HUGっと！ プリキュア：第27話『先生のパパ修行！ こんにちは、あかちゃん！』感想ツイートまとめ

HUGっと！　プリキュアを見る。
夏だ！　お盆だ！！　出産だ！！！　明るい未来を抱きしめて！！！　HUGっとプリキュアに後退はないッ！！！！！
そんなポジティブ帝王道を驀進する、フレフレパパママ、フレフレベイビーなお話。捨て回かと思ったら見どころ多いッ！！！！！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

つーわけで、盆だけど新しい命を考えるHUGっとである。夏休み期間はメイン話進めるわけに行かないので、寄り道的なエピソードが増える。
しかしテーマ的には、久々ど真ん中に”母”に入れてきて、しかも父親サイドの描写も多い。”仕事”に重心寄ってたHUGっととしては、結構珍しい作りである。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

浪川声の情けないパパンを狂言回しに、圧倒的頼りGUYたるはなパパン、自由を手に入れたチャラリートくんを暴れさせるHUGMANパートは、賑やかいい話でとても良かった。
第１話で赤ん坊にキレてたチャラリートくんが、はぐたんを『マイベイビー』呼びした時、『ああ、彼の戦いは終わったんやな』と思った

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

多分はなパパも、すぐさま立派な親父になったわけではないのだろう。ベビー語は翻訳できるし、作務の中で道を示す余裕もある。
そんな立派な人も、悩める時代があってデカくなった。新米オヤジが行く道と、ベテランパパが来た道は静かに交錯し、人間は様々な未来に進んでいく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

男臭がワイワイガヤガヤ、子供のようにはしゃぎながら”何か”を学んでいる姿は、”女の子の物語”であるプリキュアでは結構珍しい。しかも大人。
しかし彼らだって悩むし、はしゃぎもする。立派な男、立派な大人、立派な父であるべきという呪いに悩み、戦ってもいる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

今回のホームセンターは、そんなオヤジたちのテーマパークだったのかな、と思う。
結局そこから飛び出して、ファンシーな外見の産婦人科に飛び込んでいくとしても。というかそこに飛び込むために、HUGMANランドで浮かれ騒ぎ、先輩に学んで人間力を鍛えたのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

そんなサークルから離れて、ルールーとの日々を思い返すドクター。善悪の彼岸に引き裂かれつつ、ここにもうひとりオヤジがいる。
新幹部はみな、プリキュアサイドと濃いめの因縁を作り、気になる過去を埋め込んできている。今後掘っていくと、面白くなりそうな要素だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

一方女の子サイドは、”母”に接近し何かを学んでいた。名塚大先生の貫禄が唸るゆかさんも良かったが、産婦人科の先生がタフで素晴らしかった。
仕事が大変ということを否定せず、その上で自分の選んだ天職を誇れるのは、力強い人だと思う。さあやの目が輝いたのは、“母“を知ったからだけではなかろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

出産をなんか綺麗で曖昧なものではなく、汗だく血まみれ大勝負として真っ向から描いたのは、勇気ある描写だった。
そーだよなぁ、マジ辛い時にフニャッとしたアドバイス貰っても、腹立つだけだよなぁ…。それでも、手を握ってもらうことが、かけがえない支えなのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

ホムセン男塾をくぐり抜けても、先生はフニャッとしている。はなパパのガタイも頼りがいも、すぐさま手に入りはしない。
でも出産のリアルに飛び込んでなお、パートナーの手を握って現場に立ち会う気力は、ホムセン修行で身についたもの、学んだものだったと思う。そういう一歩で良いじゃない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

本筋で山あり谷ありの人間ドラマをやったんで、戦闘はちっとコミカルに。ハズした芝居に可愛気を宿す、ドクターらしいバトルだった。
あの柔らかいバトルから、ルールーへの重たい感情を宿した戦後を写す落差。短い描写でキャラ立てるのが巧い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

新しい命が生まれ、父も母も子も寿がれる。明るい未来を抱きしめて！
”家族”のスタンダードというかオーソドックスというかマジョリティというか、ともかく真ん中にしっかり向き合ったエピソードでした。
だからこそ、妊娠出産を経由しない”家族”を取り上げ、祝福するところまで踏み込んで欲しくもなる

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

そういう脇道を望むのは贅沢かもしれんが、美しいものに出会ってしまった愛咲正人がどう変化しているかを、コンパクトに観測し続けてくれるアニメには、色々余計ごとを期待したくもなるのだ。
今回描かれた聖家族像は、確かに良いものだ。そして、それ以外にも幸福の形はある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

多様性と可能性を称揚するHUGっと（と、ここまでのプリキュア）が、今回描いた形をはみ出し、別の可能性を書くか。ここで留まるのか。
”家族””母”を巡るデッサンの確度をどの程度まで引っ張るかは、それなり以上に気になっている。尖ったネタ扱いすぎると、エンタメ力が落ちるからな…難しい所だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

それはさておき、最も（あえてこの言葉使うけど）”普通”な親子関係の基点を今回ちゃんと描いたのは、HUGっとにとってとても良かったと思う。
個別のお話としても、硬軟のバランスが良く、キャラたくさん出てきて賑やかな感じがとても楽しかった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

こっからしばらくは緩めの話が続くんだろうけど、今回のドクターみたいにコンパクトに、よく刺さる描写があると良いな、と思う。こういう細かい積み重ねが、本筋動いた時のエンジンになるわけよ。
チャラリートくんの良い描写を見てると、幹部の人間味をしっかり彫り込むの大事よね、やっぱ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

