俺は強くなったよ』と告げれる所に、待った甲斐てのを感じた。
もう一つの軸は新選組繋がりで、近藤勇の妖・刀虎徹伝説か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
新々刀刀工の概念系刀剣男士が追加され、”長曽祢虎徹”という物語の具現と、源清麿という本身が個別に存在し、対話すら出来てしまう状況の中で、デケー体をもぞもぞ動かし、自己の在り方に悩むオッサンが可愛らしかった。
なんか妙に動物さんを救う描写が多かったし、多分一部の刀剣男士はディズニープリンセスなんだと思うが、強面の人斬りだろうと、繊細に悩むときは悩むもんで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
刀剣にまつわる思いと物語が人の形になった彼らが、見た目よりナイーブなのは結構好きな部分だ。
刀剣とはモノそれ自体ではなく、文化として兵器として美術品として、様々な物語を背負って、実態を越えた存在としてそこにある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
鬼丸国綱が”鬼退治”にこだわったり、髭切が自分の多すぎる異名伝説にこだわりがなかったり、あるいは新々刀の祖たる水心子が、未熟な青年として顕現したり。
物品をベースとしながら物語的・精神的な質現れ方をする刀剣男士を、今回の夏休みは結構大事に描いてる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
この筆致は前回の映画、あるいは花丸全体を静かに支えていた目線でもあって、コンテンツ全体の根っこにある思想なんだと思う。
付喪神は、九十九の想いが宿って形になるわけね。
モノとして思考も主体性もなく、己の身に宿った物語を刀剣男士は寿ぎ、そうして形になった人の体を愛する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
『全員の裸身をかき分けるぞ! 鶴丸ガリッガリやぞ!!』という気合が全作画に満ちていて、付喪神のフィジカルをどう描くか、並々ならぬこだわりがあったのはGOOD.。
人間業じゃありえない超アクロバットで、山に海に楽しむ姿もまた、人の形をしながら人ではなく、しかし人であるからこそ強い彼らの生き様を、闘いとは別の角度から照射してて面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
完全に人間サイズのガンダムだったからな、竹林決戦…ああいう人外アクション見るの、花丸好きPOINTの一つ。
キャラの印象としては…まず本丸園芸部が凄く良かったな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
前回図体だけデケーショタとして、己の破壊性に悩んでた静ちゃんが、花愛でる同好の士に向かい入れられ、自分が愛したいと思うものにおずおずと触れてる姿が、大変チャーミングだった。
お花と出会えてよかったね….。
江農園もそうなんだが、バトルがない今回、刀剣男士達が人としての営みでどんだけ充実してるかを分厚く描いてて、そこの解像度が上がったの良かったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
なんてことない闘いと闘いの合間を、人の形を得た彼らは愛して、だからこそ人でいられる。
酒のんだり飯食ったり、海行ったり。
道具であるなら得られなかった体験を、拒絶するのではなく楽しんで受け入れ、人器一体の境涯を三昧する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
そこにグラデーションがあって、自分の新しいあり方に戸惑う連中もちゃんと書いてるのは、人数の多さを活かす語り口で好きだ。
とにかくキャラが多いので、印象に残ったの拾うと…やっぱ井上和彦の声は凶器だなッ! と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
南泉くんの猫キャラの魅せ方、活かし方と合わせて、あなたのお耳の恋人力が高く、大変グッド。
南泉くんの、名前の元になった考案が好きなんだよね。南泉斬猫。
あと農園アイドル江チームは、ややクドい記号論を前面に押し出してきた他の刀剣男士と違って、ド直球に『オメーらこういう美青年が好きなんだろ!』ってクセのない造形で殴ってきてて、新鮮な味付けだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
よりプレーンな今っぽい味付けで、乙女力で食わせる造りと言うか…面白い。
あと浦島くんが普段あんま聞かない(僕が日常摂取してるジャンルだと、ね)福島潤の芝居してるのが好きなので、出番多めで良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
何しろ自分の中ではカズマさんとハリーなので、ああいうド直球な純情ショタ、意外ながら嬉しい。
そんな感じで、気楽に楽しめながら花丸感満載、まばゆい光に混じったかすかな陰影がいい具合に立体感を出してくれて、楽しい映画でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
ここで大量摂取した日常成分を、月の巻でどんだけ削って殴りつけてくるかを楽しいにしつつ、9月の最終作もしっかり見ようと思います。
追記 他の連中が泥まみれで戦ってる中、一人扇子持って軽やかに舞い踊ってるの、あんまりにも面白いな……。
追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月4日
華の予告が出てたので見る。
情報入れずに想像してた所にだいたい重なってて一安心であるが、ダンスパフォーマンスで魅せる江はやっぱ、ナウいアイドルユニットとして描かれてんなぁ…と思った。
9月1日公開「特『刀剣乱舞-花丸-』~華ノ巻~」本予告 https://t.co/x640qw5rj0