イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

おおきく振りかぶって 20

ひぐちアサ講談社。野球にかけた青春マンガも、ついに二十巻の大台に。関西遠征後半は、愛媛の強豪校との合同練習です。埼玉の高校相手にはどうしてもライバル意識があって、強敵と書いて友と読む空気がピリピリ漂っておるこの漫画。ですが愛媛ーズ相手には、(作中でも言ってたけど)ほぼ戦わないせいか、いい意味で弛緩した空気が漂っておりました。西浦の子たちは意識高いので、こういう空気は新鮮だなぁ。
中身の方は省略を上手く使ったスピーディーな展開で、これも一打席を濃厚に描くこの漫画にしては珍しい時間の流れ。「三橋-田島バッテリーの問題点洗いなおし」「故障と高校野球」「強豪校どうしの胸襟を開いた交流」「ベストポジションへの意識の高さ」と、結構多めのテーマを扱いつつしっかり描けていて、この店舗はかなりいいな、と感じました。これも公式戦じゃないからこその省略だよなぁ。
西浦ナインは上級生がおらず、部活漫画としては「上級生に教えを請う」という美味しいシーンをめったに演出できないわけですが。ポジションごとの班分け行動という今回の演出で、先輩にいろいろ言われるシーンが発生しておりました。今回だけの特別シーンですが、やっぱり「清く正しくド厳しく、先達にしっかりと指導してもらう」というシーンは青春感が満載で、とてもいいなぁと思う。
野球の部分を見ると、三橋の全体的な意識の向上が見て取れ、強くなっているな、という感じがします。じみーに西広先生が試合慣れして、野球できてきてる場面が見え隠れして嬉しかった。栄口センセイはどんな場面でも職人仕事を要求されて大変だなぁ。阿部の負傷を一つの契機にして、西浦は強くなったな、と見て取れる巻でした。この成長を新人戦に……と思ったら巻末次回予告で結果を即バレされたので、秋大会にぶつけて欲しい!