そうして次回は動物たちの恋物語。今回チャラリートくんがベビー嫌いを乗り越えたように、パップルさんの悲しい恋も、コミカル調子で変化を見せるのか。あとロボと小学生は恋を知るのか。
そういうところに期待が高まる、盆のHUGっとプリキュアでした。来週も楽しみ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月12日

ハッピーシュガーライフ：第5話『罪の味、罰の味』感想ツイートまとめ

ハッピーシュガーライフを見る。
甘い毒、苦い愛。罪科は何処に宿り、罰則は何処から降り注ぐのか。問うても天が答えないなら、臓物を引き裂いて赤心を占おうか。それは多分、甘い味がする。
鎧袖一触、雑魚サイコを愛で塗りつぶしてしおちゃんとの純愛バトルへ！
三星くんVSしょうこちゃんもあるよ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

そんな感じのゆるふわお砂糖系百合アニメ、凶暴な純愛が唸る第5話である。
あからさまにバイオレンスが足りてない顔した後輩ちゃんは、自己嫌悪と承認欲求をコピーキャットで埋めようとする、愛の迷い子。媚態と虚偽を我欲で使いこなすしおちゃんの、相手ではなかったな…オイオイ瞬殺だよ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

※訂正
しおちゃん→さとちゃん

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

エロ同人誌みたいなお水フキフキシチェーションを見ても、さとちゃんは媚びの使い方が巧い。セックスをちらつかせることで、他人をコントロールする手段に長けている。
それはセックス（と、それが愛情表現足り得る一般的なコミュニケーション）を一切信頼していない証拠でもある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

別に大事なモノじゃないから、自在に使い潰せる。そんな大したもんじゃないから、冷静に与え、奪うことをちらつかせて他人を操作できる。
さとちゃんのなかで性交渉は愛の証明ではなく、それはしおちゃんに出会う前、男漁りに精を出していた時代そのままである。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

すーちゃんはそういうさとちゃんの歪みを、証明するべく一瞬で蹴散らされた。
特別な性的興奮、他人に投影した”なりたい自分”と解け合える期待感。結構常識的な歪みを、まるごとバックリ行かれる形で、あんま嬉しくないキスシーンが来る。愛情の鎖で相手を縛り、自在にコントロールする技法。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

それはどうやら、幼少期から”おばさん”に（強制的に）与えられ、現在のさとちゃんを形作った呪いでもあるらしい。
キスの後ゲーゲー吐き戻していたのは、すーちゃんへの嫌悪というより、愛で他人を操作する”おばさん“の呪いを、再生産している自分への憎悪な気がする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

”家族”という呪い。愛された子供は子供を愛するようになり、呪われた子供は子供を呪うことしか知らない。
その出口のない再生産に、さとちゃんもしおちゃんも、店長という”悪しき母”に性的に傷つけられた三星くんも囚われている。実母は優しいだけで興味ないからなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

記憶の中の”おばさん”が、常に傷だらけなのは気になる。
暴力というコミュニケーションを全面的に受け入れ、それが”愛”だと誤認させることで相手を操る。加害者と被害者が逆転する、魔女、あるいは怪物の生き方。”おばさん”の包帯は、その証明か？

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

さとちゃんはすーちゃんの身勝手を、全面的に肯定する。肯定することで方向づけ、真実大事な砂糖のお城から遠ざける。自分の欲望のまま操作できるよう、フリル付きの鎖で縛り付ける。
それは多分、”おばさん”にさとちゃんがやられて来たことだ。嫌な『アタシ再生産』だな…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

砂糖水で窒息させられるような、リボンで首を絞められるような。愛情の地獄で自分を作るしかなかったさとちゃんは、苦しむしおちゃんを前に言葉を失う。
『大丈夫』『怖くないよ』『私がそばにいるよ』あるいは『愛しているよ』
そういうマトモなケアは、さとちゃんの経験辞書にはないのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

それでも必死に、さとちゃんは言葉を探す。
生まれたことが間違いで、罪以外世界にはなくて、苦い罰だけがお前に用意されているというどん詰まりに陥らないよう、唯一見えている光に手を伸ばす。
その幸福への走性はなんとも必死で、いかにも人間らしい。美しい、とも言えるかもしれない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

しおちゃんは自分の痛みを、虚偽という罪に課せられた罰だと思う。私が悪い子だから、嘘つきだからお母さんが怒ったんだと。そう言われ続ければ、それは真実になる。
そして殺人者であり誘拐犯でもあるさとちゃんは、しおちゃんの歪みを愛で訂正できない。自分も同じ境遇だからだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

そこで差し出せたのは、自分も同じ嘘つきで悪い子で、共犯者で犠牲者なのだと告白することだ。
殺人も誘拐もどーでもいい。愛に嘘をついたことだけが罪なのだという考えに、必死にしがみついて自分を、しおちゃんを内包した自分を肯定していく。愛だけが全てなのだと、思い込もうとする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

それはもう、正しいとか正しくないとかを蹴っ飛ばした生き方で。
愛情に押しつぶされ、砂糖の牢獄に自分に似た少女を閉じ込めた時点で、さとちゃんは大間違いである。それを言ったら、愛で縛り付ける”おばさん”も、愛を教えなかったしおちゃんの母も、みな大間違いだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

