アイドリッシュセブン Third BEAT!を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
決意を込めて、逢坂の”家”と対峙し直す壮五。
しかし父権の刃は偏見と奸智を逆手に、話も聞かずに思いを叩き潰す。
人質に捕らわれた環が、壮五の”仕事”を背中に受け届ける侮蔑は、鏡となって怪物の素顔を照らす。
断頭台のように、頭上を羽根が回っていた。
そんな感じのレッツ激詰め! 家格の鎖と父権の刃が力ちゃん声でブン回る、半歩先はブタ箱系アイドルアニメの第23話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
いやー地獄地獄、感動の親子対面なんぞ当然訪れず、冷たい銭勘定と、法律と権力逆手に取った脅迫が密室で暴れまわる、重くてイヤーな展開を堪能した。
アイナナ最高ッ!
これは皮肉で言っとるわけではなく、家名に重みがありすぎる名家の当主として、強引で頑なな手段ばかり選んできた父当然の圧力に折れたり曲がったり跳ね返る様子を、一切容赦なく描く筆あればこそ、伝わるものが確かにあると再確認できて、大変嬉しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
ここの苛烈さが、奥行あるお話を生む揺籃だ。
瞳と掌の表情豊かに、人間の揺れ動く感情、頑なな鎧の奥にある微かな救いを丁寧に切り取り、BGMを抑えて張り詰めた空気を伝える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
頭上で回転するサーキュレーターがギロチンの刃のように、審問の行方を見守る様子には法廷劇のような緊迫感もあり、大変良かった。
表情を細やかに追いかけることで、『MEZZO"の口うるさい兄』だった壮五の柔らかな素顔と、『MEZZO"の手のかかる弟』だった環がどんだけ逞しくなったか、その変遷を感じることも出来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
自由か牢獄か、土壇場で壮五が吐き出した涙と願いは、”好き”を殺されぬ切実な思いに満ちている。
それがぶち抜いた風穴が、TRIGGER再起の契機となりそうなドラマも力強くうねり、MEZZO”に強くクローズアップしながら、三期全体としても大事な回になったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
身内、関係者、ファン。
それぞれの立場が否応なく宿す視野差と、そんなズレを埋めて届く音楽両方が描かれてて、”アイドル”の話だった。
というわけでレッツ最悪!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
逃げ出し追い出された”家”に舞い戻り金の無心、ビジネスというにはあまりにどす黒い感情が滲む、親子の対面である。
BGMを抑えて会話を聞かせ、目元のクローズアップが感情をよく伝える絵作り。
(画像は”アイドリッシュセブン Third BEAT!”第23話から引用) pic.twitter.com/Ep1NbIGGdE
サーキュレーターは澱んだ空気をかき回し、運命を裁断する刃のように回り続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
”逢坂”に対峙する意味、この密室に身を置いてる厳しさを身をもって知っている親子の張り詰めた視線と、環の柔らかさを残す瞳の対比が、なかなか面白い。
環クン分かってないよ! 空気読めてないよ!(だから強い)
壮五の言葉は父に…”逢坂の男”に求められる怜悧なビジネスを紡いで、しかし視線はそれ以上の何かを求める潤みに満ちている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
ど直球な職業差別をブン回し、初手偏見と無理解で殴りつけてくる親父の瞳は、同じ色をしながら冷たく硬い。
この氷の壁と、壮五はもう一度向き合いたかったのだ。
龍之介の家族第一主義はそういう急所をえぐって、見て見ぬふりを続けた願いに向き合わせた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
環が上手くいくはずがないと諦めてしまっているものを、壮五はどうしても諦めたくなかった。
一人で戦って負けて逃げ出した場所に、”好き”に飛び込んで手に入れた仲間を連れて、勇気を振り絞って立つ。
わかって欲しい、認めて欲しい、伝わってほしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
そういう気持ち(環が最優先にし、過去数多の厄介事を引き起こしてきた重点)では何も動かないと、逢坂の冷たい檻で学習してきたから、壮五は親の前で泣かず、笑わず、冷たい金勘定の話をする。
逢坂のやり口に迎合した、身体に染み付いたスタイル。
それでは何も動かないのだと、伝わることを諦めて、壮五の交渉は不首尾に終わりかける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
子どもが親に、世界に抱く諦念を自分に引き寄せる共感が、鋭く抜かれているのは面白い。
後に環が絞り出す言葉から滲むように、解ってしまうのだ。
(画像は”アイドリッシュセブン Third BEAT!”第23話から引用) pic.twitter.com/9cIsl6M8sb
過去に向き合うための力強い援軍だったはずの環は、どす黒い大人の智慧に囚われて、人質になってしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
ここでの言質の取り方、法的事実に捏造の仕方があんまりにスムーズ&スマートで、『逢坂のアタマ張るのも尋常じゃねぇな…』って感じがした。
ヤクザのやり口じゃーん!
