乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
死地から目覚めてみれば、乙女ゲームの敵役!?
約束された破滅を回避するべく、チート知識で鬼無双。
でもちょっと待て、この転生者バカで良いやつだぞ!
鈍感なお人好しが破滅フラグを踏み倒す、変則異世界ラブコメディ登場!
そんな感じの、タイトルで全部説明…と思いきや、蓋を開けたらいい感じに裏切られたアニメである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
もっとこー、借り物パワーで上からマウント取る感じかと思ってたら、泥臭く人間の在り方を追い、素朴に人として為すべきことをやってったら人間関係が良くなっていく、地に足のついたお話だった。
まーず原液濃縮内田真礼汁を山程堪能できるのが、最高に脳髄に良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
数ある内田真礼の演技プランの中でも、俺がいっとう好きな『バカな善人でギャーギャーうるせぇ』のがすんごい勢いでラッシュをかけてきて、スゲェ健康に良い。
一日一回のまれい摂取で、肌ツヤツヤ!!
寝言はさておき、内田さんのピュアで素朴な声質がズバッとハマる主人公の気質が、嫌味なく好感度高い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
『乙女ゲー』『悪役令嬢』というタイトルのイメージから、上手く主役の造形をズラし、人間力と主人公力の高い善女が人にやさしくたくましく、人生を切り開いていく。
カタリナは前世の記憶、ゲーム知識というチートは持ちつつも、それで第二の生を冷たく弄ぶこともなく、持ち前のバカさで一生懸命、誠実に生きていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
それが知らぬ間に、『悪役』だったはずの立ち位置をどんどん動かして、破滅フラグが逃げていく。
生き方を変えれば、運命も変わっていく。
そういうポジティブな確信に作品が支えられていて、主人公の背中をしっかり押し出している所が、骨が太くていい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
カタリナがイケメンたちと仲良くなっていくのが、スルッと納得行くのだ。『この子なら、そら皆に愛されるよね』と思える。上手い作りだ。
転生パートはいわゆる『お約束』の力を借りて、スルスルと進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
文字通り”人が変わる”前の、原作ゲームのカタリナは幼少期から、かなりイヤーな性格をしている。それが敵を作り味方を減らし、破滅フラグを呼び込むわけだ。
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王族で『似てない兄弟』ってことは、まぁ妾腹だの兄弟の比較だの、色々暗い部分があるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
しかし転生前のカタリナはそういう事に気づかない、人情に疎い子供である。
そして敏いジオルド王子は、そういう愚かさに気づきつつ、諦めたように目を伏せる。そういう存在が、周りに沢山いるのだろう。
しかし目を覚ましたカタリナは、ジオルドを責めるでなく、元気に明るく振る舞う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
何しろ異世界人なので、社交界に出品されて貴種と結婚するゲーム世界の”普通”を、思い切り蹴飛ばせる立場だ。
額の十字傷は、お転婆ゆえの勲章だ。
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その野放図な感じが気に入ったのか、王子は自発的に婚約を申し出る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
ゲームでは傷物にした後ろめたさを逆手に取っていたのに、もうこの段階でルートが変わっている。
破滅フラグは、カタリナが転生に気づく前に変わってしまっているのだ。
無自覚、無垢、あるいはバカ。それが強い話なのだ。
カタリナはコリコリ地道に調査を重ねて、この世界がゲーム世界だと自分で気づいていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
転生する時にチートスキルを与えられたわけでもなく、生き延びるための手段は自分で考える。
まぁ効率面では大間違いなのだが。あくまで自力で誠実に進む回り道が、周囲を惹きつけていく。
チート知識を携えているのに、根本的にズレていて、しかしそれが確かな手応えで運命を変えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
かなり変わった形で主人公特権をぶん回しているが、その刺さり方が気持ちいい作りである。
脳内会議の出す結論が、毎回ポンコツなのが可愛い。
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カタリナは泥に塗れるのを恐れず努力し、他人をないがしろにすることはない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
身分を気にせず(何しろ現代人だし)、貴族の高慢から逃れ、土にまみれて道を探す。
そのズレた努力が、また王子を夢中にさせる。
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ぷにっとしたデザインを活かして、子供らが無邪気に心を交流させる描写が凄く良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
転生とかチートとかが想起させる”冷たさ”みたいなものを、水彩画タッチの背景がうまく消して、微笑ましい幼年期をしっかり見守らせてくれた。
子供時代から始めることで、無邪気な強みが前面に出た印象。
『フラグ』っていう恣意的なものを扱っているのに(からこそ)、カタリナが計算とか小狡さから凄く遠い、純朴な人格なのがよく聞いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
我知らず明後日の方向にあがいたことが、結果としてクリティカルな変化を生む。
このズレがコメディとしても、成り上がり物語としても面白いのだ。
あんまり幸運に恵まれると不公平な感じも生まれると思うが、カタリナは適度に痛い目見るし、何より心根が優しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
フラグ回避のために、弟を追放して安全を買おうとかは考えねぇ。かわいそうだし、弟欲しかったし。
バカである。しかし善良なバカだ。素晴らしい
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Q:寂しさをガールハントで紛らわすような、寂しい男を産まないためにはどうしたら良いのか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
A:無茶苦茶かまって、優しくすれば良いんじゃね?