マトモな正解が何処にも見えない状況で、さとちゃんは必死に言葉を探した。その結果として、愛の告白にたどり着いた。
それはそれで、真実で意味のあることかな、と思う。近い未来に破滅が待つとしても、魂を縛る呪い以外の答えを見つけ、共有できるのなら、さとちゃんとしおちゃんの愛には意味がある

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

しおちゃんを苦い世界唯一の甘み、窒息からの唯一の脱出口として特別視する視座には、猛烈なエゴイズムが臭う。
救われなかった小さな私の代わりに、貴方は綺麗で汚れなく、世界唯一の正解でい続けてね。貴方が綺麗でい続けていることで、汚れた私も報われるから。
そういう、相手を見ない身勝手な投射

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

さとちゃんも三星くんも、失われたイノセンスをしおちゃんに見る。
しかし三星くんは暗い部屋で妄想を超加速させ、しおちゃんの実態には触れられない。さとちゃんは生身のしおちゃんに触れ、彼女の苦しみをなんとか減らそうと、手を伸ばし言葉を探す。
間違いでも、愛を共有する。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

たとえそこに、愛に窒息させられた過去の自分を見ているとしても。それが他でもない現在のしおちゃんを楽にするなら、愛は愛だろう。
正しくなくても、さとちゃん必死の告解はしおちゃんの痛みを和らげた。絶望に効くクスリになったのだ。なら、外野が口をだす話じゃない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

…で終われば良いんだが、さとちゃんもしおちゃんも、絶望的に公平な世界に生きている。
法も正義も常識も、自分たちに関係のないどっかで勝手に生きていて、こっちの事情も知らずに裁いてくる世界に生きているのだ。
砂糖のお城を作るため、ぶっ殺した人間だって生きていた。その命の重さに貴賤はない

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

しおちゃんの痛みと繋がるために、殺人という重たい罪を告白しなかったさとちゃん。その歪みを、世界はけして見逃さない。
『何自分だけ特権的に愛にあふれて、特別不幸なサイコみてーな顔してんだ。マトモな社会で罪になる、でっかいツケを払ってもらうぞ』というサインは、そこかしこにある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

そも、自分が作った死体が罪の塊であると認識（自覚ではない）出来ているからこそ、さとちゃんはそれを隠蔽したのだ。マトモな人ならドン引きすると知ってたから、しおちゃんに隠したのだ。
さとちゃんと、マトモな社会は切れていない。逸脱しきれるなら幸福も簡単なのに、砂糖の夢は簡単に覚める。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

ここら辺の”マトモさとの追いかけっこ”が、この作品全体を包む巨大な檻であり、物語の構造なのかな、と思う。
超絶サイコが弱サイコを食い散らかす、キ印食物連鎖で遊んでいるようにみえて、公平の女神はその構造自体をじっくり睨みつけている。いつまでも、狂った夢は続かないよ、と。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

そんなマトモさなんて関係ないと、いろいろ強がってはいるものの。
さとちゃんはマトモな愛を与えられなかったからこそそれを求め、マトモになる方法がわからないマトモ志願者でもある。
半端に正気を残したさとちゃんが、既に取り返しがつかないほど壊れた過去とどう向き合い、どう精算するか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

それが、同じくマトモな愛など与えられず、しかし特権的に他人をマトモに愛する資質を維持したしおちゃんの、脆い立場にも関係してくるだろう。
なにしろ、しおちゃんは久野声の弱々しい少女。”家族”に守ってもらわないと、生きていけない。そのための対価として、イノセンスを切り売りもする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

しおちゃんを苦しめる過去の“家族“は、今の自分が出せる精一杯の誠実を差し出したさとちゃんによって、その呪いを弱めた。さとちゃんは”家族”より大事な”家族”なのだと、しおちゃんは言うことが出来た。
多分、そこに嘘はない。それが救いであり、無惨の源泉でもあろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

マトモさから亜高速で距離を取り、閉鎖した愛、身勝手な自己投影に飛び込んでいくさとうとしお（＆三星くん）
ビッチだけどマトモなしょうこちゃんは、『親友が誘拐犯のはずない！』と、三星くんをはねのける。でも三星くんの妄想は、全部ホントの事なのだ。友人は犯罪者で、殺人者なのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

しょうこちゃんが背負うマトモさが、眼前に突きつけられた時。さとちゃんは一体何を選ぶのだろうか。
砂糖の檻に取り込んで、愛で子供を縛り付ける。そのためなら、他人も殺す。そんな”マトモじゃない”所業を、おそらく作品唯一”マトモ”なしょうこちゃんは受け入れられない。世間がそうであるように。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

三星くんは『イケメンなのにキモイ！』ですんでいたが、愛があればこそさとちゃんの狂気に、しょうこちゃんは耐えられない気がする。
絶縁するならまだいい。親友を”マトモ”にしようと愛に土足で踏み込んできた時、殺人者の防衛本能はしょうこちゃんの”正しさ”をどうするか。
嫌な想像しか出来ない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

それは未来の話として、しおちゃんを探し回るお兄ちゃんと接触を果たしたしょうこちゃん。マトモ連合は愛の狂気、反”家族”少女同盟を相手に、どういう立ち回りを取るか。気になるところである。
ぜってぇロクデモナイことにはなるんだろうな…この世界でマトモでいるには、あの二人人間力が足らない…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

そんな感じの、さとちゃんとマトモさの格闘戦回でした。
苦しむしおちゃんを前に言葉が出ないのは、マトモならどうするか知識としては知ってて、でも実感ある行動としては出来ないアンビバレンツが、体を縛ったからだと思う。
それがしおちゃんに浄化されても消えない、さとちゃんの業なのだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