父は勘当した息子に情など見せず、法律と陰謀の刃で目の前の障害を切り分ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
自分の望む、逢坂の家名を壊さない決着をもぎ取るために、気持ちも正しさも投げ捨てて最短距離を走る、賢すぎる大人のやり口。
それに触れた時、壮五の口調と視線は崩れていく。
秘めてた子供らしさが溢れる壮五に対し、環の表情は柔らかく、頼もしい…大人っぽいもので武装されていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
それはかつて壮五が自分に見せてくれた、頼れる兄貴分の表情であり、人生の迷子めいて動揺する壮五を前に、そういう顔を作らねばならならないと腹を固めていく。
子どもっぽさと、大人っぽさと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
環が壮五に叩きつけ、壮五が環に分け与えたものが入れ替わりながら交錯するこの瞬間は、MEZZO”が歩いてきた凸凹道の意味を強く語っていて、とても好きだ。
環は壮五が自分に見せてくれた、優しくて強い大人の顔に救われたから、今それを羽織る。
ブタ箱ぶち込まれて、音楽活動止めさせられて、何もかも終わりになってしまう寸前でも、大丈夫なのだと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
強がりで表情を和らげて安心させるのは、いつかの壮五が環に見せた顔、そのままの恩返しだ。
この密室に満ちている、最悪な”大人っぽさ”に俺たちは負けない。
そう柔らかく伝えるために、環は震える壮五の手を握って”仕事”に送り出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
立派な大人、逢坂の男。
そればかりを求める父が、このまま密室にツメてりゃ野望が叶いそうな所で檻の中の小鳥を逃がす理由が”仕事”なのは、個人的に面白い。
メンツも対面も残酷さも、卑劣を恥じない鉄面皮も…
何もかも”仕事”のためだから、それをおろそかにすることは許さない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
結果的にそのこだわりが、父の冷たい鎧を切り崩して未来を開かせるキッカケにもなる。
そんな”仕事”は家を出て壮五が見つけた、自分が自分であり、自分たちが何者かであることを示す証明書だ。
アイドルであること、自分の”好き”を恥じずに打ち立て届けることは、自分自身の生活と誇りを守り、聞くものの人生を豊かにする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
そう信じ、実践して結果を出してきたからこそ、壮五はこの冷たい密室に戻ってくる勇気と、隣に立つ戦友を手に入れられた。
口先だけの甘っちょろい夢と、壮五のビジネスの申し出も思いを告げる言葉も受け付けなかった父は、自分が送り出した”仕事”んも現場から溢れてくる声を聴いて、否応なくその価値を認めることになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
どれだけ卑劣な手段に染まっても、そこだけは譲れない頑ななこだわりが、結果的に父を刺した。
しかしその逆撃は、壮五を”逢坂”の犠牲者に追い込んできた父自身、抗えぬ巨大な呪いに飲み込まれてる現状を切り裂き、新たな未来を切開するキッカケにもなろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
ぶつかって、ぶち壊して、時には負けることでしか見えてこないものが、確かにある。
その契機は、壮五と同時に父の中にもあった。
龍之介の手前勝手な家族幻想を、確かにそのとおりと受け取って前に踏み出し生まれた、この闘争。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
凝り固まった不自由を横合いからぶっ壊してくれる、思わぬ変化は不愉快で、敵対すらしてる誰かから、不意に飛び出してくることがある。
そういうモノを、描くエピソードでもあろう。
かくして逢坂壮五の言葉と音楽は、ラジオブースから世界へと広がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
声しか届かない古臭いメディアは、最新鋭の携帯電話とイヤホンを通じて、街に座り込み己だけの物語を戦っている者たちへと、確かに届く。
(画像は”アイドリッシュセブン Third BEAT!”第23話から引用) pic.twitter.com/u1szidORS1
環が人質として親父の間近に残ったから、約束は違えられず、父は息子の”仕事”を…冷静なビジネスに宿るには、あまりに湿っぽく危うい個人的感情を聞く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
誰かの”好き”が無惨に殺され、夢の死骸で満ちている現実。
そこに取り残された自分を、守ってくれた音楽。
涙混じりの自分の声が、ラジオを通じて”それ”になっていることにおそらく無自覚に、壮五は自分が愛しもう戻らないものと、破滅の瀬戸際ギリギリで踏ん張っているものに、言葉を編んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
密室で父と対峙していたときには、どうしても届かなかった、吐き出しきれなかった思い。
それはマイクを通じて百万の聴衆に語りかける、個人的であってはならないはずの”仕事”でこそ、強烈な強さを宿す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
ここで語っているのは”アイドル”逢坂壮五であり、聴いているもののほとんどが密室に閉じ込められた、家庭の事情を…MEZZO”の土壇場を知らない。ブタ箱は近いぞッ!!!
