シュタインズ・ゲート ゼロを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
狂気のマッドサイエンティストが、時の波を飛び越え、友の思いを背負う。不定なる希望を掴むために、運命の瞬間への逆行。
嗚呼、オカリンが行く……
望まれることなく、浮き世から捨てられし彼等を動かすもの。
それは、生きる意志を持つ者の意地に他ならない。
そんな感じの、鳳凰院凶真復活回である。タメにタメた分カタルシスがすんごいことになってたし、狂気の時間逆行を全力疾走しつつ"ラボ"が復活していく姿も良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
こんだけアゲにアゲて"絶対勝てる!"というムード作った上で、ミサイルボカーンに収束させて引くあたり、ゼロアニメだなと思う。
岡部くんはルカ子(イケメン剣士)の死骸で覚悟を決め、狂気の時間逆行に挑む。3000回のタイムリープ、正気では成立しない時間マラソン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
それは第三次世界大戦が確定した後、世界とヴァルキリーが蓄積してきた25年間を、オカリンの中に蓄積していく旅だとも言える。
2036年のアマデウスが"岡部"呼びになって、僕らが知る助手っぽいリアクション多めなのが、芸細だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
レジスタンス組織のサポートAIとして積み上げてきた時間の中で、アマデウスと『真っすぐ進んだ』岡部倫太郎の間には、様々な絆があったのだろう。
それは描写されないけども、無印の秋葉原で積み上げたロマンスと青春と同じくらい、瑞々しく魂を通わせる経験だったのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
その先に"岡部"呼びがあり、非常に助手っぽい『はぁ?』がある。キミはホントに…。
ここら辺の変化は、紅莉栖じゃなく"アマデウス"をちゃんと描いてきたから刺さる演出だ
今回『逆に進む』岡部くんは25年を飛び越え、死んだ紅莉栖の思い出を引きずって、2036年に現れた。いわば時間チートで唐突に現れた、似て非なる存在だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
昏睡状態の岡部くんを見守り続けてきたアマデウスとの、存在しない思い出。それは共有していないが、しかしそれ以上の想いがそこにはある。
時間逆行の助手が、紅莉栖の気配を残したアマデウスであること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
岡部くんが一つ飛ぶ度、自分ひとりで立っているわけではないこと(何しろ寝たきりの弱った体は、誰かに支えられないと具体的に立てない)、”ラボ”の力を確認していくこと。
25年すっ飛ばした岡部くんの逆行は、ただの時間旅行ではない。
第三次世界大戦によって戦闘組織に姿を変えてしまった"ラボ"が、どんな存在なのか。それを生み出した鳳凰院凶真が、何を求めていたのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
時間をさかしまに飛び越えるたびに、岡部くんは自分が孤独ではないこと、他者が尊厳を持つこと、人が繋がって希望を掴めることを、心に刻んでいたと思う。
無印序盤のだるーい青春の中で、ジワジワプレイヤーの心に溜まっていった『あ、なんかこの繋がり良いな』という感覚。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
第三次世界大戦で、平穏な日常の幸福なる弛緩は消え去ってしまったけども、その連帯を生み出していた重力は、別の形で岡部くん(と視聴者)に降り積もる。
2週間後の世界では果たせなかった、生身と生身の対面。出会った瞬間が別れだという、とても悲しいルカ子との再開も、時間を飛び越えればまともな形で叶う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
ルカ子とオカリンが、真っ当に言葉をかわして再開できたシーンを挟んだのは、本当に良かった。逆行作戦の"正しさ"がズドンと胸に刺さった。
運命の拷問タイムを乗り越える時も、岡部くん独力ではどうにもならない。ヴァルキリーの協力、アマデウスの知恵、岡部くんの絶叫とダッシュがあって初めて、世界を騙すことが可能になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
もう仲間を犠牲にしたくない岡部くんを、アマデウスがクールに諭すのがとても良かった。紅莉栖っぽかった。
ゼロの岡部くんは、深く傷つけられ、特殊な力と経験を抱え込んで孤独だった。その深い傷を優しい人達はちゃんと見て、見ているからこそ踏み込めなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
そんなまどろっこしい足踏みを、ゼロアニメはどっしり追いかけてきた。何かが間違っているけども、正しさを振り回せばよけい傷は広がる。
