ACCAを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
ロックスでの出会い、進まぬクーデター調査とジーンの焦り、過去と内面の吐露。
わりとまったり進んでいるように見えて、話全体の語り口が変わる分水嶺であるように思えた。その先に何があるのか、とても楽しみだ。
今回は謎多き主人公、ジーンの過去がわかり、モノローグもとても多い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
彼が何が大事で、何を求めているのか。
のっぺり顔ばかりでこれまではわかりにくかったが、鉄道事故という大きなトラウマが公開され、モーブへの恋心とそれ故の焦りが強調されることで、かなり見えてきた。
ジーンのグローシェラーへのリスペクトは、鉄道事故への誠意ある対応も大きいが、同時に恋するモーブが好きな人だから、でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
話が始まる前からジーンはずっとモーブを見つめ続けていて、彼女に『使えないやつ』と思われる恐怖から、自分への誤解を利して情報を集めるよう舵を切り直す。
流されるまま、自分には無関心なまま状況に取り込まれてきたジーンが、自発的にクーデターの流れの中に飛び込み、獲物を恋人に捧げる覚悟を決める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
バリ島を思わせるハレでの道化芝居はそういうことであり、彼が傍観者から当事者へと足場を変えたことを意味する。
その事自体がまた、クーデターの曖昧な流れに変化を加え、状況は加速していくのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
正体の見えないクーデターへの変化が、とてもわかり易く純粋な、モーブへの恋心から生まれてくるというヒネリは、この作品らしく洒脱で素敵だと思う。世界は恋で変わるのだ。
ジーンの内面は過去シーンでもよく見えて、まだ幼いロッテを必死に掻き抱きつつ、自分自身も心細そうにしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
彼は無敵のチート主人公でも、世界の変化に心動かないロボットでもない。震えつつ、自分より弱いものを守ろうとする男であり、ACCA局員なのだ。
適切に運営された国家組織に何が出来るのか。クーデターにより国政が不安になることで、何が失われるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
列車事故とその後の変化を切り取ることで、ACCAの（そしておそらくグローシェラー）の正義が見えたのも、面白いところだ。
ACCAは命と尊厳を護るために存在している、はずだ。
グローシェラーとジーンが見据えるその理想を、当然共有しない人もいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
ジーンへの情報リークを釣り針に、グローシェラーを対話の場に引っ張り出したリリウム。
肖像画のポジションを気にする王子。
内乱の予感をはらみつつ、小さく、しかし着実に事態は前に進んでいる。
そういう不穏な空気を振り払うように、今週もロッタは可愛らしく、正しいことばっかりしていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
第3話で見た城内パーティーの冷えた感じとはまた違い、体温と親しみに満ちた今回のパーティーは、立場から開放された気軽さがたっぷり詰まっていた。ロッタが無責任に、しかし大事に象徴するものだ。
子供と一緒に気楽に、楽しく、みんなで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
ACCAや王室という立場を背負ってはなかなか出来ないことを、そこから離れたロッタはノータイムでやってのける。
それはロッタ個人の特質であると同時に、それより大きなものを切り取る構図でもある。同時に、国家はそうも気楽にはなれない。
柔らかく暖かいものと、冷たく直線的なもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
二つの対比をヴィジュアルで見せるのが非常に上手いアニメであるが、肖像画の間に漂う緊張感と、パーティーの緩やかな色彩の緩急は、まさに真骨頂である。
硬い側に足場を置くジーンがとにかくロッタを大事にしていて、守ろうとしているのが判るのが良い
他にもモーブ本部長の巻き巻きスタイルが出身地由来のものであると納得したり、スパイだと分かっても仲良しなニーノであったり、頷き楽しめるポイントがたくさんあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
誤解を利用し状況に噛み付くことを決めたジーンは、クーデターの曖昧な河を今後、どう泳ぐのか
じっくりと面白い、いいアニメだ
以下追記
ACCA追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
『列車事故』というジーンの過去が判明するのと、乗せられてるだけだったレールを利用しようと決意するタイミングが重なっているのは、面白いメタファーの使い方だなと思う。
国家組織が規定する、安定した国の形。それはいつ線路を外れるかもしれない暴れ馬だ。
その首根っこを押さえ、各地区・各アクターが抱える不満を調整しながら、なんとか走らせること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年2月14日
ACCAの正義が破綻した時、大量の哀しみが世界にばらまかれるし、その責任はおそらくたらい回しにされる。
『あってはいけない未来』を描くのに、『あってはいけない過去』を重ねる表現技法。