壮五の涙に真実何が宿っているのか、知らぬまま深夜を満たす音楽に耳を傾ける女達。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
それでも声は届き、あの時壮五を地獄から掬い上げたのと同じ柔らかさと激しさで、彼の声は届く。
立派な”仕事”であると、そこに送り出した父も認めざるをえないだろう。
そういう”広さ”と同時に、定められたスクリプトから逸脱した思いは”深さ”を宿して、後に伝説となる強度で響く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
事情は分かんない(分かられてたら大スキャンダルだ)ながら、イヤホン越しの涙に、思いに、感じ入るものがある。
(画像は”アイドリッシュセブン Third BEAT!”第23話から引用) pic.twitter.com/2ZM7AQnPqA
人間であるアイドルが否応なく宿し、しかしそれを表に出しては”アイドル”はやり続けない、複雑怪奇な一人の人生。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
そこからしか生まれ得ない真実の響きが宿るから、街の人々はそこに何かを感じ取り心を動かして、おじさんは親指を立て、天兄は瞳を潤ます。
壮五の運命を決めた”おじさん”の末路が、相当悲惨だったことも今回明かされたけども、そういう地獄を二度引き受けないために、今流すべき音楽。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
了の圧力で”なかったこと”にされてるけど、しかし絶対に殺してはいけない”好き”の結晶を、自分を”アイドル”にしてくれた音を、世界に満たす。
環が壮五の兄貴っぷりを返して送り出したように、壮五はTRIGGERへの思いと恩義を公器に乗せて、未来を切り開く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
どんより重たい圧殺ムードに、殺されてなどなるものか。
その決意は遠く、逢坂の密室に閉じ込められてる環と自分への、エールでもあったのだろう。
そんなファイトソングを受け取って、環の拳が強く握られる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
燃え盛る眼光は冷酷な心を射抜き、父はひっそりと手のひらを合わせる。
お前は卑劣な虐待者で、魂の殺戮者だ。
一度、”父”に殺された少年が血を吐き出すように叫ぶ。
(画像は”アイドリッシュセブン Third BEAT!”第23話から引用) pic.twitter.com/hPGK9V5B20
ご飯を盗み食いしちゃったときみたいな目と、御曹司の後ろめたさを語る環は、実際にそれを見てきたのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
貧困と虐待に魂を削られ、歪な形で育つしかなかった苗が、どんな水を浴びせられて生きてきたか、”父”をなじる言葉の選択に濃く宿る。
玩具を取り上げ、飢え干からびさせ、怒鳴り殴り……
この過酷な密室で、逢坂のやり口を当事者として、犠牲者として浴びたことで、壮五は自分に親しい存在として、環に感じ直されたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
同じなんだ。
同じに殴りつけられて、魂を殺されてきたんだ。
そういう実感が、権力と財力と賢さ…貧しい自分に最も縁遠い武器で殴る相手を通じて、湧き上がる。
極貧と富豪。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
社会的な立場は真逆だが、無力な子どもの”好き”を殺す残酷さはあまりに同じで、その事実を野卑で率直な言葉でもって、環は必死に訴えかける。
ここにいない壮五のかわりに、クソ親父が何をやってきたか、犠牲者代表としてぶっ刺してやる。
言葉で殴ってやる。
それは激情をほとばしらせ、物理的暴力にすがるしかなかった環が、新しく選べた武器だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
拳は強く握っても、それを誰かに叩きつけることはしない。(叩きつけたら逮捕だと、マジリアルに思い知らされてる真っ最中だし)
総身に溢れる過去と現在と未来への怒りを、正しく届けて見せる。
あんだけ上から目線の階層差別で、環の言葉尻を捕らえていた親父が、壮五の”仕事”を背中に聞きながら環の声を、黙って聞く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
それは父を捕らえていた、悪しき大人の…逢坂の鎖が掌とともに緩み、若人の燃え盛る思いを受け入れる微かな隙間を、こじ開けた証明なのではないか。
