Dr.STONEを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
遂に手に入れた最終情報兵器、携帯電話。
その真化を発揮する司帝国との決戦を前に、千空は一つの考えに思い至る。
時を超えて残された、思いの欠片。歌姫の遺産が、人々を一つにしていく。
戦いは、物語は続く。無限を越えて、その先へ。
というわけで! Dr.STONE”一期”最終回である!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
いやー…ラテ欄に”終”一文字を見かけた時は、マジ『ハァ!?』ってなったんだけども。ハァハァ三兄弟なんだけども。
『終わってねーじゃんキリ悪いじゃん!』ってなりましたが…2期決定なんだわ!
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千空ならずとも『唆るぜこれは…』ってなる、ありがたいアニメ福利厚生に大感謝であるが、そこに思いを繋ぐためには一旦しっかり終わらなきゃいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
今回のまとめ方は非常に大事…なんだけども、いや、想像以上に気持ちのいい収め方になった。
なるほどなー、ここ迄ならここで切れば良いのか…。
今回のお話は、ロードマップにないレコードプレイヤーを作り、千空が何を受け継ぎ何を作ったか確認する形で終わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
それは”繋がり”であり、現在村に広がる人との繋がり、父と仲間が残した過去との繋がりである。
それこそが、スカしたチート野郎最強の武器なのだ。ホント、ジャンプ主人公ねキミ…。
なので、今回は”みんな”でいるシーンが多い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
レコード復活させるのも、過去の声を復活させるのも、周囲に仲間がいるところで行われる。
それは遥か過去、石神村を作り上げた始祖たちと同じ…人類種の基本スペックたる”群れ”の強さだ。
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たった一人、ストーンワールドに再生し、大樹の復活を信じて待ち続けた男。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
その大樹と別れた後も、運命と決意に導かれ、新しい仲間を増やしてきた男。
千空は人と繋がり、人を信じ、人を変える特質を活かして、この場所までたどり着いた。
そんな我が子を信じ、百夜も言葉を残した。
その繋がりは、一期で一番エモいところであり、これを確認して終わるのは凄く収まりが良いな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
他のエピソードもいいけど、あからさまに百夜編気合い入りまくりだったからな。
EDを百夜モチーフで仕上げたのも、シリーズ構成を睨んでのことだったか…上手く出来ている。
同時にお話全体を俯瞰で見て、テーマや主人公がなぜ戦っているかを確認するエピソードでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
自分たちが何を作ってきて、視聴者に何を見せてきたかクッキリさせて終わると、お話は収まりが良い。
科学が象徴する、人間の最も善なる部分を復活させる。
それが作品を貫く、千空のミッションだ。
それは絶望を抱えて宇宙から下りてきた、地球最後の六人から面々と繋がるものであり、より広く、より新しく変化していくものでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
継承と再生、変化と新生。古くて新しいものを、本気で描ききるこの物語にふさわしいものが、ガラスのレコードにで再生されていく。
お話を〆る発明品が、ロードマップには記載されてない”寄り道”だってのが、僕は好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
司帝国を倒す。そのために情報兵器を作る。
それは大事な目標だが、ではなぜ勝たなければいけないのか。なぜ、科学の灯火を絶やしてはいけないのか。
人がより善く生きる時、それが欠かせないからだ。
携帯電話は(文字通り)メディアであり、大事な目的のために必須の目標ではあるけども、科学技術それ自体が狙いではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
それを通じて何を生み出し、守るか。そこを見間違えないからこそ、千空という主人公、彼が背負う物語は迷いがなく、爽やかで明瞭だ。
だから”寄り道”をする。
目標と定めたものから、思いも寄らないスピンオフが生まれていく。無駄に思えるものが、とんでもなく大切なものを掴み取る助けになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
そういう横幅の広さも、科学の理想であろう。千空一人のチートで全てを解決せず、繋がりと可能性で進んできた物語らしいラストアイテムである。
ガラスのレコードという記憶媒介は、時間を飛び越えて共通するものを浮き彫りにしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
今とは違う時代、今と同じ風景があった。皆が知恵を持ち寄り、協力して何かを作り上げる。
演じる役者は違えど、人生舞台、科学劇場の輝きは同じだ。
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遥か過去、親父が希望を込めて未来に投げうった夢は、信頼のまま科学の大天才に届いた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
そこに居なくても信じられるものが、救世の重荷を背負う千空の背中を支えた。
ああ…美術が最高に良い…。背景の美麗さは、確実にこのアニメのパワーだった。
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知識チートをぶん回して、原始人共を啓蒙しまくる閃空に比べて、百夜は頼りないからこそ周りが支えるタイプのリーダーだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
同時に優秀な教師であって、彼が考え伝えた百物語システムがあればこそ、ガラスのレコードも発見できた。
繋がってるけど違う二人が、過去と未来を重ねることでよく見える。
同時にレコードの再生は父と子の狭い世界で終わらず、過去の栄光を知らない人々に、希望と熱意を生み出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
