イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

GUNSLINGER GIRL 14

相田裕アスキー・メディアワークス。女の子とオッサンが地獄に向かってまっしぐらな話の十四巻目。ラストいっこ前、なのでしょうか。麦の穂を狩るかのようにみんな死んでいっており、想定していたとはいえゲッソリです。特に心中したオッサン二人、どうにもならんとは知っとったが、どうにかならなかったんかね。
そんな一読者の、自分でも信じていないような甘っトロい感傷でどうにかなる話ならここまで読んでいないわけで、上の疑問への答えはNOであり、今まで明示されて暗示されていたあり方でみんな死んで行きました。思い返してみれば、あの時のオペラがトスカであったのは、正しく折り返し点として正解だったのでしょう。あの時べらべらとビーチェに垂れ流されていた長講釈を思い出すまでもなく、この話は運命の棘が老若も男女も差別なく刺さるお話であったわけです。
彼らの死に関しては彼らの生が語っているのであえて省略するとして、生き残りの連中もまだまだ轍の上にいるわけで、そのことを少し考えます。リコの声はジャンさんをこっちに引っ張ってこれるのかとか、ペトラにも死相が立ってるとか、アシクの落とし所(とそこに行くまでのサンドロの札の切り方)はかなり好みだとか、マルコーさんもやべぇかなとか、そこらへんのことです。
義体と担当官のホームたる公社もまた、死のうとしている今、何よりも重要なのはジュリアの決断がいかなるものであったのかであります。悪意の人格化たるジャコモ・ダンテ(彼の怪物性の太さは、なかなか稀有なキャラクターだと思っています)についたエンドマークとはどんなものだったのか。続刊を粛々と待ちたいと思います。