イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ブルーアーカイブ The Animation:第2話『私は認めない!』感想ツイートまとめ

 謎のアーティファクト”シッテムの箱”を携えて、先生は借金まみれのアビドス再興に駆けずり回る!
 ブルーアーカイブ The Animation 第2話を見る。

 

 今時珍しいストロングスタイルなツンデレセリカちゃんの反発をテコに、部外者であり大人である先生がアビドスの守護者として認められてていく過程を描くエピソード。
 銃を握らないひ弱な彼に何が出来るのか、セリカの可愛さで絨毯爆撃カマしながらしっかり積み上げていくお話で、足腰強くて大変良かった。
 やっぱ主人公以外起動すら不能、可哀想な子どもらが幸せを掴むための道を切り開く道具として”箱”が描かれると、先生の唯一性が上がって良い。

 とにもかくにも、セリカさん(Classic Style TUN-DERE Black Belt)の可愛さをゴリゴリ押し込む回であった。
 やっぱ異形進化した萌え業界に、あえてコッテコテのド真ん中を投げ込むことで新鮮な風を生み出している感じがあり、ヒドイ扱いされた結果大人を信じられなくなったネコチャンがフーフー言ってる様は、脳髄ぶっ飛ぶほどに可愛かった。

 ややコミカルに転がしていって、自販機前のシロコとの会話をいかにもブルアカな青い透過光で照らし、少女たちの絆こそが勘所だと、キッチリ見せてアクションに入る緩急もよい。
 先生ワッショイもやりつつ、女の子たちの仲良し重点で進めてくれるの良いわ。

 

 装輪装甲車まで持ち出してくるヤバ武装集団が、学校に襲いかかってくる背景も語られたわけだが、多くの生徒が出ていく中でアビドスにしがみつく五人は、逆に言えばそこ以外に居場所がもうないわけで。
 子どもでしかない自分たちを誰も助けてくれない辛さを、降って湧いた救世主に預けたい気持ちが、安易にならぬようツンツンネコチャンが噛みついてくる! かわいいね偉いね…。
 先生がそんな少女たちのメシアになるのは、契約の石版を収める聖櫃をタブレットにして持って特別な存在だから…てだけでもない。
 ラーメン屋の大将とのやり取りから見えてくるように、健気で孤独な生徒たちをどうにか助けたいと思いやり、気持ちだけでなく体を張って抗争の現場に出て指揮を取り、勝利へ近づく手助けをしているからだ。
 (坂田将吾の声帯が付いたモーゼが主役なの、結構面白いネタの調理法だな。ホシノの盾にもIRON HORSと描かれてたし、イスラエルとエジプトが触れ合う出エジプト記が一つの背骨……なんかなぁ)

 ここら辺、シッテムの箱によるクラッキングセリカの居場所を即座に把握し、武力行使要員をスムーズに投下して事態制圧を図る描写で、良い感じに強化されていた。
 アレは持ってて嬉しい主役の証ではなく、子どもらには手が届かない希望を強引に引き寄せるための、非力な戦士の武器なのだ。
 フィジカル強すぎるアドビス人が物理戦闘を担当して、先生が情報指揮を受け持つ役割分担は、バトルのメリハリも付いて大変いい。
カーアクションも交えた戦闘は、ド派手なのに血生臭さがなく、コミカルで暴力的な放課後青春絵巻って感じがあって、独特の面白さだ。
 青と白を基調としたカラーリングが、構えた銃器に良い意味での玩具っぽさを与えて、ハードなアクションが重くなりすぎないよう、ちょうどいい塩梅で味付けしてくれてる感じ。
 でもアビドスの猛者が存分に実力を発揮する銃撃戦にはちゃんと迫力があって、賑やかで楽しいクレイジースクールライフを彩ってくれているのが、いいバランスだなと感じる。
 ここら辺序盤の軽快な無双が終わって、強敵とガチる展開になってくるとまた、味が変わってくるのかなぁ。
 ネームドとやり合う場面が今から楽しみだ。

 

 

 

画像は”ブルーアーカイブ The Animation”第2話より引用

 つーかバギーから投げ出される時、普通なら大人である先生がアヤネをかばう感じになると思うけど、描かれたのは逆にアヤネが先生を抱きしめて着地する絵だった。
 スナック感覚で実弾ぶっ放し合う、アビドス人の頑丈さに比べて、先生はごくごく一般的な人間の脆さなんかなー。
 とすると、不壊なる天使たちの中で唯一死する運命を背負った人間が、人の儚さを恐れず誰かのために荒野に突き進んでいくという対比にもなってきて、先生のキリスト性もガシガシ強化されていく感じだが…。
 萌えとアクションにゴリゴリ、正統オカルトをねじ込む味付けなので、ついつい秘教妄想が迸りがちなのはあんま良くないか…。

 

 さておき、先生に強めに当たるセリカを二話の主役に据えたことで、彼が生徒たちに受け入れられていく流れも素直に飲み込めて、大変良かった。
 こういうチャーミングな衝突無しで、無条件で認められちゃうと逆に引っかかり強かったと思うし、『言う役』担当したセリカは偉い。

 信じられないけど信じたい、プルプル震えるピュアハートの描写が鮮烈だったので、一話で評価を改める素直さが可愛く思えて、思春期の子と向き合ってる感じも強くなった。
 自分たちの居場所を守りたくて必死にあがいても、クズみてーな大人ばっかが全てを奪っていって、何も信じられなくなってたところに先生降臨だからな…そら甘咬みもするよ。
 しかし先生が体張って、銃弾で証を立ててくれた結果、本当は信じたかったものを素直に信じられるところへ、セリカは辿り着けた。
 チョロいっちゃあチョロいが、そういう柔らかさを柔らかいままに守ってやるのが”先生”の仕事だと思うし、主人公がやって欲しいことしっかりやり遂げてくれる話運びは、爽快感と信頼感が凄い。

 あとホシノののんべんだらりおじさん顔が、戦闘になると一気に蒸発して引き締まるの、最上位学年らしい油断のなさで好きだ。
 その鷹の目でまだ、先生のことを信用しきらず睨みつけているのは、後輩たちを守りたい気持ちを感じれて、なお好きである。
 ちびっ子なのに盾構えてタンクやってるの、守護者の気概感じて素敵ね。

 

 というわけで、砂に埋れかけの大事な居場所に集った先生と生徒のことを、もっと好きになれる第二話でした。
 鉄砲持ってようが、萌え萌え天使ちゃん達はみーんな震えるガキだからよ…介入可能特権を持ってる主人公様は、その不安も祈りも分かってあげた上で、やれること全部やって欲しいのッ!
 そういう見てる側のワガママを、先生がちゃんと叶えてくれる展開になっていて、大変良かったです。
 治安の悪さと硝煙の香りで分かりにくいけど、座組としてはスタンダードな廃校/廃部阻止モノなんだなぁ…。

 なんか凄そうなネームドも颯爽登場カマして、こっからどう話が転がっていくのか。
 次回も大変楽しみです!