マトモでいたい。背負った汚れや罪を許されて、愛に包まれて生きていたい。
さとちゃんの願いは、しかしマトモには叶わない。人を殺して手に入れた砂糖のお城に、自分に似てて、でも全く別人の小さな女の子を閉じ込めることでしか、愛を感じられない。嘘に嘘を重ね、愛を腐敗させることでしか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

しおちゃんもまた、そんな身勝手な愛の犠牲者であると同時に、そこに許しと癒やしを感じる共犯者でもある。
ねじれにねじれたアナタとワタシ。行き着く先はどこかしら？
おじゃま虫は山盛り沢山、殺せば全部終わるかな？
狂ったマザーグースは、まだまだ続く。地獄は多分、ここからだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

なにしろメイン二人の地獄めいた過去、具体的に切開されてないからな！
来週、あさひお兄ちゃんに踏み込むのと並列してさとちゃんの過去掘るのかしら…。
窒息性の砂糖水、”おばさん”の愛がどんだけ毒か、想像だけで胸焼けする…。
どっちを向いても地獄絵図、ハッピーシュガーライフ。来週も楽しみ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

ぐらんぶる：第5話『後の祭り』感想ツイートまとめ

ぐらんぶる　を見る。
嵐の文化祭が終わり、伊織の周囲に平穏が訪れる…わけもなく、汗臭い嫉妬が激しく渦を巻く。
終始濃い顔で暴れまわる醜い男から、身を護るべく提案された合コン作戦。男子校ノリのゴミクズ人間を引き連れ、今宵熱海に夜の花が咲く…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

そんな感じで、主人公に同級生のお友達が出来る回。終始男子校ノリで暑苦しく、テンション高く。突っ走る男たちのアホバカな絆は、徹底してバカだった。そして少しだけ爽やかだった。
終始バカやって心底楽しそうなネアカ感は、このアニメのいいところだな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

合コン回とはいえ、ロマンスはあくまでダシ、本命は男たちのアホバカノリである。
繋いだ手は簡単に放し、女が来るとなりゃ手のひらはクルクル。ド低脳なのに賢いフリで、いろいろ作戦など考える浅はかさを、ゲラゲラ笑った後なんだか羨ましくなる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

酒と女に狂いつつ、伊織たちには嘘がない。仲良し小好しじゃないけど、終始楽しく暮らしている。
伊織と公平が死なばもろとも、教室の汗臭い嫉妬を背負ってキャッキャしてるシーンとか、ほんと良い。仲良きことは美しきかなって感じ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

唐突にアホバカ時空に乱入してきた眼鏡と童貞も、いい塩梅に自分を賢いと思いこんでいるアホで、とてもかわいい。
最初は嫉妬から入るので距離があるんだが、男子校ノリであっという間に垣根を取っ払い、テンション高く大暴れである。女の子、マジそっちのけ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

女の子は女の子で友情してて、男の子たちは動物園扱い。それを否定出来ないほどモンキーな男たちは、服を脱ぎ散らかして友情を深める。
一見断絶しているようにみえて、ケバ子の純情で繋がってる塩梅が、なかなか良かった。合コンをネタにした雄臭い友情に隠された、ラブコメの気配、と。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

今後ケバ子とちーちゃんのWヒロイン体制で、時折ラブにコメっていくのか。はたまた男子校ノリを押し通し、アホバカ男子の可愛気で惹きつけるのか。
どっちをやってもちゃんと戦えるアニメだというのは、今回の男子友情朗らかムード愚か味で、よーく分かったと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

ギャーギャーテンション高く騒ぎつつ、根っこは仲良し、優しいヤツら。派手なことは起きないけど、現実より面白い法則が支配してる特別な世界で、可愛い奴らが跳ね回る。
本質的にこの話、アルコール漬けにして全裸に剥いた良質のきらら系日常アニメなのかもしれない…きらファン出るには汚すぎるけど

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

僕は男の子たちが元気で可愛いアニメ好きなので、薄汚い笑いを提供しつつなんだかんだ仲良しな四人組は、見ていてとても楽しかった。
そんなアホバカをもて遊びつつ、女子の友情に生きるケバ四人組も…なんで声優陣たまゆら組だったんだろう…たまゆら→サトジュン→あまんちゅ！？

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

ダイビングアニメ陰謀論はさておき、野島と山本にはぜひ再登場して、主役二人とワーギャーやってほしい。先輩たちとはまた違う、タメ特有の壁のない感じが好きなんだ…。
シモネタやアルコールネタ以外にも、男の子な空気で楽しませてもくれる。このアニメの横幅を感じるエピでした。次回も楽しみ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

ハイスコアガール：第5話『ROUND5』感想ツイートまとめ

ハイスコアガールを見る。
過ぎゆく時の中に、キミはいない。
冬の嵐が、相互性一方通行アーケードラブコメを加速させる第5話。日高さんがハルオを見る目線、ハルオが大野さんを見る目線。すれ違う感情のボルテージを、モノローグ多めにドライブさせていくエピソード。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

つうわけで、ノスタルジーとロマンスが波状攻撃を仕掛けてくるアニメ、中学二年生の冬である。
ゲームを通じてイチャイチャコラコラ、『え！　この距離感で付き合ってないのキミら！　恋愛センサー修理に出したほうが良くね！？』と思わされるイチャコラだが、そこには微妙なすれ違いがあって…と。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

