イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

グラゼニ 7

森高夕次×アダチケイジ、講談社。球界一の使いっ走り、凡田夏之助の野球人生七巻目。ついにシーズン到来! 華々しい活躍とは一切無縁のグラゼニ世界、我らは凡田は早速不慣れな先発転向からぱっとしない戦績を経て炎上、二軍送りで再調整。「あー、こういうのあるわー」としか言い用のない生々しい展開でスタートを切りました。グラゼニっぽいなぁ。
巻末オマケだった高校編がついに本編にも切り込んできて、巻末では毎回ブイブイいわせてた西浦さんがいろんな意味で丸くなってたり、今は爽やかキラキラ系の雪雄がとっぽかったり、十年の時間が感じられて非常にイイ。高校時代は俺様番長だった西浦さんの社会人になってからの折れ方はショッキングでもあり、生々しくもあり、でも三人でじゃれてるシーンではあんま変わんねぇなぁと思ったり、10年という時間だけが醸し出すなんとも言えない味があって、いい手だなぁと関心。
西浦さんのウザイ暑苦しさがなければ、雪雄はビビりつつも悪い連中とつるみっぱなしで、プロにもなってなかったかもなぁと考えれるあたり、グラゼニの生っぽい分厚さを感じます。雪雄と凡田が二軍を抜け出すきっかけになるシーンとかも、ほっこりとする生っぽさに溢れてて、かなり好きなシーンです。グラゼニは野球商売の怜悧さと、人情噺の温かさのバランスがウリの漫画だと思ってますが、今回もそこら辺のバランスが良くて、ええマンガやと再確認であります。