風が強く吹いている を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
風が吹く。箱根に向かう風、男たちを運命に運ぶ風が。
奇縁により同じ屋根の下暮らすことになった、癖の強い男子大学生10人。そのまとめ役、ハイジ。人当たりの良さと強い意志を同居させる瞳が見据えるのは、ド素人ばかりでの箱根駅伝出走。
さぁ、風は吹き始めた。
そんな感じでお送りする、三浦しをんの駅伝青春群像劇アニメ化。監督は”ジョーカー・ゲーム”の野村和也、シリーズ構成は皆城くんだよ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
制作IGでスポ根青春なんで、”ハイキュー”あるいは”ボールルームへようこそ”の系譜と見たほうが良いのかなぁ…。
お話としては”がんばれベアーズ”型といいますか、癖が強くダメダメな連中が肩寄せ合い、人生をスポーツにぶっこむ感じのお話…のようで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
今回は話しの真芯を思いっきりとらえるというよりは、作品内部を流れる風、そこを走り抜けていくランナーの肖像を、勢いよくスケッチした感じが強い。
とにかく作画が良くて、なおかつ質を必要なところのしっかり供給できている感じが強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
カケルの伸びた背筋、しっかりしたストライド、ぶれない体幹がしっかり描写されていて、”経験者”という説得力を作画で積んでいた。スポーツ者はそういう、作画のフィジカル大事よねやっぱ。
主人公たちが日々を過ごす世界の雑多さ、賑やかさ、爽やかさも魅力的に構築され、雰囲気が非常に良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
青竹荘のこ汚い生活感、駆け抜けていく街の微睡み。ファンタジーではないけども、舞台としての魔力がちゃんとある当たり前の世界。地道な世界構築が足場を支えている。
何より話の起点であり、コントロール役であり、エンジンでもあるハイジの”眼”がいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
ド素人を寄せ集めて、箱根に出る。狂気の目標を抱え込み、そのためには万引きや詐欺も飲み込めてしまう狂気と、曲者を乗りこなす人の良さが同居した、強い目。
© 三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会 pic.twitter.com/vlW5mATXiL
柔らかな態度の奥に隠された、”絶対に走る。走らせる”という強い意志は深海魚のように静かに光り、明暗の強い画面の奥から視聴者を射抜いてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
この意志が物語を牽引し、クライマックスまで引っ張るのだと初見で判る、良い目だ。無茶苦茶やるなら、こんぐらい狂ってないとな!!
ハイジの狂気が残りの九人をどう切り崩していくかは、今後の見どころであろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
どうしても走らなければならないと、切実に燃える青い炎。それにあぶられて自分も燃え始めるバカ、あるいは反発し頑ななバカ。
どっちにしても色んなバカが集まっていると見せるのも、第一話の仕事か。
時系列をいじって、寮の実態とユカイな仲間を先に見せたのは、それが話しの核だからだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
10人で走って、タスキを繋ぐ。駅伝という競技は、全走者のキャラが立ってたほうが面白い。凸凹個性があって、バラバラで、だからこそチームになり得る連中。
そいつらと、そいつらが暮らす場所。
それをまず見せて、圧倒的な情報量に圧倒されるカケルと視聴者をシンクロさせつつ、期待感と当惑ないまぜになったワクワクで殴りつける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
そういう狙いの、物語的逆立ち…だったんじゃなかろうか。俺グワーっていきなり物語で殴られんの好きだから、結構好きな出だしだな。
色んな輩が入れ代わり立ち代わり、忙しいエピソードであったけども、テンポの作り方は一等良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
可愛い可愛いにらCHANGをスパイスに使って、間合いを保ちつつ人数を捌いていく。時々肌色サービスシーンなぞ混ぜつつ、後にチームとなる連中の空気を嗅がせる。
ココらへんがもったりしてっと群像劇はとても食えないわけだが、まずキャラクターで殴りに行く判断含めて、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
オタクにニコチン中毒のオッサンに司法試験現役合格にインテリアフロ。色々凸凹したメンツが、ハメられて駅伝。ドラマのおもちゃ箱みたいなセッティングだな…超楽しみ。
既に走れるカケルは、ハイジと出会い直すことで時計が動き出すキャラのようだ。自慢の足を犯罪にしか使えない男が、自分の過去を知る男と出会う。重たい暗闇と、一瞬の光明の対比
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
それが運命であることを作画力と演出力で解らせるのは、さすがのIG
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具体的に何があって、実力やら素性やらがどういうものなのか描くのは、次回以降である。大事なのは男と男が出会い、それが運命であると知らしめること。風の音を聞くことである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
タイトルにもなってる風音を、印象的に聞かせる音響はほんと良かった。心音にも似た、プリミティブなパワーを感じる。
とにかくこの二人を軸にして、男たちは出会い、反発し、理解し合い、箱根に向けて走っていくことになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
夢はむちゃくちゃ、メンツはハチャメチャ。でもだからこそ、面白い。
そういう話が収まるデカい器を、ダーッと見せつつ手触りと叙情性がある。いい第一話だと思います。
今後癖の強いメンバー一人ひとりに切り込んでも、”駅伝”という競技の楽しさと難しさを掘っていっても、集団がチームになっていくうねりを追いかけても、どれも美味しく面白そう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
『それらを欲張りに追いかける足は、十分温まっているぜ!』と、言外に見せる第一話でもありました。
リッチで体温のある作画に浸っているだけでも、十分脳髄沸騰しそうなのも良いです。ほんと作画良いなぁ…光の表現が良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
あと身体の表現が一切抜いてなくて、今後ランナーの体になってくだろうド素人のバディを想像するだけで楽しい。経験者のカケルは、ちゃんと長距離走者のガタイだったなぁ。
兎にも角にも、ハイジから吹く風は住人を巻き込み、男たちは箱根に向かって走り始めるのだ。その物語がどんな表情で、どんな体温で駆け抜けていくのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月2日
非常に楽しみになる第一話でした。このアニメ、多分面白いよ!! 来週も楽しみですね。