前半はとにかく日高さんのモノローグがどっさどっさ殴りかかってきて、揺れ動く乙女ハートがダイレクトに見える作り。
ゲームバカ・ハルオの無神経さに苛立ちつつ、しかしその純粋さ、優しさに惹かれもする。男子よりちょっと成熟が早い乙女心が、恋に接近していく様子が丁寧に積み重なる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

日高さんの内側に閉じ込められたものは、ハルオのセンサーには感知されないまま積み重なる。ハルオはただただゲームと、今ここにはいない大野さんを思い、しかし眼の前の日高さんも邪険にはしない。
どれだけゲームに夢中でも、日高さんが話しかければ目を合わす。その優しい誠実が、日高さんを包む。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ハルオは本当に子供で、自分の優しさにも残忍さにも一切気づいてはいない。バカもイケメンもナチュラルにこなしていて、その自然さが日高さんをひきつけもする。（あるいは小学生時代、大野さんを救ったりもする）
罪作りな男であるが、日高さんが惹かれるのもよく判る。判るように描写を編んでいる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

好きだけど嫌いで、嫌いだけど好き。甘くて酸っぱい中学生の恋は、受け取られることなく加速していく。
その接点としてゲームがあり、同時にゲームは独特の魅力で日高さんを引きつけもする。会話のためのツールだったはずのものが、かけがえのないメディアになっていく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

恋愛とゲームが密接に絡み、少年少女の自己発見・自己実現に関わる青春の感覚。
ラブコメとアーケード・ノスタルジーを同時に展開することで、相互に豊かさを作る動きは、日高さんという”ゲーム初心者”、あるいはハルオという”恋愛初心者”の初心を丁寧に描写することで、活き活き展開する。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

まぁこのアニメファンタジーなんで、ゲームも恋も綺麗に描かれすぎてる感じはある。見舞いにメスト持ってきてくれる女はいねーっすわ、押切先生…。
でもその『俺たちが見たかった青春』を、丁寧に積み上げてくれる筆がこのアニメの武器でもある。力強く、都合よく物語は進む。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

積み重なる内面は乙女・日高の特権…と思いきや、後半はモノローグをハルオにも与え、心の中が大野さんで一杯な様子を魅せる。
勝てねー！　あの刺さり方は絶対に勝てないし、それが視聴者に納得されてる所が更に勝てないが、日高さんは現状を認識してなお諦めない。長い戦いになるぞ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

今回描写された、日高さんが内側に閉じ込めた恋心。それはどんどん熱量を増し、日高さんを前に進める。
ハルオの鈍感なセンサーは、それに気づかない。あるいは気づかないふりをすることで、無邪気な少年時代を保護しようとあがく。
そういう少年と少女の断絶、接近、影響が一手ずつ描かれるのも面白い

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

日高さん→ハルオ→不在の大野さん。
こういう一方通行の構図を確認した今回、大野さんが帰国して終わる。スト2の『ジャパーン（キーン）』に帰国合わせる演出最の高だったが、不在は実在に、実際にゲームで対戦できる距離に変わっていく。
その時、日高さんはどうするか。ハルオはどうするか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

大野さんが不在だからこそ、成立していた恋の追いかけっこ。その現状を丁寧にスケッチしつつ、それが決定的に変化してしまう瞬間を最後に据える。
ラブロマンスの波乱万丈を、しっかり印象的に描き続けていることが、このお話、このアニメに引きつけられる足場なんだなぁと確認する話でした。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

恋の描写が太かったけど、日高さんが“音“でゲームを見れるくらいにハマってる描写とか、”ゲームと私”もしっかり積んでいた。
ハルオが好きだから、彼が好きなゲームを使って繋がろうとする。ただの道具だったはずなのに、その道具が自分を構成する大事な一分になっていく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

日高さんが不思議で不公平な恋をしているのは、実はハルオ相手だけでなくゲーム相手もそうなのかもしれない。
ゲームはいつでも、僕らを繋いでくれた。僕らが持ち得る唯一の共通言語として、不器用な僕らの代弁をしてくれた。
そういう信頼感を託して、日高さんとゲームの恋が描かれる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ゲーム言語以外をマトモに受け取らない、トンチキ人間ハルオ。厄介な相手に惚れてしまった日高さんは、ゲームとどう向き合い、己の思いを伝えていくか。
誠実なバカ・ハルオはそんなメッセージをどう受け取り、返すのか。その時、ゲームはどういうメディアとして機能するのか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

そして、二人目の挑戦者はそんなラブ・ゲームをどうかき回すのか。
いやまぁ、圧倒的な勝ち試合ではあるんだが大野さんの…マジ刺さりすぎだから。一生幻影を追いかねないからハルオ。
不思議にすれ違って、でも満たされていて。黒髪の爆弾落下を以て、日高小春の揺籃が終わる。来週も楽しみです。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

少女☆歌劇 レヴュースタァライト：第5話『キラめきのありか』感想ツイートまとめ

レヴュースタァライトを見る。
東京迷宮を舞台にした、心のをくぐり抜け、二人は約束の塔で出会い直す。あの時の思いに、輝きを求める自分に。
スタァに相応しい姿勢を獲得した華恋に、置いていかれるものがいる。否、そもそも肩を並べていたのか。”まひるの華恋ちゃん”だった時があるのか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

そんな残酷な問を、爽やかに駆け抜けていく二部第一話。
負け犬のオーラを色濃くまとい、華恋を主役に躍動する物語に置いていかれていたまひるが、主役となるエピソードである。
前々回当たりから加速しだした作画・演出面での”遊び”が、まひるのトンチキなキャラを借りて更に勢いを増してきた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

