ガルパ ハロー、ハッピーワールド！ バンドストーリー第3章”にこにこねくと！”を読む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
劇場版ハロハピと言った風情で、ハロハピ特有の金持ち時空に吸い込まれ海を渡った先で、弦巻こころと彼女の仲間の変化を描く物語であった。
正直なところ、掴めきれてない部分も多いが書きながらまとめていく。
今回の話しに直結する過去エピは”ハロハピ印のにこにこ夏休み”…というか、そこの報酬美咲カードエピなわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
ハロハピ座に位置を持たないこころの星を、空に見つけたあの物語の予感が具体化し、こころはあまりに寛大過ぎる博愛でもって、ハロハピから離れようとする。
誰もが特別ならば、誰も特別な人はいない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
（）でくくられたモノローグを持たない、バンドリの少女たちの中でもとりわけ理解困難な他者性を強調されてきたこころは、だからこそ人間の業を越えた善良さと正しさを貫き、ハロハピを導いてこれた…部分があると思う。
（例えば美咲のような）当たり前の青少年ならば、成長とともに見つけてしまう世界と自分、他人との断絶。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
こころはそれをあっけらかんと飛び越えて、自分が直感的に信じるあるべき世界を引き寄せていく。
そこでは、人間は笑うために、幸福になるために生まれてくる。
（例えば美咲のような）当たり前の青少年ならば、成長とともに見つけてしまう世界と自分、他人との断絶。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
こころはそれをあっけらかんと飛び越えて、自分が直感的に信じるあるべき世界を引き寄せていく。
そこでは、人間は笑うために、幸福になるために生まれてくる。
弱さや惨めさに顔をしかめ、足を止めたとしても、それは本来の自分を忘れているだけ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
世界はいつもハッピーで、ラッキーで、スマイルで、イエーイであるはず（べき）だから、皆がそれを思い出す助けをやる。
ハロハピのミッションはそこにあって、音楽活動は常にその（最良の）補助である。
そんな在り方が正しいと想っていても、なかなか真っ直ぐ進めないのがハロハピ残りの四人で、しかしそれぞれ、屈折した自分がどうすれば笑えるのか、強くあれるのかをこころから学び取っても来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
今回、はぐみが自分の感じていることをかなり懸命に具体化し、伝える姿が印象に残る。
自分の思いを見つめ、届け、それに沿うように世界を変えていく努力を、はぐみちゃんはずっとしてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
クラフトエッグに確実に存在する、はぐみちゃんが曇る姿に”癖”を持つ神が与える試練は、つねにボーイッシュな振る舞いに繊細さを隠した少女を迷わせてきた。
そんな経験が、今回彼女が結構賢く、他人に伝わりやすい言葉で自分の思いを届け、ハロハピが為すべきことを見つける道筋を建てる仕事に反映されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
そんな成長の舳先にいたのは、やはり弦巻こころなのだろう。
これは、過去の自分そのものの姫様に勇気を差し出した、かのちゃん先輩にも言える。
あの人思いの外ど根性人間で、ふええ言ってるのは挫折体験で付着した外装っぽいんだが、それを引っ剥がし”本来の”松原花音を取り戻せたのは、こころと出会ったから…というのは、当人の口から幾度も語られている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
迷いなく輝き、あるべき姿を取り戻す。勇気と笑顔を広げていく。
自分がハロハピに教えられたことを、花音は今回（まんま己のシャドウである）姫様に手渡し、成長を証明する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
ここまであんま、ハロハピの物語のど真ん中に立ったことがなかった二人が、話を支える主軸になるのはとても良かったと思う。
伝えることがニガテだった二人が、言葉を使って思いを届ける。
それが、物分りの良い諦めや、博愛がこころを遠くに引っ張っていってしまう危機を超える、大きな力になっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
こころは世界のあるべき姿があまりに見えすぎて、価値観的に平坦な世界に生きている。
そこには”みんな”とアタシだけがいて、やるべきこと、やりたいことに濃淡がない。
様々な宗教者が学びと修行の果てにたどり着く平等な愛の世界を、こころはナチュラルに体現していた、とも言えるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
そんな天使は、ハロハピと出逢うことで変化していた。濃淡のない価値に、特別なラベルを張ってしまっていた。
それは人として当然で、弦巻こころには異質な体験だ。
こころの世界において、彼我の距離はない。分け隔てなく、人があるべき幸福に誰もが近づけるよう、自分がなすべきことを迷わず果たそうとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
それが、異国に残りハロハピと離れることであっても。
これまでの”弦巻こころ”そのままに、星座に収まらない彼女は自由で、平等であろうとする。
しかし彼女に出会い、救われ、変わってしまったハロハピ達はそんな未来を求めないし、こころもまたエゴイスティックに、公平な正しさよりも自分たちの特別に引き寄せようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
薫さんが一瞬、正しさにエゴを忘れようともするけど、しかしそれも皆で踏み倒して、ズカズカ進む。
特別な誰かへの思いがあってこそ、正しさを実現できる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
星の形にまとまらないと、世界の真理を体現できない只人達は、自分たちの居場所にどうしてもこころがいて欲しい。
それは特別で異質で、内面を理解できないまま輝き続ける救いの星だからであり。
ヘンテコながらとても大事な、ごくごく普通の女の子、ハロハピのメンバー、特別な友達だからでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
