ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
人の生き血をすする鬼は、影に潜み嘲笑う。命の尊厳、誇りの意味を。
吸血鬼と勇者、両方の血を引く少年が魂の際で見せる、黄金の風。それは遠い異国の青年の心を打ち、試練を乗り越えさせる。
VSブラック・サバス戦、ついに決着ゥゥゥ!!
そんな感じの序章最終回である。これでパッシオーネにも正式加入、愉快な仲間たちが最後に顔見世して本番開始、という塩梅。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
第4部からのブリッジを担当した康一くんも、新主人公の地金を見定める大役を無事果たし、イタリア観光を満喫だ! ウキウキで可愛かったな、ラストの出番。
超絶パワーと邪悪な矢、影を自在に行き来する能力、遠隔自動操縦型のタフさ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
ブラック・サバスは実施血最初の敵としては超強力で、それを討ち果たすからこそ新主人公の凄みもよく伝わる。ヴィヴィッドな色使いと良い感じのSE、手に汗握る頭脳戦と肉弾戦の両立。良いバトルであった。
命のやり取りの熱量をぶち当てる凄みだけでなく、様々な象徴が巧みに取り入れられ、第5部の物語、ジョジョというサーガ、ジョルノという主人公をよく語る戦いでもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
DIOとジョナサン、勇者と魔王両方の血を引くジョルノとは、どんな男か。それが主役を担当する物語はどんなモノか。
日に当たるとダメージを受ける。能力を感染させる。第1部の吸血鬼、第2部の柱の男たちを連想させるブラック・サバスは、いわば再生したDIO、ジョルノが立ち向かうべき邪悪な父だと言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
監獄に隠れ潜み、お天道さまの下を歩けない生き方をしているポルポの精神が反映されたスタンドだとも言える。
マフィアという反社会的集団、殺人や復讐という犯罪にアタマから飛び込んでいく、ハードな第五部。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
どす黒い”悪”の中でも光り輝く黄金、主人公たちが”善”だと信じられる部分は、一体どこにあるのか。DIOの血を引くダンピールは、父と同じ黒い吸血鬼に立ち向かうことで、己を証明していく。
ジョルノがブラック・サバスに立ち向かうのは、自分の夢の邪魔をされたからだ。同時に、なんの罪もない爺さんがぶっ殺されたからでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
康一くんへの対応を見て判るように、ジョルノは他者への共感能力がある。縁もゆかりもない同胞を大事に思う、赤い血が流れているから戦うのだ。
強さと同時に、優しさを持つ。それこそが人間の証明であり、ジョジョの名を引き継ぐ証明でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
ギャングスタ志望でありハーフヴァンパイアでもあるジョルノは、醜く生贄を貪る怪物を前に、決死の決意で戦い抜く。その強さと優しさは、パッショーネのバッジとはまた違う証明になる。
自分を守ってくれたマフィアを、人道に恥じない存在に正したい。光の下を真っ直ぐ歩ける存在、反吸血鬼的な存在へと高めたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
その想いがあればこそ、ジョルノはポルポの試験に挑んだ。彼を象徴するアイテムが”天道虫”なのは、常に光に顔を向けるジョルノの厳しい倫理を反映しているように思う。
影に潜み、不意打ちを狙うブラックサバスは、彼が立ち向かうべき腐り果てたパッショーネ、己に流れるどす黒い血の反射だ。それに打ち勝つことで、ジョルノは悪しき存在でありながら確かにジョジョでもあると、視聴者に納得させる。クソ親父とは、確かに違うのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
命のエネルギーを操るゴールドエクスペリエンスを最大限活用し、ブラック・サバスに勝利する展開も第1部・第2部的だし、サバス戦はある意味、ジョジョへの自己批評みたいな匂いがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
第3部でスタンドが出てきた時、それが波紋の変形だと説明されたときのように。
幕が変わり、物語のジャンルもテーマも雰囲気も大きく移り変わる時に、ジョジョは今まで語られた物語、読者が好きだったお話から繋がっている部分を、しっかり見せて安心する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