日常パートもレヴューパートも絶好調。コミカルとシリアスが切れ目なくダンスを踊り、象徴性と笑いが同時に攻め立てる。
じっとりと重たい感情を描いているのに、穴が空いて風通しが良い。このアニメ全体に漂うポップな雰囲気を、最大限に活かす作りとなった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

さて、今回まひるは徹底的に置いていかれる。これまでも置いていかれたが、その比ではなく置いていかれる。
それは華恋がスタァという夢に向かって駆け出したからだし、まひるが停滞…というか逆行しているからでもある。
先に進むもの、過去に戻るもの。ベクトルはさかしまで、必然的に距離は開く。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

今回印象的な、輝きのパーティクル。まひるがいつの間に失ってしまっていた”華”は、華恋という外部（に接続された瞬間だけ、まひるにも）に、あるいは北海道での過去に宿っている。
それはまひるの外側にあるもので、求めつつ遠い。そしてその事実を、まひるは遠くから見ている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

一年前の舞台袖、あるいは現在のトレーニング室。
まひるの視界の中で、華恋はまひるだけに微笑み、輝きをくれる。華恋に関わっている間だけは、”華”の一欠片を再獲得できると思い込んでいるまひるは、過去の栄光を取り戻し自分を慰める意味でも、華恋に執着する。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/jbLA8cwDOB

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

まひるも入学が決まった時は、地元の星として脚光を浴びた。しかし厳しい選別の中で、輝く星と比べられた伴星は己を恥じ、いつしか”華”は逃げてしまった。
それでも、華恋ちゃんと一緒にいれば。地の底でも、輝きのかけらを手に入れられる。まひるはそう信じていた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

しかし華恋はひかりと再び出会い、彼女を守るためにレヴューに挑んだ。純那を倒し、真矢に破れ、道に迷ってひかりを追いかけ、その途中で自分の過去と未来を見つけ直した。
真紅の『アタシ再生産』で始まるレヴューは、幻想的に美麗な東京の中で剣戟を伴わないまま実行され、華恋の背中を押した。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

自分を見失い、向かうべき先を見定められないまひるは、そこに置いていかれる。三人でいるはずなのに、まひるが華恋と私室を同じくするシーンはほぼない。
むしろ憎むべき泥棒猫・神楽ひかりのほうが、共有している時間は多かったりする。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/ObzvcmTrTh

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

華恋は『だらしなくまひるに世話されている自分』と決別し、朝一人で起きるようになった。光のステージに、練習着で挑む資格をもぎ取りに行った。
そのパートナーに相応しいのは、過去の約束と未来の野心を共有するひかり、あるいは他の戦士である。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ステージ型に切り取られた、大きな明暗。それが舞台に立つ資格、夢に挑む姿勢を選別しているのは、まひるだけが運動に適さない制服姿なところからも判る。
停滞し、前を見ない。自分の真実を直視せず、他人の変化も受け入れない。まひるの逆行に、作品世界はなかなか厳しい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

それは華恋も同じことで、まひるに遠巻きに見守られつつ、主人公は生き方を変えていく。戦士たちが身を置く厳しい練磨に自分を投げかけ、輝きを受け取る資格を証明していく。
まひるはそれを、遠くから見るだけだ。まひるの輝きは外部に、過去にだけしかない。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/wm2HPUiaf6

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

TVの記録映像の中の、沢山のトロフィー。
輝いていた過去の光は、現実の闇の中でとても遠い。遠くに離れてしまったものを見つめ、足を止めるモチーフは華恋という外部、あるいはまひるの内面、両方に伸びている。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

しかし第二話で示したように、負ける側にいるものもまたプライドと光を持ち、自分の物語の主役である。
まひるが華恋を求めるのは、彼女が放つ光が自分を照らしてくれるからであり、華恋が好きな自分が好きだからでもある。献身で包んだ愛情は、存外エゴとプライドを宿しているわけだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

そういう内側から漏れる光に気づかず（あるいは目を背けて）まひるは華恋を求める。だが生物としての華恋は、自分の足でどんどん進んでいってしまう。
合いた距離を、華恋の名残（それは過去の残滓でもある）を宿した静物に求める、フェティシュでエロティックなシーンが描かれる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

匂い、つば、あるいは汗。身体の一部でありながら、身体から切り離され停止するものに、まひるは親近感を覚える。
それは停止する自分によく似ていて、同時に自分のものではないからだ。自分では生み出せない輝きを持つ、華恋に属するものだからだ。そして、その停滞の試みは失敗する。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ヤバいペロペロに飛び込む直前で、うひゃー！と投げ捨てる。この天丼のセンスは最高に良かったし、感情の危うい淵でフッと身を躱し、重たくしすぎない作品の特徴を表しているとも思った。
そんな緊急避難の現場には、つねにひかりがいる。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ひかりは感情表現がドヘタだし、コミュニケーションもヘタクソだ。前回のクッソめんどくさい逃亡劇を見ていれば、それは判る。
まひるも華恋（に反射する輝く自分）を見すぎて、ひかりが視野に入っていない。そこでひかりを怨まない所が、まひるちゃんの善良さなのかもしれんが。二人の視界はすれ違う

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

しかしそれが袖摺りあった程度の縁でも、想い人の無神経で結ばれた結果だとしても、二人は同じ部屋にいる。同じ場所で、同じ夢を見ている。
まひるが危ういフェティシズムに沈みそうになった時、ひかりがお邪魔するのは、僕にはある種の救いなのではないかと思えた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

