ガンゲイル・オンラインを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
遠く離れて重なり合う、二つの鏖殺、二人のガンマン。ゴア描写強めでお送りする、スクワッドジャム中盤戦!! という回。
二つの無双を一話に押し込むことで、ピトとレンの根本的な違いがアクションの中で見えて、なかなか面白かった。
つうわけで、有象無象をなぎ倒すことで主役様のスペシャルな力を見せつける、みんな大好き無双シーンである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
狂気に溺れること自体に酔ってる感じのピトさんと、残弾のことしか考えずバッタバッタとなぎ倒すレン。悪趣味にぶっ殺しまくるのは同じだが、スペックも行動理念も結構違う。
ピトは素手戦闘を交えつつ、汎用性を最大限活用してぶっ殺しまくる感じ。悪趣味なゴア描写が濃度を増して、『所詮ゲーム』の気楽さと、それで切り捨てられない生々しさを加速させる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
確かにたかだか遊び、現実の自分には関係ない…はずだが、仮想の演技は魂の深いところに染み込んで、自分を変える。
友の手を取り、復習を誓う。演技過剰の生存者をいたぶってぶっ殺すピトさんは、ラスボスオーラ全開で楽しそうだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
しかし『狂気の殺戮者』というロール、殺し合いの代替品に本気でのめり込む過剰さは、実は加害者と被害者でそんなに差がない。後を引かない分、犠牲者の方が『マトモ』かもしれない
みんなが注目する中、派手なアクションをショーアップし見せつけるピトさんと、藪こぎとスモークでひっそり隠れ、ただただ死体を積み上げるレン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
仮想の舞台でどう踊り、バーチャル殺し合いに何を求めるかは、かなりすれ違っている。ピトさんの方が装飾過剰でわざとらしい。
ピトさんには、派手な殺しを見せつけないと気が済まない『何か』があるのだろう。それが公開されるのか、はたまた謎のまま進むかは分からんけども、『何か』を満たすためにSAOにダイブし、本物の殺し合いから弾き飛ばされた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
その代用品として、変態の恋人巻き込んでGGOで『SAOごっこ』している。
リアルの生き死にを天秤に乗せることで、ピトさん周辺に(だけ)はSAOが再演されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
『たかがゲーム』というGGOの醒めた視線(それはこのスピンオフの独自性でもある)に満足できず、熱狂とスリルと取り返しのつかなさを盛り込まないと納得できない『何か』。あるいはその欠落。
そこら辺が、露悪的なピトさん無双ハードアクションからは感じられた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
一人でやってると痛々しすぎるが、銭金で割り切ってショーに付き合うモブメンの冷静さが、良い付け合せになっていた。
Mさんの惚れた弱みとはまた違って、『所詮ゲーム』で割り切れてるモブに、ピトさんはなれない。
ピトさんは心のどっかで『所詮ゲーム』という事実を認識していて、しかし認めたくないからこそ『ゲームを超えたゲーム』であるSAOに焦がれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
自分の命を掛け金にすることで、『SAO的なデスゲーム』を『所詮ゲーム』であるGGOに乗っけて、必死にその価値観を喧伝する。
『お前キチガイすぎるし、一人で死んでくれ』と言われてしまったら、ピトさんのゲームは成立しない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
Mさんやレンが友達の命を大事にする『まとも』な人(というにはネジ曲がりまくってるが)だから、あの装飾過剰の大無双は成り立っている。そして多分、そういうネジレにピトさんは気づいている。
ことさら悪辣を演じようとする立ち回りからは、何かそういう冷たい壁を感じた。バーチャルに心底没入したいのに、リアルの絶対性が横口を出して飛び込めない、醒めた感覚。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
ここら辺、『SAOのスピンオフ』として作品が選び取った差異点、独自性をキャラに背負わせている感じもあり、とても面白い。
カロリー高めでスピーディーなピトの無双に対し、草原の妖精二人がモゾモゾ動くレンの無双は地味だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
効率よく、他人の見る目は気にせず。『所詮ゲーム』を最適効率で走り切るために、残弾気にしながらぶっ殺す。必要なら追い剥ぎもする。マナー違反なんぞ、知ったことか。
レンは『所詮ゲーム』であるGGOを、自己実現の場として心底愛している感じを受ける。過剰な演劇性もなく、ナチュラルに狂ってスマートに殺す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
楽しいことだから没入し、上手くもなる。音だけで周囲の状況を見切る練達は、『所詮ゲーム』を熱心にやりこんだから生まれたものだ。
バーチャルをもう一つのリアルとして、区別なく受け入れられる才覚。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
レンはゲームで死んでも自分が死なないGGOを当然のものとして受け入れていて、そこに冷たい壁はない。
VはV、RはR。Vだからこそ、Rじゃ楽しめないロールや殺戮も堪能できる。それで良いじゃない。
そういうある種の健全性を、レンの無双からは感じる。ピト以外の多くの参加者も、そういう本気の割り切りを自分のものとしつつ、殺し殺されを楽しんでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
多分、レンの方がGGOにおいては『マトモ』で多数派なのだろう。いや、あそこまでキチってる参加者は少ないんだろうけど、精神の方向性で。
バーチャルのピトを殺すことで、リアルのピトを生き長らえる。奇妙に捻れた決戦の行方は、まだまだ混沌としそうだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
それは同時に、バーチャルとリアルをどうしても切り分けてしまう冷静さと、それを乗り越えたいがために自分と他人の命を乗っけてしまうピトさんの『マトモな異常さ』を巡る戦いだ。
VとRの区分をナチュラルに認め、あるいは乗り越え、本気で狂える(あるいは、狂気を演じられる)『異常なマトモさ』を持つレンが、その戦いにどう関与するか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
本気で撃った偽物の銃弾は、捻れに捻れた親友の心を撃ち抜くことが出来るのか。アクションの成り行きと同時に、そういう部分も気になる。
GGOは『所詮ゲーム』という冷たさがあればこそ、その事実を受け入れられないへそ曲がりとか、受け入れすぎてる狂人とか、世間基準じゃ『マトモ』じゃない人達を優しく肯定できる部分があると、僕は思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
そんな冷たい暖かさが結構好きなので、レンの愛情がピトさんにちゃんと届くと良いな、と思う。
みかこし声で存在感強かったバイの人も、そういう『マトモ』じゃない隣人の一人だったのかなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
ホントGGOはヘンテコ人間の誘蛾灯になってるけども、そういう連中だって明るく楽しく自分らしく、自己実現したって良いじゃない! つう話なのだと、僕は思っておる。そこが結構好きだ。
無論バランス取れた『マトモ』な人が、VRを楽しんではいけないルールだって無い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月9日
フツーにFPSしてるメメントモリさん達が、自分たちのゲームを楽しめると良いなぁと思いつつ、彼らの横殴りで引いた来週を、楽しみに待つ。
…まぁ狂人が強い世界なんで、フツーだからこそあんま活躍できないだろうけど