※お知らせ
TwitterAPIの仕様変更に伴い、ツイートをまとめて掲載する形で感想を書くのが難しくなりました。
今後”Dr.STONE NEW WORLD”の感想は、ブログへの直書きへと移行させていただきます。
・本文
ラスボスの影が見えても、まだまだ道遠し!
地道な内政ターンが続く発明無双物語、今回はレーダーソナーと鉱脈発見のお話。
一つの発見が新たな技術を生み、それがさらなる発見と変化を生んで……という場面は、 バトル漫画なら修行シーンともいうべき地道な積み上げだが、意外な部分が繋がる科学と産業の面白さは、添え物というよりメインディッシュでもある。
今回もブラウン管の発明から科学の目が生まれ、それがクロムの発想力で金属探知機となり、鉱脈を突き止めて科学王国に流通網が生まれるという、ダイナミックな流れが見てて気持ちよかった。
お話全体を通して考えると、最初は五智将の中で資格を疑問視されていたクロムが、唯一現代人ではない故の自由奔放なエネルギーを駆使して、自分らしく彼特有の”智”を証立てする展開といえる。
ある意味既に仕上がってる復活組と比べて、クロムはゼロから自分を作っていく少年漫画主人公力が大変高く、それは彼が”知らない”からこそ生まれてくるエネルギーでもある。
浅はかだろうと無知だろうと、興味の赴くままに足を使って実地で学び、スゲェ先輩たちが当然と受け止めている原理や発想を、自分なり噛み砕いて活用法を考える。
この汗臭さは、クロム特有のキャラであり、強みでもあろう。
まぁ師匠であり主役である千空ちゃんが、クールに見せかけてメチャクチャ汗かく少年なんで、彼の美質でもあるけど……。
つーか遙かなる大海原に向けて、頼れる仲間たちがゴリゴリアイデアを形にしていく中で、千空ちゃんが無茶苦茶少年っぽい、弾けた笑顔してたのが今回良かった。
千空ちゃんは世の中の真理を俯瞰で見て、進むべき道をクリアに見通すクールな視力と、努力と知恵と友情が新たな道を切り開いていく喜びを、当事者として心底楽しむ熱が同居している。
トロッコにはしゃぎ、クロムの発見に唆り、カセキの頼りがいに笑むその姿は、彼が冷静な救世主であると同時に”少年”であり”人間”である事実を、気持ちよく思い出させてくれた。
主役にしっかり血が通ってる感じが、作品全体を生き生き動かしている感覚は、やっぱこのお話の大きな強みだ。
鉱石発見から流通構築まで、一気にショートカットする派手さはいかにも漫画的だけども、ここで科学王国もう一つのチート、肉弾ゴリラ共の人間重機っぷりが元気だったのは好きだ。
五智将だけじゃどうにもならない力仕事を、別の方面にパラメーター振った超人が補うことで、石器世界にスーパーハイウェイが生まれる。
多様性の称揚っていう観点だけでなく、キャラが立った連中がそれぞれの凸凹を噛み合わせて、ゴリゴリ前に進んでいる感じは、このお話の根本的な魅力でもある。
色んなやつがいるからこそ、世界は面白い。
そういう感覚を物語の中しっかり楽しく、身近に感じさせてくれるのは凄く良い。
というわけで遠洋船建造の下準備が、豊かに組み合わさって科学王国の形を変えていく回でした。
いよいよ次回科学船建造本番ですが、どんなワクワクをアニメで見せてくれるのか。
楽しみですね!