そこには断絶がある。不手際と無関心がある。しかし同時に、華恋に思いを寄せる二人は確かに隣り合い、影響しあっているのだ。
投げ捨てた水筒が断絶を強調するレイアウトから、レヴューの幕が上がる。二人は同じメッセージを、同じメディアで受け取る。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ここでも、まひるが制服、ひかりがレオタードなのは面白い。
第3話での華恋のように、まひるは舞台に真摯に挑む姿勢を取れておらず、そのことがまひるの敗北を呼ぶ。そして、そこからあるき出すのだ。純那ちゃんや華恋のように。
夢と星を追うものとして、少女たちは同じ道を歩む。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

（物語の基点であり終着点でもある演劇。その主役が『クレア』と『フローラ』なのは、とても面白い。
それぞれフランス語で『光』と『華』、舞台少女が求めて止まないカリスマの、別々の現れである。こういうところにも、シンクロと暗喩が埋め込まれているのだろう）

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ていうかモロに”華”恋と”ひかり”なんだな。二つ星が天に昇るのは約束された宿命としても、その道程はけして平坦ではない。その凸凹をしっかり予見し、描ききる覚悟がネーミングから見える。
このアニメの名前関係の遊びは本当によく練り上げられていて、読めば読むほど発見がある。面白いなぁ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

日常に閉じ込められては開放されない心を、演劇的空間で炸裂させる。前回のレヴュー無きレヴューで示された心理的切開は、今回も元気である。
というか、これまでで最高にイカれてぶっちぎっている。
ハリボテ、飛び出し太郎っぽいの、猫汁っぽいの。さーて、エンジンかかってきたぞクレイジーの。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

野球モチーフが暴れまくる今回のレヴューも、これまでと同じように少女の心象が転がりまくっている。
ひかりを話題に出した瞬間、空から降りてくるネコ型インベーダー。まひるの日常の破壊者は、華恋を別のステージに連れて行ってくれる。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/j04QUM6lKl

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

リアルな破壊力を想起させるメイスを、まひるはバットとして扱う。華恋をぶっ飛ばし、他の少女が争う戦場を呑気に横切りながら、二人の気持ちがやり取りされていく。
エピソード全体を包んでいたコメディ調子は、ここでも元気だ。謎の地下旅行が天丼する時、思わず微笑んでしまった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

しかしそこはシリアスな決意の場であり、真剣に思いを交わす宣誓の場だ。
華恋がシリアスな自分を再生産した、約束の相手。ひかりの戦場に迷い込んだ時、ポップな色彩は消え、高い星の輝きと現実の薄暗さが帰還する。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/bZ6q7skgx3

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

今、眼の前の相手だけに三昧に向き合うこと。同時に、隣に同じ夢を追う強敵（とも）がいると忘れないこと。
華恋は迷いつつも、舞台少女たちが身を置くシリアスな競争心、公正な優しさに向かい合う。迷うシーンは、真矢が与えてくれた敗北、ひかりと思い出した約束で終わっているのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

これに対し、まひるは書割の舞台で踊り続ける。傍らに人無きが若し、傍若無人な狂気を振り回しながら、戯画化された”いつもの松”の前に陣取る。
そこにいるのは生身の、前に進める華恋ではなく、ディテールを塗りつぶされ、地面に縫い留められた人形だ。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/iUPpL1Mc7I

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

こうして演劇的デフォルメを加えて現実の風景を再生産されると、学校が一種のステージであり、日常を劇的空間として切り取る演出指針は際立ってくる。
能舞台に必ず描かれる松の絵を、学校は正門前に有している。日常が展開する場所は、常に特別なステージなのだ。 pic.twitter.com/tXrmiy99ya

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ありのまま、眼の前の相手を、自分の恋を、夢への情熱を見るのではなく、歪んだ形で受け止める。
あるものではなく、自分が望むもので世界を満たし、つねに流転する現実に身を投げない。
日常パートでコミカルに描かれていたまひるの歪みは、強敵に歪んだポップな舞台で、鮮明に描かれる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

この歪みの裏側に潜り込むことで、華恋は押されていた戦況をひっくり返し、勝利に近づいていく。
しかし薄暗い心に風穴を開け、それが解決されるきっかけを作ったのが、まひる本人であったのは重視したい。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/ZSe5Bw5CDz

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

たしかにまひるは歪んだ夢、身勝手な願いを華恋（に反射される自分）に投射している。それは人形のように時間を止め、どこにもいけない呪いだ。
それを場外ホームランでぶっ飛ばし、勝者になるのは華恋だ。しかし、最初に書き割りを壊したのはまひるだし、お婆ちゃんに習わされていたトワリングだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

全部他人の借り物で、輝きなんてどこにもない。過去の栄光もやらされていただけ、自分にはなにもない。
後に華恋に優しく否定される、そんな思い込み。それを先行してぶち壊したのが、まひるの重たい鈍器であり、過去身につけたトワリングの技術であったことに、僕はやっぱり救いを感じる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

華恋とまひるの閉じた関係性に、いくらでも閉塞できそうなこのお話が、ひかりとの接触で進展していったように。
特別な主役に救済される物語に集約できそうなこのお話は、まひる自身を構成する過去と現在と未来に、まひるを帰還させることで収束していくのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

