DJ少女が陽気に世界を廻すアニメ、第2話は全力で箸休め回ッ!
ライブなしシリアスなし、全6ユニットが全力で宝亀商店街の魅力と自分たちの可愛さをアピールしまくるという、ある意味”第1話”みたいな内容だった。
前回むにちゃんが予告でセルフツッコミしてた女の子がキャフフするだけの内容で、『お前らこういうの好きなんだろ?』とこっちの顔面全力でナメてきた感じもあるが……ハイ好きです!!
人数増えてワイワイ賑やかに、キャラのしょーもない絡みだけである程度場が持ってしまう強さに、ローカルな商店街のほっこりテイストがしっかり噛み合って、たいへん”らしい”可愛さがあった。
こういうのをドバドバ脳髄に叩き込むのを基本姿勢とした上で、残りの話数で何を描いていくか。
ベースの強さを確認して、今後のひねり方に期待が高まる回ともなった。
砂糖菓子みてぇな色と味した女の子を脳髄にブッこむ……その前に。
二月らしい雪景色が結構エモく描かれていたのは、個人的な注目点として書き残しておきたい。
本編始まっちゃうと商店街以外の景色を描く余裕がなくなって、冒頭景色に満ちていた詩情を活かすタイミングもなくなってしまうのだが、むにちゃんが黒縁メガネでシコシコエゴサする夜の冷たさや、雪化粧された学園の風景は”二月”という時間を上手く切り取って、なかなか良かった。
今回は地域更新重点なのでここ以外で活きる感じではなかったが、今後エモと季節感を必要とする展開になった時、ここら辺の技量は武器になる……といいなぁ。
せっかく一年を通じて物語が展開していくので、移りゆく季節を商店街の景色に重ねて、少女たちがネトネト感情燻ぶらせたり、爽やかに未来へ駆け抜けていく様子を上手く描いてくれると、一歩進んだ手応えをお話から得られる感じがする。
んで話の方は徹頭徹尾女の子はキャッキャと仲良く可愛く、宝亀商店街はイイ所!! ってだけの、潔い構成。
前回は話が転がる状況を作るべく、人間関係をつなぎ合わせるのに忙しくて細かく描写できなかった各ユニットの顔が、よーく見える回となった。
いやー……6ユニット24人、カラフルな髪色した女の子が一生はしゃぎ倒しているの、独特のグルーヴ感があってスンゴイね……。
基本ユニット単位で転がしていくのだが、時折垣根を超えた交流もあってそこも楽しい。
ちびっこ胡桃ちゃんが、不夜城アルターエゴに乗り込んで緋彩さんにバブバブさせられてるの、異様な朗らかさがあったな……。
『こんなに可愛い子たちが、一生笑顔ではしゃげる街が悪い場所なわけねーだろ!』という形で、地域亢進つうテーマにいい塩梅で触れていたのは良かった。
福島メンバーが一期では隠し通した本性を全開にし始めてたり、大鳴門むに氏が一人口づけの予感に湯だったり、等のりんくはな~んも知らん純朴顔だったり、残りの二人がそんな二人を微笑ましく見守っていたり。
みんなの可愛いが全力で暴れ倒す舞台として、フツーに寂れてフツーに良い所が沢山ある商店街がキャンバスになってくれたのは、なんか良かった。
展開してるのはローカル局(あるいは地域系YouTuber)に良くある景色でしかないわけだが、人工甘味料たっぷり振りかけられた二次元美少女達が、ローカルなリアリティの中を闊歩している”ズレ”が心地よいめまいになって、なかなか不思議な感覚だった。
バキバキに甘ったるいデザインしてるのに、不思議に地に足ついてズレてトンチキな面白さがあるのは、D4DJの良いところだと思ってます。
あと”高校生”でフレームを区切らず、年上勢がいることで描けるものの幅が広がってるのも、また面白いかなぁ、と思う。
まぁ現状、主にMerm4idの肌色サービスシーンで活用されとるわけだが。
バッシバシに脱がす私服に入れるし、いかがわしいホットヨガにも投げ込む脂っこさは、俺結構嫌いじゃないな……。
”それ”一辺倒になってしまうとクドいので、青春ど真ん中を音楽と一緒に駆け抜けていく爽やかさとか、今回も暴れまくった頑是ない可愛げとか、そういうのと織り交ぜて使ってくれると、好みの味付けで嬉しい。
ツルンと綺麗になりすぎず、エロス含めた生身の存在感がキャラにあるのは良いことだと思っているので、そういう強みを活かした賑やかさが、現状生まれている感じはあるね。
あと『オッスオラカメオ出演! 3Dモデルは間に合わなんだぞ!!』という顔で出てきた、バッキバキのオタク口調全開の小岩井ことり誰ッ!! ってなって、思わず情報をDigった。
ふーん、海原ミチルちゃんっていうんだ……。
俺は何しろ脳髄に”宮内れんげ”をブッこまれてオタクをやっているので、クセつよ小岩井ボイスの黒髪ツインテゆめかわ系と来た日にゃ、そらードゴドゴに琴線に触れるって話で。
メインユニットめっちゃ多いし、本筋で使い倒すつもりなら3Dモデル作ってるとも思うので、今後もあんま出番は多くないと思うが、たまーに顔を出してくれると嬉しい。
かくして少女たちの夢舞台、可愛いが咲き乱れるローカルな手触りを、1話贅沢に使って伝えるエピソードでした。
『特にデケェイベントない時は、この温度感で行くんでヨロシク!』と、作品に挨拶もらったような回だったな……悪くねぇ。
アプリニ年間でコトコト煮込んだ関係性が、アニメの描写に滲み出して”旨味”出てる感じは大変ありがたいので、今後も皆仲良く、楽しく騒がしく暮らしていって欲しいもんです。
その上でただ楽しいだけでは終わらない難しさを、このアニメがどう書くか。
次回春奈ちゃんメイン回は、そこら辺教えてくれる試金石ともなりそうで、とても楽しみですね!