こうしてカラーで並べると、ルリはリリアンの直系なんだなぁ…。遠い過去との”繋がり”は、千空の専売特許ではないわけだ。
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『”歌”という最もプリミティブな文化メディアは、人類生存してるなら流石に自然発生するんじゃね…?』と思わなくもないが、まぁ石神村はそうはならんかったわけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
初めて聞く音楽の衝撃に、科学少年も思わず感動の涙である。
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自然の厳しさを科学で乗り越え、生まれた余暇が人の輝きを強くする。文化娯楽という、ストーンワールドには存在しない贅沢品。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
それを掴み、蘇らせる。
壮大なビジョンを堂々語る時、百夜が録音したのと同じ茜色に雪景色が染まるのが見事な演出である。過去と未来は、同じ色をしている。
千空の弟子であるクロムが、すぐに感動して喜び、色々尋ねるのは『少年漫画』だからこそかなー、と今回思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
ちょっと実力が足らず、しかし科学へのあこがれをモリモリ兼ね備えた彼は、ワクワクしながら作品を読んでいるキッズの代弁者であり、作品世界に入り込む窓である。
僕は女児アニおじさんなんでなんでもプリキュアで考えるんだけども、アレも憧れのスーパーおねーさんはメインターゲットからすると少し年上(だから、憧れの対象たりうる)で、自分と同じ幼い存在は別の形で作品に置かれている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
マスコットが無力で純朴な子供多めなのも、赤ん坊が多いのも。
いかに『これは俺だ!』と思える足場を作品に作るかという、細かい計算の一つなのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
ガンガン強くなるクロムは”マスコット”ではないけども、意欲と憧れだけ抱え、良き兄貴分に導かれて前に進む姿は、千空とは別の形の共感を引き受けている。
彼が感動屋なのも、一つのメッセージだろう。
『キミらボーイもガールも、どんどん感動して、どんどん不思議に思っていい。世の中は驚異と善に満ちていて、答えてくれる人は必ずいる』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
よく驚きよく泣くクロムのように、思いを開放して世界に漕ぎ出して良い。そういうロールモデルを、楽しいドタバタの中にしっかり仕込んでる教育性が、僕は好き。
少し話がズレたが、”歌”を聞くことで千空のミッションは村全体のミッションに変わっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
ワクワクと心を踊らせてくれるものがあるなら、それを掴みたい。
かつて洞窟で、マグマの心を決定的に動かした誘惑が、村人全体に波及していく。
これは、俺達の戦いだ。
そういう気持ちでまとまってくれたことが、闘いに彼らを巻き込む形になった千空の重荷を、少し減じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
『アタイ…千空ちゃんのこと一番理解ってるから…』と言わんばかりの、ゲンの女房顔。
マージお前千空好きな。そんなお前が好きだよ。
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『コイツッ…俺の”心”を!』と言わんばかりに驚き、その心遣いを噛み締めて、タフな表情を作り直す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
ここの千空ちゃんの顔がホント、『アンタも大概ゲン好きね…』って感じで素晴らしかった。千ゲンの”パワー”を再確認するアニメ化だったなぁ…。
ここで心の裏を読んだのは、メンタリストの技であり…
照れくさいから名言はしない、ゲンちゃんのLOVEでもあろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
千空が科学チートのクールな態度に、燃え盛る情熱と人類愛を包んでいるように。
ゲンちゃんも舌先三寸ペラペラ野郎の仮面に、お人好し気遣い人間の地金を隠してるんだよなぁ…。
まぁこれだけ愛があると、心理学なしでも理解り会うだろうが
かくしてストーンウォーズに向け、一つに繋がった科学王国。かつての約束を果たし、新たな飛躍のために旗を掲げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
同じ景色を、遥か彼方で見上げる同志と繋がる手段も、無事掴み取った。
闘いは、これからだ。ああ…美術がマァージで良い。
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新たな敵たちの肖像…心を繋げば仲間ともなりうる存在の肖像を切り取り、物語は未来に続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
皆悪い顔してるし、話の通じない極悪人なんじゃないかな?(すっとぼけ)
あのエピソード、あのキャラ…アニメでどう描かれるか、待ちきれねぇぜ。
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実際、決戦兵器を”携帯電話”にしたのは意味深で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
”敵”と相手の顔を見ず、言葉も交わさず諦めて殺し合う道を、初手から拒絶してんのよね科学王国。
それは不意打ちの道具であると同時に、今回のガラスレコードがそうであるように思いを伝え、人を繋げていくメディアでもあって。
そんな思いの媒介を、どういう使い方していくかが二期の眼目となろう。結局、”友情・努力・勝利”なわけよ。オールドスクール・ジャンプイズム…最高ね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
泥臭く骨太なジャンプイズムをどれだけ真芯に据えて作品が進んでるか、鮮明に確認できたのもアニメ化、ありがたいところだった。
人々の魂を燃やす炎を、科学がもたらす希望の灯火を、過去からつかみ取り未来へ繋げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
親父が世界に残した希望の種、石神の姓を繋げる村の仲間と手を取り、闘いは続く。
握りしめた拳を打ち合わせ、行くぜストーンウォーズ!!