第4部とはキャラもテーマも違うけども、同じものを別の角度から、別のキャラで描きに行くんだ。
サバス戦はそういうメッセージが色濃く感じられ、サーガの重みを作品が大事にし、それを視聴者に伝えようとしてくれる優しさもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
ジョルノが手すりを変化させた朝顔は、英語で”Morning Glory”。ジョースターの血統が追い求めた栄光が、名前に刻まれた花である。
けして他人を信用できなかったDIOに対し、ジョルノは康一くんを信頼し、秘密のすべてを話す。盗み奪う対象だったはずの相手を『くん』で呼び、命がけで忠告する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
その信頼も、吸血鬼たちにはありえない勇者の資質だ。康一くんが感じた黄金の風を、視聴者も戦いの中で感じることが出来る。
同時にジョルノは吸血鬼的、ギャングスタ的なドス黒さも継承していて、ポルポを無残に殺す銃弾の冷たさ、冷徹な計算高さは、確かにDIOの息子である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
正しさと冷たさを両立させることでしか、悪の中の正義を追い求める五部の主人公は背負えない。そういうことなのだろう。
バッチが手に入れば、後は用済みとばかりに、ジョルノは制度を利用する。魂が入らない抜け殻を利用してでも、己の夢を果たす執念。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
それが制御を失えばどれだけ醜い悪事がはびこるかは、過去の物語を見れば明らかである。世界に誘惑は多い。それに負けた敵で、ジョジョサーガは一杯である。
ジョルノも仲間たちも、そういう危うい世界を綱渡りしている。これまでのキャラクター全てが、光と闇どちらに落ちることも出来る世界にあったのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
天使でも悪魔でもある、複雑怪奇な人間。その参加を続けていくというジョジョのスタイルは、舞台がイタリアに変わり、ギャングが主役になっても同じだ
むしろ悪に近いからこそ、ジョルノが誘惑に負けず夢を貫けるか、吸血鬼的存在に堕さないかは、激しく試される。それでこそ、黄金の魂の価値は真実味を増す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
ブラックサバス戦で見せた光の意志、ポルポを始末する瞬間のどす黒い影。ジョルノと五部が背負うものを色濃く見せる、良いエピソードだった。
二年ぶりのスタンドバトルとなった康一くんも、古強者の逞しさを発揮し、なかなかカッコ良かった。先輩っ面でスタンドバトルのルールを教える所とか、もうひ弱なボーイじゃないとしっかり見せてくれて、マジ最高。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
最終的にACT3との連携で勝つ所とか、『信頼こそが力ッ!』と高らかに吠えてて良いなぁ
バトルも天秤がどちらに傾くか最後までわからず、緊張感があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
『足が折れちまうゥゥ!』とブルブルしてるところで、ピシッと木が折れる描写を入れて視聴者のイメージを誤誘導する所とか、非常に冴えた演出だった。
やっぱ勝つか負けるかわっかんねードキドキ感は、ホント大事だよな。
バトルに冴えがあればこそ、そこに込められたメッセージやテーマも、しっかり飲み込めるわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
同時にただの物理現象としてバトルを終わらせず、精神性を拳に宿して勝敗を決するところが、闘争行為に重さを与えている感じもある。車の両輪というやつだ。
天道から逃げ隠れし、人の生き血をすするポルポ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
悪の中の悪を、そのハラワタに飛び込み血に汚れることで討ち果たしたジョルノ。
第五部が追う物語のコア、主人公が主人公たる資質をしっかり描く、良いエピソードでした。『コレまでとは違うことやるけど、ちゃんとジョジョだぞえ!』って感じ。
そしてジョルノの冒険に、付き合う愉快な男たちがラストに顔見せっ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月26日
ほんとヴィジュアルが強い連中ばっかりで、”圧”あるよな…どこのファッションセンターに売ってんだよその肌魅せモード服…。
オシャレ国のオシャレ番長軍団は、どんな連中か。ヤバい物語に絡む資格はあるのか。次回、見れば判るッ!