チート問題集では失格なんだろうが、人間試験では大合格の、地道な決断。それがキースの運命を変え、二人の関係を変え、未来を変えていく。
カタリナ姉ちゃんが美しい自然の中、キースの手を撮ってガンガン前に進むパワフルさ、無邪気さに思わず頬が緩んでしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
子供時代の書き方が、弾むように元気な所良いよね…傍から見てて凄く楽しそうで、そらー人生いい方向に転がっていくわな、という納得がある。
門外漢ながら、乙女ジャンルは天使みてぇな主役に介護されることでしか人間として機能できない、顔だけ100点の人格荒廃者ばっかり並ぶ印象がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
カタリナの進むチート回り道(人間としての王道)は、そういう役割を背負わされた子供たちを、歪みから上手く逃している感じもある。
いい出会いがあれば、人は変わっていく。笑顔は未来を生み、優しさは人を繋げていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
カタリナのお転婆がパワフルに、『そういうゲームだから』と規定されてた運命を書き換えていく姿は、爽やかさとダイナミズムがある。
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カタリナは浅はかでバカだが、私心なく謝り、他人をよく心配する。面白いことに興味津々で、サバケて開けた人格の持ち主だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
そのことがアクシデントを呼んだりもするが、ちゃんと反省した後は全力ダッシュ、扉を斧で割って未来を掴む。
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破滅の運命を前に座して待つわけでも、自分が引き起こした不幸を他人になすりつけるでもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
ちょっとおっちょこちょいな方向にぶっ飛んでいくが、自分の手を泥に汚し、誰かの未来のために力強く扉を開けれる”主役”。
それがカタリナだと、上手く見せた第一話だった。
『これ、原作ゲームとは違う方向で弟くん歪むでしょ…お姉ちゃん以上に素敵な女に一生出会えない系でしょ…』と心配にもなるが、まぁそうなるのもしょうがないよね、という運びであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
今後も無自覚に、男どもをバタバタ薙ぎ払っていくのだろうか。楽しみだ。
OP見るに女もぶっ倒しそうなんだよな…
アバンで示された、運命の学園編入。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
それまでに泥臭い悪役令嬢は、どれだけ明後日の方向に爆走し、その自発性と素直さで知らず、運命を変えていくのか。
とりあえず、チャラ男の未来は確実に潰れた。この笑顔でそのルートはねー!!!
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転生者特有の冷たさが(バカだから)全然なくて、第二の生に一生懸命、新しい弟も全力で愛そうとする所も良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
不思議な力で手に入れようが、生きている実感は今目の前にしかない。
そういうことを無自覚ながら大事に、周囲の人に優しく強く接してくれる女は、非常に信用できる。
つーわけで、主役が強いアニメでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
『この子はバカだけど良いやつだから、どんどん運命は変わるよ! みんなに好かれるよ!!』って骨子を、最初にしっかり見せてくれるのはありがたい。
これは物語の基本的な面白さ、気持ちよさでもあるので、作品構造自体がベーシックで太い、つうことだな。
いわゆる『普通に面白い』つくりなんだが、転生知識をズレたギャグに活かしたり、チートのはずが泥まみれなギャップの面白さだったり、スパイスも適量効いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
泥臭い主役だから属性が”土”なの、ベタ足ながら良いっすよね。
こういう細かい描写のリンクが、作品の手応えを強めてくれると思う。
あと美術が清潔感とキラキラ満載で、なかなかワクワクする仕上がりだったのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
やっぱ異世界転生ファンタジーだから、異国情緒ってのは腹いっぱい吸い込みたいわけよ。そこを満たしてくれるのは、非常にありがたい。
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”主人公”という作品の土台がしっかりしているので、コメディに異国情緒、ロマンスにサクセスストーリー…色んな面白さが元気に暴れてくれそうでもあります。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年4月5日
まず攻略対象二人の首級を奪ったチート主人公が、次はどんな一撃を繰り出すのか。次回も楽しみです。