森高夕次×アダチケイジ、講談社。俺らの凡田がキビシープロ野球世界で頑張る漫画の九巻目。今回、凡田はどん底でござんます。二軍に落ちて、しかも復調まで長い。戻ってきたのはなんとCS目前。今まで八巻積んできた成長を嘘にしないためなのか、球団の事情と心理面の崩れを要因にしているところが、余計歯がゆい。プレイが丁寧に描かれる野球漫画なので、プレイ中のことなら納得も行くのだが……。
まぁ、そこら辺は作者の手のひらにガッツリ乗っている感じもしますが。ボケボケな采配した監督に反感抱かした上で、来年交代だろうし。そういう意味では、今シーズンの描写が全然ないまま時間が一気に飛んだのは、北王子体制でガッツリ書く布石かなぁ……。先読みは横において、樹さんとか瀬戸内番長とか、懐かしくも俺の好きなキャラが出てきて嬉しかったなぁ。ちょっと時間を置いてキャラが再登場すると、「コイツラ野球人生を生きてるな」という感じが強くして、とても面白い。
そんなトホホな調子で帰ってきた凡田は、ゼクス・マーキスもびっくりの火消しのスペシャリストとして大活躍。この落差がいかにも凡田という感じのトホホヤッターで、巧いなぁと思った。「凡田の○○球」も如何にもありそうな展開で、アルアル感出すの上手いなぁと感心。さて、このシーズンとCS以降の落差、どうグラゼニ的に年俸でまとめるのか、つーところも気になりますが、目の前の日本シリーズでどんなことが起きるのか、がまず楽しみ。さてはてグラゼニ初の頂上決戦、どうなることやら。