怒れる若者の正当なる反撃で終わらず、頑ななる父の重たい鎧が砕けるきっかけも切り取ってくれてるのは、好きな筆である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
サーキュレーターのギロチンは、親父の迷妄を切り裂いた。
子どもたちは勝ち、大人は負けたことで勝っていく…といいなぁ…。
みんな幸せにな~れ!(届かぬ祈り)
かくして”仕事”を終えた壮五をファンが取り囲み、相棒が出迎える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
誰にも知られてはならない秘密に揺さぶられた壮五は余裕がない。
なら俺がやる。
環は立派に、ファンに向けるべき顔をつくる。
アイドルの”仕事”をする
(画像は”アイドリッシュセブン Third BEAT!”第23話から引用) pic.twitter.com/HA3yTPVPiB
壮五の思いを受け取って、いても断ってもいられず”好き”を伝えに来たファンの囲いは、少し怖くも見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
この暖かな温もりと同じものが、時に人を追い詰め殺しもする残酷を、このアニメは幾度も描いてきた。
この祈りを呪いにしないために、何が出来るのか。
答えはまだ出ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
でも僕たちは明日喧嘩して、明後日仲直りしながら生きていく。
仲良しなんかじゃなくて、人生のすべてを賭けるほどに大事で、お互いに強さと弱さと、成熟と未熟を交換しながら、胸の奥で泣いてる子どもな僕と、大人に育った僕を向き合わせながら、歌い続けていく。
それで良くて、それが良くて、僕たちはそれが出来るのだという実感を、立派に”アイドル”する環の立ち姿から壮五は学び…環は心に荒れ狂う怒りと決意を飲み込んで”仕事”することで、それを確かにもしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
これは演技でしかない。
でも、揺るがない本当を支えてる大事な嘘だ。
強がること、演じること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
嫌なことに足突っ込んで立ちすくむこと。
それがもたらす意味を、深く掘ってく回でもあったと思う。
龍之介の箴言は壮五の魂を揺さぶり、家に戻した。
親父の過酷な試練は、二人のクソガキがたどり着いた”仕事”の意味を教え、皆の未来を拓いた。
耳に心地よい音楽だけが希望を生み出すわけではなく、苛烈に燃え盛る悪辣の中にこそ、揺るがぬ答えがある…ときもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
こういう視点は、最悪なŹOOĻと了さんに向き合っていく三期終盤、更に強い意味を持っていく気がする。
まぁ一歩間違えば何もかんも終わりな、地獄の綱渡りなんですけどね…。
二人だけが共有できる特別な思い出と間合いは、やっぱり移動する密室の中で描かれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
帰りのタクシーの中、泣いて笑って…そう出来るまだ子どもな逢坂壮五と、その涙を拭える四葉環を確認して、MEZZO”は明日と明後日に進んでいく。
(画像は”アイドリッシュセブン Third BEAT!”第23話から引用) pic.twitter.com/YtkGHkQZYK
そういう逢坂家地獄のデスマッチでありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
いやー…マジヤバかったねッ!
実の父親にああいう対応されるのが当然と育ったら、そらー壮五もアイナナ一の爆弾になるわなと納得の、壮絶な決闘となりました。
環をタッグパートナーに選び、この人生の一大事に挑んだ選択、大正解。
あんだけ粗暴で感情的だったタマちゃんが、色んな顔と言葉を使い分けて、刺すべき所にぶっ刺す強さを手に入れたと見せてくれたのも良かったし、それに支えられて壮五が果たした”仕事”が、自分を自由にし父の呪いを少し砕くのも、闇の中に光が眩く素晴らしかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
有菜っち大先生のスペシャルイラストが祝福する特別EDを経て、物語は続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
こんな”風”受け取っちまったら…TRIGGERが青い空に再び舞い上がる以外道はねぇ!