ハロハピが世界を股にかけて果たすべきミッションは、そういう”人間らしい”価値の濃淡の中で、やはり果たされていく。
そんな、考えてみれば当たり前のエゴから、こころもまた自由ではない。
こころは仲間のアプローチを受け取って、自分の中に生まれてたモヤモヤ…今までの”弦巻こころらしさ”と衝突する特別に、踏み出す決断をする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
それが果たして、彼女がもっていた圧倒的な正しさと善良さを、歪め曇らせる仕事をするのか。
人の愛を知ってしまえば、神様は神様足り得ないのか。
ここら辺は、今後ハロハピが掘り下げる話…のような気もするし、別に語らなくてもいいかな、と思うところでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
今回の決断でこころは、内面のない善良なる機械神から、価値に濃淡をつける人間になった感じがする。
しかしそれは、内面をモノローグし、我々との共通点を描くことと＝ではない。
異質で、理解不能で、その行動原理が判らないまま、他者と繋がれる一つのテストケース。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
弦巻こころの描き方には、ガルパがその中心に据えている『他者性と理解不能性』を、もっとも鮮烈に描いているという感想を、僕はずっと持っている。
この決断が、こころを神様から人間に、子供から大人に…
エイリアンから私達に変えていくとしても、その作動原理は相変わらずブラックボックスとして描かれてほしいな、という感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
今回ハロハピが身勝手に、自分たちの願いを押し付け通じ合ったような、わからないままに手を伸ばすような在り方でこそ、人は他者と繋がれる感じもする。
ハロハピメンバーにとっても、弦巻こころはよく判らない。しかしその行動と人格の表れは、為すべきこと、人のあるべき姿を何処かで探していた少女たちに、自分と世界の形をしっかり示した。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
こころのトンチキな思いつきに付き合っていたら、自分も世界も善くなっていた。
彼女たちはあくまで本質ではなく表層、魂から立ち上る発話と行いで繋がり、バンドとして進んできた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
自分も他人も分からないのは当たり前で、でもどこか特別に繋がれていて、成し遂げられることもたくさんある。
笑って、幸福であるべき形に人を近づける音楽と勇気を、届けることも出来る。
そういう実感を日々重ねる中で、ハロハピはハロハピにとって特別となり、弦巻こころの価値平面には起伏が出来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
出来てしまった、ということになるかは、このエピソードのあとの弦巻こころの書き方次第だとは思う。
濃淡のない白紙の世界を越えて、金色の獣は未だ天使でいられるのか。
いられる、という事にするために、ハロハピは今後もバンド活動を続けていくだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
世界を笑顔にし、前に進める勇気を思い出さえるべく、楽器を弾き弱者に寄り添い誰かを助けるだろう。
それは変わらない。今までのハロハピと、同じことするだけだ。
しかしハロハピ座のαとして、自分の位置を特別に定めてしまったこころの変化は、その輝きの強さからハロハピの仲間に、そこから広がる世界にまた、変化をもたらすだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
そういう風に他のメンバーを描いてきたのだから、心もまた例外ではない…と思う。彼女もハロハピなのだ。
こころを異質な他者のまま、当たり前のエゴを持った人間であり、驚異的な正しさで真実を見抜き体現する偉人として描き続けるのは、結構大変だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
わかりやすい”人間”に引き寄せてしまったほうが、多分収まりは良いだろう。
でもそれは、正直僕が見たい物語ではない。
理解困難（あるいは不能）な他者、（）で括られた内面が存在しない超近代（あるいは中世）的な自我として、こころを書き続けた筆致。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
ハロハピの選び取ったレトリックは、結構大事なものをスケッチできていたと、僕は想っているので、それを続けてほしいな、とは思う。
同時に彼女が白く平等な心のキャンバスに、一滴ハロハピ色の特別な雫を落としたことは、不可逆な変化だとも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
今回の決断で、こころの世界には”別”が出来た。
特別な誰かを定めることは、特別ではない誰かを定めることも出来る、ということだ。
あらゆる人間の喜びと苦しみの源泉である、当たり前の分断に、こころもまた飛び込んでいくことになる…のか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
僕がハロハピに見つけたものと、今回の物語が交接するポイントが果たして、妥当なものなのか正直全然自信がない。
こういう観点から、”ハロハピ”見るのはOKなのか。解かんねぇ…。
そこの答え合わせも含めて、もうちょいハロハピと弦巻こころの物語には続いてもらわねば困る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
ハロハピ座の一等星に照らされてきた伴星たちが、こころを自分たちの引力圏に引っ張り寄せたこの物語から、ハロハピはどう変わり、変わらないのか。
それは、まだまだ続く物語だ。
どんな角度から、何を重視してどう書くのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
人間の在り方について、かなり真正な物語をハロハピは紡いできたと僕は考えてきて、だからこそここからの物語は結構難しいのかな、とも思っている。
それは三章を過ぎた全てのバンドに言えることで、だからこそ面白いのだけども。
空にあまねく降り注ぐ流星ではなく、ハロハピ座を自分の居場所と定めたバンドリーダーと、彼女を自分たちに引き寄せた少女たちの物語が、何処に向かっていくのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年2月16日
不定形の平等から、顔のある特別へと形を変えて、こころの世界は続いていく。
さっぱり解らず、だからこそ楽しみである。
