イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 14/11/09 二つの鍵キャンペーン第三話「黒き翼」

日曜日はするすると予定が上手くハマって、アウリンキャンペーンの第三話が遊べる流れになりましたよ。

シナリオタイトル:黒き翼 システム:グランクレスト GM:シェンツさん

田中くん:ナガト:外見10代女性;投影体(オルガノン) 大日本帝国海軍旗艦として栄光と敗残に塗れた歴史を歩んだ戦艦の投影体。かつて戦い、敗北した記憶を背負ってエクスペンダブルズとしての自分自身を前に押し出していく傷追い人

浅間忍さん:ジャガーノート:47才男性:メイジ(ヒーラー) 被差別民として生まれ、その特異体質故に生命の流れを感得し悟りに至った仙境の徒。悩める若き君主を時に見守り、時に助言する師匠ポジション。

よねちょくん:”黒山の牙”ガリド・テリブル:外見20代男性:アーティスト(アンデッド) 故郷を邪龍に焼かれて以来、ソリッドでハードな傭兵ライフを強いられている不死人。とにかく死なない。マジ死なない。

コバヤシ:フィギエ=フロエレル:16才男性:ロード(ルーラー) 正式にアウリン男爵領を継承した、弁舌と叡智の悪魔。不安定な自己認識と迸る才気を王佐の天秤に乗せ、戦争という悪魔の釜の中に己を、そして国土と国民を投げ込んでいく宿命の王。

前回内乱のゴタゴタを片付け、今回はコントラ・アタック! というわけで、北壁に守られた敵国奥深くに突入し、逆転の奇策をねじ込みに行く回でした。シェンツ先生は絶対的ピンチと、そこから這い上がるための蜘蛛の一糸を見せる手腕が本当に上手く、戦争を主な題材とした今キャンペーンではその特長が遺憾なく発揮されておりました。具体的に言うと「死ぬ、ゼッテー死ぬ、国ごと死ぬ」と追い込まれるポインツが多くて、お腹痛いのね。

ルールブック2で追加された魔境ルールを利用し、異なるコトワリで動く魔道国家への潜入劇をスマートに遊ばせてくれたのも、とても楽しかったです。こういう遊びをすると、TRPGにおける諸要素の抽象化というのも、やはり新時代に来ているなぁと実感できるね。

自分のプレイングを鑑みると、ロール自身はシナリオの想定線からブレず上手く拾えたと思うわけですが、EDでチョロっと漏れた『システムが最終目的として設定するところの、グランクレスト性のズレ』が全く以て制御不能なくらいに迸ってしまい、なげーEDになったなぁとやや反省。

TRPGにおける大きめの謎というのはシステムそれ自体を、そしてシナリオとプレイを引っ張って前進させるために設定されており、それについて考えたりそれを追いかけることでセッションが成立するとても大きな、そして大事なものなわけです。

しかしグランクレストは小説と同時進行する形態故か、大目的である『グランクレストの追求』の結果というのが多様に解釈できるようになっており、各PL(GMも含む)の間でロードが究極的に目的を達成し終えた(言い換えれば”ゲームを上がった”)時何がどうなるのか、存外ブレが在る。

これはロードのみならず、それに率いられてゲームに入っていく他クラスにも多大な影響を与える部分なので、表面化すると結構重めの一撃になるなぁと、ED並びにアフターセッションの会話で思いました。そのギャップこそがTRPGの醍醐味だったりもするし、そこでギャップが有ることそれ自体が何か問題であるわけでもないので、ネガティブなものでもないわけですが。

まーそういうヘヴィな論点が持ち上がってくるのも、グランクレストというシステム、そしてキャンペーンに対して前のめりにおっ被さってるからこそだと思うわけで、まとめるととても楽しいプレイでした。ウムウム。