それが了さんの悪辣な支配をぶち破り、重たい空気をひっくり返す契機にもなろう
(画像は”アイドリッシュセブン Third BEAT!”第23話から引用) pic.twitter.com/i452JXsuSb
色んなモノが繋がって、地獄と天国両方に開かれてるこの世界に、満ちている音楽。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
それを歌い続ける決意がアイドルを支えるのなら、MEZZO"は立派な”アイドル”だ。
二人で戦って、”アイドル”になったのだ。
そこから続いていく明日と明後日を、見届けられるのは幸せです。
次回も楽しみ。
追記 そういう意味では、環見てる時の心持ちは”スタートゥインクルプリキュア”見てる時とほぼ同じ。
追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
狭い想像力で壮五の未来、自分の可能性を閉じ込めていた環が、自分の最悪な過去に御曹司の生き方を重ね合わせて、血の滲んだ言葉で共感を叩きつけてる様子は、彼が自分と世界を見つめる視座を広げた実感があって、とても良かった。
計算したわけでも、狙ったわけでもなんでもないけど。
逢坂父にバチ切れするなか絞り出された言葉は、良く知らなくて不愉快だと思っていた壮五の金持ちっぷり…そこから広がるよく知らない世界に、環を近づけていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
施設のガキも豪邸の子どもも、同じなんだと血がにじむほど実感することで、環に見えてる世界は広がっていく。
想像力が強さと優しさの源泉になるのなら、環が今回壮五のこと、逢坂家が身を置く金持ちのくだらねー実態を思い知ったことで、彼はもっと大人になれるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
誰かの”好き”を叩き潰さず、背中を押せる”アイドル”になっていくのだろう。
イマジネーションの強さと善さが見れるから、環の成長日記好き
んでこのイマジネーションの成長は、家庭に恵まれず失敗し続けた個人的体験を、世界の真理と敷衍して自分と他人を押し留めてしまう狭さから、環を開放もする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
世の中も俺たちも、そんなに悪くない。
戦えるし、変えていける。
そういう実感を、親父に吠える中肌で感じてたと思う。
その手触りが、泣くしかなかった弱いガキの自分から、それを取り巻く”家”への負のイメージから環を解き放って、拭っても拭っても追いすがる暗い影から少しでも遠い場所へ、彼を自由にしていくと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
それは正しき怒りに満ちて、誰かのために感情を抑える、大人っぽい歩みだ。
そうなれることこそが真実”大人”なのだと、環は親父に身体で見せてた感じもあって、アイドルに必要なパフォーマンスの身体性が、頑なな呪いに蝕まれてた犠牲者が一歩を踏み出す、確かなきっかけになって感じもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
心で感じるもの、受け取るもの、それを表現するわたしの身体。
それらが一体となって生まれる”Live”は、必ずしもステージやメディアの中だけで推しとどまらず、人生全部を劇場に激しく踊っていくものなのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
そこがどれだけ広いか、個人的体験の檻を壊して見据える目が出来ているのは、環のファンとして嬉しいところだ。
追記 ”あなた”と”わたし”と”わたし達”の間にある困難と絆を、真っ直ぐ見据えるために必要な徳目の総ざらい。ハードコアでオーソドックスな、ジュブナイルの足取りだ。
アイナナ追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
環がラジオ局に集まったファンに『続けるから、見ててくれよ。糸が切れないように』と告げるのは、思いの外危ういMEZZO”を繋ぎ止めてくれる大事な他者と、それで支えられてる自分を客観視出来るようになった、成長が生み出す言葉だと思う。
自分の狭い体験は、完璧なんかじゃない。
間違えるし、終わりかけるし、闘うし、勝って朝を掴み取れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
そういう自分を感じ取る視界は、そこから離れ他人と繋がてる自分を、客観視する視力にも繋がっている。
誰かがいて、誰かの”好き”になれていて、だからこそ続いていける俺と、俺たち。
自分と同じくらい危うくて、親の支配から抜けれなくて、でも抜け出したくてもがく金持ちの坊っちゃんをその目で見つめたことで、自分の未熟も客観視出来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
足りないもの、脆い部分が山ほどあって、でも同じくらい大事で綺麗なものもある、四葉環の”今”。
それを守る戦いとして、壮五の歌を歌い、ファンの期待に答えて続けていく自分を、ずっと良く分かんなかった”他人”に預けれたのは、凄く良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年12月5日
アイナナ全体の中に埋め込まれた環の個人史は、やっぱ認識と交流を真ん中に据えた、人格形成の物語だと思う。