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そういう感じの、素晴らしい最終回であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
どうやっても枠に決戦終了まで収まらないが、んじゃあどうまとめるか。
難題を『オヤジの話エモいし、それを活かせば良いんじゃね? 作品全体も俯瞰できね?』と答えを出したのは、非常に見事だった。
いい最終回だった…二期マジ早く来てくれ!(貪欲)
というわけで、Dr.STONE”一期”、無事終わりました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
いやー…素晴らしいアニメ化、素晴らしいアニメでした!
科学知識でチート無双。今風の気持ちよさを確かに駆動させつつも、人間への信頼、未来への希望、繋がる思いを色濃く焼き付け、科学…が象徴する人間の善性を、堂々吠える人間参加。
原作の一番熱く強い部分を、メリハリの効いたクオリティコントロールでしっかりぶん回し、いい角度で差し込んでくれました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
勝負どころの美術、作画、演出はしっかりキメて、濃いめの顔面をたっぷり堪能できました。
Boichi先生、ホント”顔”書くのうめーからね…よくアニメに落とし込んだね。
原作のエッセンスをしっかり受け止め、生まれ変わった世界のワイルドな強さ、そこを切り開いていく科学の魅力を、ドタバタなコメディと真っ直ぐな熱量で、衒いなく焼き付けていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
腰を落とした正統派の勝負が、しっかり結果を出していたと感じます。いやー、面白かった…ッ!!
原子力、金融工学、遺伝子技術、AI…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
現在進行系で生まれる科学技術を、人食いの怪物ではなく新たな可能性にしていくためには、どうしたら良いか。
非常に切実な問題へ、面白い物語を通じてしっかりアクセスできる現代性があるのは、やはり非常に強いと思います。
『色々問題や難しさはあるかもしれないが、科学は善いものなんだ。ワクワクして、人を助けるものなんだ!』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
そういう信頼感とポジティブな希望を、大天才・千空の背中に預けて”今”問うことには、僕は凄い大きな意味があると思います。
科学の持つ公平性、多様性にフォーカスした書き方もね。
ホントアニメで見返すと、千空の科学技術って医療救命、そして情報メディアに偏ってて、人を傷つける技術は基本扱わないのよね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
まぁバトル漫画でもあるので、日本刀とかも作るけども。生み出された暴力をどう使いこなすかってのは、司との対比で書く部分やね。
スカしてるくせに他人を信じ、人に信じられる千空の資質。それで広がっていく、科学の叡智と未来への期待。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
そういう”横”を描きつつ、百夜から繋がる”縦”の継承も非常にエモく、力強く刻んだことが、作品の奥行きをしっかり広げていたと思います。
”継承”の輝きを最終回に据えたことで、より際立ったね
キャラの立ち方、カタい生真面目さに偏らない面白さも非常に良くて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
皆いいキャラばっかだけども、やっぱり主役・千空の魅力と、そんな千空が好きすぎるゲンちゃんが好きだな…。
マージでアニメになってみると、ゲンちゃん千空好きすぎでやばかった。千空もそのLOVEに、しっかり報いるしね。
全てが石化した絶望の未来を、科学で固めた拳でぶち破る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
苦境を屁でもねぇと強がり、クールに乗りこなす原作の魅力を、熱く、楽しく、涼やかに届けてくれる素晴らしいアニメ化だと思います。
いやー…本当に面白かったなぁ…。
見事な再編集は、作品の命を百倍にしてくれる。
そういう”アニメ化”の喜びを、原作ファンにズドンと叩き込んでくれて、非常に嬉しかったです。幸福な半年間でした…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月13日
『だが! まだ終わらない!!』
こう言える幸せを噛み締めつつ、今は半年の長丁場、お疲れさまでしたと言いたい。
ありがとうございました。非常に面白かったです!!