イマワノキワ

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ブルーアーカイブ The Animation:第7話『前に進むしか…』感想ツイートまとめ

 ブルーアーカイブ The Animation 第7話を見る。

 ゲヘナ風紀委員との激戦を制し、苦労しつつも穏やかなアビドスの日常が戻ってきた…と思いきや、とっくの昔に”詰めろ”だった状況が確認される回。
 アバンでワケのわからねぇ異形頭に目をつけられ、皆の知らぬ間に苦境に追い込まれつつも先生に全部は打ち明けられず、後輩がヤバい領域に話し持っていきそうになったらおちゃらけて誤魔化し、叶わない夢とうっすら知りつつみんなで水族館に行く未来を語るホシノが、あまりに哀しかった。
 今俺、『この子が修羅なる過去から捻じ曲げて得た道化の仮面を、誰かが守ってやらなきゃ…”嘘”だろーがよッ!』って気持ち。

 

 ヒナ委員長の回想を見るだに、過去のホシノは相当辛いことがあって、それでも大事なものを諦めずに今ののほほんオジサン頑張ってる感じなので、その強張りを甘受し続けるのはあんまりに不公平だろ…という感じがある。
 無論ホシノは可愛い後輩たちが嫌な気分にならないよう、楽しく日常をおくれるようプライドを持って荷物を背負っているのであり、それを憐れみで奪ってしまうのもまた違うとは思う。
 思うが、あまりに一人で頑張り過ぎで、シロコがチラチラ気付いている感じはありつつも決定的な助けを出せなくて、ぶっちゃけ見ててイライラする。
 マジ頼んますよ”先生”さん…遮二無二アロナに頼って助ける道は、自分で蹴ったんだからさ。

 ここら辺の苛立ちはぶっちゃけ、話の進みがスローモーなのも効いてると、アニメからのにわかとしては思ってもいて。
 今回もストーリーすごろくの出目は『一個進む』であり、想像より洒落にならない状況にカイザーコーポレーションが深く食い込んでいる事が分かった以外は、あんま大きな進展があるわけではなかった。
 その分みっちりと便利屋との和解とか、ラーメン屋爆破事件の後始末とかやっとるし、女の子たちの描き方は可愛いので見てて楽しい。
 けどまぁ、もうちょいBPM上げてくれても良いなぁ…とは思う。
 先週みたいにバトルがあると、このゆったり感が加速してる感じになるのは、結構不思議だ…暴力は強いね!

 アルちゃんが善良なので、自分のあこがれを体現してる対策委員会に便利屋はもう敵対できないし、流れに飲み込まれてやるべきじゃないことを繰り返す日々とも、上手く決別できたと思う。
 これは孤立無援に見えた委員会が、自分たちを一度は付け狙った便利屋と共闘する展開への前フリだと思うし、赦しと更生を一つのテーマにしてそうなお話としても、結構大事なネタなのかなと感じる。
 治安と教育浸透度が最悪なので、子どもが間違える要素はカンボジアの地雷原よりたっぷり世界観に埋まっていて、そっからのリカバリーを”先生”と大将以外が心底、どーでも良いと思ってそうなのが、その良い苗床になってんのかな…良くねーなキヴォトス。

 

 ホシノが笑顔の仮面の奥に隠しているものを、仲間や先生に見せてくれないと、彼女が何を間違えた(と思っている)のかも見えてこない。
 が、『可愛い後輩に襲いかかる理不尽、私が全部護る…』と思ってそうな魂の守護者は、マジのマジに追い込まれないとそういうの見せ手はくれないだろう。
 そして俺はホシノが好きなので、マジのマジに追い込まれるところなんて見たかぁないのだ。
 でもまぁ、良い作画で仕上がったCパートの、シャワーシーンのお色気を煙幕にした的確な不穏さは、シロコがくじらの雲に受け取った水族館の未来を、土足で蹴っ飛ばそうな気配に満ちている。
 マージでみんな、砂まみれの街飛び出して、ぜってー行こうぜ水族館!

 (多分)ファンサービス一杯、可愛い女の子達のドタバタ楽しい日常をちょっと離れて、俯瞰でアビドスの状況を見るとあんまりにも世間が子どもたちに冷たく、ジリジリとしか彼女たちは問題解決に近づけず、進んでいるのか止まっているのか、はたまた奈落に吸い込まれているのか、茫漠とした不安がうっすら陰っているの、結構ヘンテコな味だなぁと思う。
 どんだけホシノが戯けても、アルちゃんが面白ウッカリぶちまけても、消えてくれない根源的な先のなさと息苦しさを、消し飛ばすほどのカタルシスを”先生”は連れてこれるのか。
 そこへの信頼と確信が、クール折り返しても正直造られていないのは正直、ちと弱く感じる。

 銃を握らない彼が末世のアビドスで、存在感出すのもなかなか難しいとは思うが、頑張ってるのにドンドン追い込まれている(既に追い込まれていたと分かった)子どもらに、一体何が手渡せるのか。
 そろそろ鮮明にカッコいい所、ビシッとブッ込んで欲しい気持ちは強い。

 指揮能力の高さはまぁまぁ示されてると思うんだが、バトルの外側で生徒の心の重荷を背負ってやる場面……僕が”先生”と聞いて一番最初に想起するような当たり前の善徳見れるシーンが、個人的には欲しいなぁ。
 それが真実対策委員会の一員として、子どもを守る”先生”として認められるカタルシスとともに、終盤戦に炸裂してくれることを望みつつ、次回を待つ。
 キヴォトスが全体的にカスなのは、神亡き世界の天使と堕天使の話としてはしっくり来てて好きだ。