イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

”宇崎ちゃんは遊びたい!ω”:第2話『遊んだあとはうどんを打ちたい!』感想

 宇崎二期第2話は、大学生組でたっぷり遊び、宇崎家でうどんを打ってセックスモンスターが妄想にふける回。
 ガタガタ抜かしつつ、先輩が好きすぎてやや頭がおかしい宇崎の純情がたっぷりと摂取でき、肌が潤う。
 なんだかんだ言って、世界で唯一自分を満たしてくれる存在としてベタベタ先輩にまとわりつくしかねぇ宇崎の自覚せざる”渇き”を見ているのは楽しく、徹底して他者をコンテンツ化して消費する亜美の気持ちが、悲しいかな少し解ってしまう。
 でもお前が何かとハブられがちなのは、他人の恋愛とか情を生身の質感切り捨てて消費する姿勢があまりに制御不能で、主役を生身の”人間”として描く時邪魔だからだと思うよ……。
 そういう部分は、榊がしっかり背負ってるんでジワジワながら、話もちゃんと回るけどね。

 まぁ言うたかて、同性の先輩として宇崎に慕われ、変化の波紋を生み出す起点としての仕事は亜美もちゃんとやってて、水着褒められもじもじ宇崎を味あわせてくれもした。
 あくまで二人の関係を外側から接種してるだけの亜美が気づかない、競技者時代に戻ったような熱い輝きに真っ先宇崎が気づくの、二人がどんだけ過去で繋がり呪われてるか良く解って、大変良いシーンだった。
 燃えカスになった先輩がもう一度燃えれたのは宇崎のうぜーちょっかいのおかげだし、そのありがたみを見過ごす男でもないのだが、なかなか感謝を言葉にも出来ない。
 ここら辺の静かで確かな変化を自覚してお互いに伝えあった時、もどかしい恋愛未満劇はその様相を変えていくと思うのだが、現状は心地よい足踏みを続ける段階である。
 しかし静止した永遠という感じはなく、小さいながらも確かな一歩が蓄積され、爆発する時を待ってる感じがちゃんとあるのは、このお話の好きな部分だ。
 このジワジワ感が好きなのかもな……恋と性にちゃんと向き合える自分を、騒がしいモラトリアムの中で一個ずつ組み立ててく感じ。

 そういう娘の健全な成長とは無関係に、宇崎”ザ・モンスター”月は今日も妄想にふけるのであった。
 自分が教えたうどんに一意専心、根を詰めて極めようと頑張ってくれる好青年相手に、滾る肉欲妄想を遠慮なしに叩きつけれる制震構造、やっぱヤベーなこの女……。
 亜美とはまた別の角度から、先輩をコンテンツ化してる存在とも言えるか。
 宇崎が性意識中学生のまんま止まったおぼこなんで、読者の生っぽい欲望が吹き出す出口として、いい具合に暴れ倒しているのは偉い。
 偉いが、こいつがリアルで隣りにいたらおぞましいってレベルじゃないので、遠くでぼんやりしてて欲しい。

 フットサルといいうどんといい、今回は先輩の集中したら一直線な特性、そここそが宇崎の好きポイントであることが示された。
 部活辞めて以来、その集中力を発揮する場所を持ち得なかった先輩であるけども、最近は魂の燃やしどころを見つけ、闘志が蘇ってきてもいる。
 その全部に宇崎がぶっ刺さってる”意味”に気付いてしまったら、もう鈍感な子供であることは許されない。
 自分の気持ち、生まれた変化、果たすべき責務。
 ここら辺が楽しい日々の中宙ぶらりんでまだ届かず、しかしその存在は上手くスケッチされてるバランスは、なんだかんだ好みである。
 そこにたどり着いてほしいなぁ……と思える、チャーミングな二人を主役に据えれてる所が、このアニメのいいところかな、とも思う。
 愉快な喧騒は、まだまだ続く。次回も楽しみ。