戦姫絶唱シンフォギアXVを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
惑星に打ち込まれる、世界樹の杭。生体情報端末の生み出したコンピューター・ネットワークを、シェム・ハが侵食していく。
その猛威の前に、世界殺しの錬金術は押し負け、希望の唄は月面に縫い付けられた。
絶望に抗う意志が、人を人に留めるのなら。
今、星が流れる。
というわけで血圧常時急上昇! 総決算の最終戦に向け、ガンッガン燃やすぜ過去の遺産!! という塩梅の、シンフォギア最終回一個前である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
一切出し惜しみなしのバトルに継ぐバトル、人類を圧倒するスケールの強敵、だからこそ繋がる思いと意地。
ノーブルレッドの退場も見事でした。
今回は地球でのシェム・ハ VS キャロル=エルフナイン、月でのヴァネッサ VS ひびクリ、月面帰還の最終決戦と、大一番が続く話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
それに加えて、名無しのモブ達の奮戦が世界各所で唸りを上げる。最後のキメは主役に譲るとしても、その他大勢のプライドをちゃんと守るのが、シンフォギアのいいところだ
今回の戦いは『本来の意味を取り戻す』要素がとても多い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
キャロルはエルフナインに友殺しの重責を背負わせぬために、かつて世界を分解しようとした技を、神と人間の混濁を解消するために使おうとする。
愛から生まれた思いが、世界を呪う歌に変化するように。
暴力もまた、誰かを救う力になりうる。
同じようにイチイバルは”弓”の原点を取り戻し、クリスちゃんは誰かを殺し貫くためではなく、止め守るためにアマルガムを使う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
奏者の技はまぁそういうものであり、それに気づくためには色々迷わないといけなかった。サッカー少年のこととかね…。
そしてノーブルレッドは、三人の力を合わせた迷宮を、奏者を希望に繋ぐための道行きとして使う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
それでも、怪物になんてなりたくなかった。
絶望と諦観の果て、世界全てを自分と同じ怪物に落とす虚飾。それを引っ剥がすために、全力で最短を突き進んだ響の拳は、確かに怪物たちに届いていたのだ。
原点に戻る。未来に進むために、帰るべき場所を大事にする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
シェム・ハに汚染された赤い地球を、想い出の青い星に戻すための大奮戦。クライマックスが描いているテーマが、個別の戦い、キャラクターのドラマでしっかり生きているのは、とてもいいと思う。
祝福が呪いに変わり、呪いが祝福になりうる相転移も、テーマの一つと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
感動的な60億の絶唱が、神話の呪いを蘇らせた。バラルの呪詛は、解かれてはいけない祝福だった。
過去エピソードをどんでん返しして、ガンガン要素が繋がるダイナミズムが心地よい。”最終作”ゆえの、想い出の焼却…。
ノーブルレッドの本音を引き出し、諦観を希望と変え得たと思ったところで、シェム・ハのクラッキングがヴァネッサに及ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
機械戦士であるヴァネッサがウィルス汚染されるのは納得力が高く、響涙の一撃を引き出すのに巧い手筋だった。まぁ、そりゃそうするわな…。
ここで響一瞬のためらいが、月遺跡破壊を留められないのも呪いと祝福の相転移だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
そこで迷いない槍になれるなら、立花響は立花響ではないわけで。そこで拳を突き込めるからこそ、立花響は立花響でもある。
フルパワーの最終決戦は、彼女を主役に据えた必然なのだろう。
そしてそんな優しさは、人間でありたかった怪物たちの呪いを、祝福に変えて終わらせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
『なんかキラキラしたから、大量殺戮が許されるってわけじゃねぇぞ!』って気もするが、これは奏者サイドにも特大ブーメランなので飲み込む。倫理的負債を返済するために、シリーズ長く続いた感じもあるしな…。
誰かを迷わせるために生み出した合体技が、誰かを導く道になるのは綺麗な終わりだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
綺麗な思いはねじ曲がり、世界を呪う歌になる。しかしその起源はやっぱり綺麗なものだったから、散るときは原点に戻ってから。
そこまでたどり着くのに、長い旅路が必要だったのだろう。さらば、ノーブルレッド…
敵キャラのパターンが尽きてきた五作目、弱者ゆえの油断のなさ、えげつなさを強みに襲ってきたノーブルレッドは、作品に新鮮な風を吹き込んでくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
物語の蓄積を裏切らないために、強く描かなきゃ嘘になる主人公たち。『なら、立ちふさがる敵を弱くすればいい』というのは、見事な着眼点だ。
そんな弱さと絶望、微かな希望にすがり世界を呪うねじれは、かつて敵だった主役たちに通じる部分でもあり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
ノーブルレッドと向き合うことで、奏者達は自分を最後に照らし直し、どんな物語を歩いてきたか鮮明に出来た。
お調子者の責務を、涙をこらえて歌い上げる切ちゃんとかね…ホント偉いよ…。
シェム・ハの眷属となり、本物の怪物の強さを手に入れた意外性。それがまとう哀しみも、最終決戦を加速させるいい材料となった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
手に入れた強大な力と、捻じくれた醜さ。強敵としての説得力がヴィジュアルとアクションにしっかりあって、しっかり支えてくれました。
救われきれない終わり方といい、”悪役”の使い方として凄く良かったな、と思います。ぶっちゃけ、五期通してベストだったんじゃなかろうか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
怪物最後の意地、人間最後の祈りを込めて、主役の道を切り開いたノーブルレッドに、一話早い『お疲れ様』を言おうと思います。ありがとう。
道を作る、時間を稼ぐってのは物語の都合なんだけども、そこにちゃんとプライドがあったのは良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
演算素子として創られた人間は、厳しさと優しさを込めて歴史を編み、電子端末を世界に張り巡らせた。
シェム・ハは文明をクラッキングするけども、それは自分たちで作りあげた技術だから対抗出来る
八紘の遺産が世界を繋ぐのも、全世界のIT戦士の粘り腰が時間を稼ぐのも、人が人であるがゆえの強さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
最後のド派手な決戦を前に、そういう強さをちゃんと掘り下げたのは良かったと思います。アメリカ大統領が、自分たちがあくまで時間稼ぎでしか無いと自覚してる所が良かった。脇役のプライドやね。
こうして道を整えられ、手を繋ぐ勇気を翼さんもしっかり返して、最終決戦だっっっ!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
いやー、素晴らしい最終話一個前でした。
シェム・ハさんも金子節全開の古風で大仰な言い回し、効いててとにかく気持ちがいい。超越者ぶってるけど、中身は私欲と復讐心のゲス野郎で、後腐れなく殴れるのもいい。
あとバラルの呪詛を祈りの防壁に書き換えたことで、世界変革に慎重になる足場が出来てたのも、地味に巧いところだな、と思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
『断絶が避け得ない人の在り方なら、それをすべて塗り替えてしまう以外の、歌を探す道も大事なんじゃないの?』つうね。ずっとそれを追った話だったしなぁ…。
キャロルを筆頭に全人類がしがみついた、決死決戦の時間稼ぎ。それを背負って、奏者は最後の戦いに赴く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
シェム・ハを倒し、未来を取り戻すために。拳を握り、手を繋ぐために。全ての想い出を焼却して、神話を射出する準備は万端だッ!
次回、戦姫絶唱シンフォギア最終回。
マジで楽しみ。
あとノーブルレッドが命を燃やし、奏者の道を切り開いた今回を『戦姫絶唱』と名付けるのは、彼女たちもまた”戦姫”であったと公式が認めているようで、凄く好きです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月23日
『我ら、卑しき錆色に非ず。』
ああ、そのとおりさ。