そんなジレンマが同じところをグルグル回る…ようにみえて、薄紙を重ねるように岡部くんの傷が癒えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
でもまゆりの死(紅莉栖の死によって獲得したものの喪失)という一大事を受けて、岡部くんはまた孤独に、身勝手な特別さに飛び込み直してしまう。
ダルの本気パンチと説教が境界線を踏み越えて、岡部くんは"ラボ"の力を思い出していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
挑んでは失敗し、それでも少しでも良い可能性を求めて時間を飛び越え、また戻る。その旅路の中で、自分が一人ではなかったこと、特別なみんなの一人であることを実感していく。
そういう心のうねりがしっかり表現されていること。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
(無印含めた)これまでの物語の資産を最大限活かしたAパートは、クライマックスへと向かうエネルギーを最大限高める、非常にパワフルな展開だった。
今まで遠かった大戦世界の悲惨と決意を、ちゃんと視聴者に届けてくれたのが良かった。良い補完
そっからは鳳凰院凶真大復活と、オペレーションベガ大回転である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
ヒーローの帰還に目を輝かせるダルと、ドン引きするまほたんの差が面白い。
まぁ頭打っておかしくなったとしか思えないよね、あの変貌…でもここまで見守った視聴者にとっては、ダルと同じように待ちに待った瞬間なのだ。
戦争を体験する前の秋葉原でも、"ラボ"は有効に機能し、悪魔の奸計を弾き飛ばす。それもこれも、狂気のマッドサイエンティストが、復活したおかげである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
ほんとネタでやってた陰謀論と中二病が、世界と自分を救うための鍵になる展開最高。愚者の黄金がホンモノの金になる展開大好き。
25年逆行した岡部くんは、肉体的に若くとも実質中年…というか、傷だらけの戦士である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
3000回のタイムリープを敢行する決意は狂人のそれであり、沢山の人の生と死、未来の記憶と希望を背負った彼は、真実"狂気のマッドサイエンティスト"となった。まゆりを助けるための嘘は、真実を引き寄せたのだ。
悪のマッドサイエンティストであるレスキネン教授と、善のマッドサイエンティストである鳳凰院凶真が対峙する運び。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
そこで決定打となるのが"ラボメン"である萌郁なのも、グッとくる展開だった。"メットとライダースーツの女"というトリックを、巧く活かした逆転劇だったなぁ。
ゼロはベストエンドに至るまでのビターエンドであり、無印で描ききれなかった要素の補完であり、ベストエンドを掴み取れなかった岡部倫太郎の人生劇でもあると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
無印では"敵"として終わり、しかし良き隣人でもあったMrブラウンと萌郁が、別組織の出現で味方になる展開も、ある種の補完か。嬉しい
しかし破壊者はアパッチからハウンドへと姿を変え、世界線は収束する。タイムマシンはミサイルによって爆破され、まゆりと鈴羽は生死不明になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
その確定した運命に勝てないとしても、世界を騙し解釈を変えること…よりベターな結末を掴み取ることは可能…のはずだ。無印そうだったし!!
覚悟を決めても、その証明を狂気の時間逆行で果たしても、残酷な運命は追いついてくる。岡部くんとラボのみんなが闘うべき相手は、あまりに強大で容赦がない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
そのことを確認するラストだったし、しかしそれに負けず道を掴める確信も、鳳凰院凶真の復活が与えてくれた。
宮野さんはゼロ開始時からずーっと凄かったけども、逆行の時の静かな覚悟の決め方、鳳凰院凶真復活のトンチキ大爆笑ながら『待たせやがって…!』感溢れる熱量、今回本当に良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
やっぱ宮野はスゲーわ。(分かりきったことをクドクド書き連ねるマン)
八方手を尽くしても、世界は残酷に支配する。その檻から抜ける秘策を、岡部倫太郎とラボメンは持っているのか。明日を掴む決意は、ベストエンドへの道を切り開くのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月12日
シュタゲゼロアニメ、最終局面。非常に面白くなってきました。来週も楽しみですね!