そのキッカケになるのは、やはり華恋だ。つばぜり合いから押し込み、影から光へ、思い込みから真実へとまひるを開放してあげられるのは、まひるの想い人である華恋の特権なのだ。
貴方が思い込んでいるほど、貴方も世界も悪くはない。私が好きな貴方を、貴方が好きな私が認める。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

そんな救済への圧力を象徴するように、まひるはキラキラする光の側へ歩みを進め、自分の顔を見つめ直す。（ダンス授業で良いステップを見せた後、華恋が”鏡”に向き合っていたことを思い出そう）
そうしてようやく、まひるは適正距離を見出す。前回、華恋がそうしたように。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/4VbQSTzgrb

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

外部に求めていた輝きは、自分の中にこそあった。過去の、そして現在に繋がる自分から発する、光のパーティクルは、多分闇の中で同じ映像を見たときにも輝いていた。
しかし、あの時は気づけない。レヴューを経て、華恋に真意をぶつけ、自分の真実を見つけたからこそ。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/Hz8x4DewLL

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

まひるは真昼の星のように輝く、自分の中の可能性と夢を見つけられたのだ。
身勝手な理想を抱いて停滞する場所から、過去に戻って現在へ、そして未来へ。とても普遍的な青春の悩みと決断を、とても特殊な演出で見せる。とてもこのアニメらしい歩みを、まひるちゃんに用意してくれたのが、僕は嬉しい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

今後まひるは、華恋とどういう関係になっていくのだろう。ひかりをどう受け入れていくのだろう。同じように”敗者”になった純那ちゃん、クロちゃんの輝きを見ていると、そこは死ぬほど信頼できる。
勝ち負けは残酷に定まる。それは大事なルールだ。だが、それが全てを定めはしない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

星は自ずから輝くからこそ星で、しかしその光は何かの反射でもある。どちらかだけに偏れば、認識は歪み、思いは道を見失う。
光を取り戻すためにも、レヴューの特殊な舞台があり、オーディションの厳しいルールがある。まひるちゃんの新たな輝きを今後どう書くか、非常に楽しみだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

そして、他の舞台少女たちの輝きも。例によって計算高く横幅広く、色んなキャラを切り取る筆が元気である。
故郷（≒過去）と和解したまひるを、命の糧として美味しくいただく。少女たちの食卓の笑顔が、あまりにチャーミングだ。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/DkqdO6WV1Z

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

レヴューでは真剣に勝負を演じ、食卓では友情と親愛を味わう。どちらも大事な人生の一場面で、基本この子たちはそれに真面目だ。
そうやって少女を描いてくれていることが、作品への信頼、キャラクターへの愛情を豊かに育んでくれる。
俺、マジこのアニメ好きになってるから…（唐突な告白）

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ひかりが一人笑顔じゃない所、ちょっと離れたところに立っているのが、彼女の心理的距離を示して面白い。
それでもじゃがいも…純朴さを宿したまひるのフェティッシュを、ひかりは口に入れ、味わう。肯定し、受容するのだ。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/ORbbyyMBTV

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

前回思いっきり迷った華恋が、今回非常に良い歩みを見せたように。あるいは純那ちゃんやクロちゃんが、”負け”で吹っ切れたように。そして今回、まひるが存分迷走したように。
舞台少女は皆、陰りや疎外を抱えている。それをしっかり切開しないと、夢への歩みは本物にはならない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

なので、メイン回が来ていないキャラはちと不穏で、危うい描写が散見する。
ひかりにかかる陰り、あるいは一年前の再演を望むばなな。こういう予感を巧く作ることで、次への期待が強まる。同じ悩みを抱えつつ、その現れは個別の色を写す。
(C)Project Revue Starlight pic.twitter.com/zdRMeLJVMR

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

裏方に身を置きつつ、裏方になりきれないばなな。その行く先が開放的でないことは、彼女が背後に背負う影から判る。もしくは、モブが背負う窓からか。
この重たい暗示を、ばななメイン回でどう炸裂させるか。まひるの停滞とも通じる重力を、どうばなな色に使いこなして見せるか。非常に楽しみだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

香子と双葉の共依存も、そこから離れようとして離れられない双葉のあがき、しがみつく香子のズルさをちらりと見せて、しっかり描かれていた。
こっちもどう描くか、非常に楽しみだ。
愛ゆえの停滞と、夢ゆえの離別。ここら辺も、今回描かれたものにしっかり通じ、複雑な折り重ねを見せている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

というわけで、霧崎まひるが如何な思いをいだき、如何な愛と夢に囚われていたかを、丁寧に伝えてくれるエピソードでした。
コミカルな軽やかさを空気穴に使って、重くなりすぎないよう調整しつつ、しかしそのシリアスさを茶化しはしない。重たさを引き受けた上で、明るく前に背中を押す。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

自分たちが紡ぐ物語、生み出した世界、そこで生きるキャラクターへの愛情と責任感が、肌で伝わるような良いエピソードでした。
重く薄暗ければ、それだけで真実ってわけではない。どうやっても漏れてしまう明るさのなかで、渦を巻く暗黒。それも含めて今の私を、肯定し再生産していく。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

ここまでのお話で幾重にも積み重なってきた、このアニメの青春へのスタンス。それがもう一枚、強力な証明を果たしたと確信できる、素晴らしいお話でした。
それぞれの役柄、役割の中で、みな必死に生きている。自分星に向かって進むアニメは、一体次回何を魅せるか。とても楽しみですね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

追記　ネクロフィリックな愛の自滅性に、笑顔で背中を向ける事。その歩法があくまで、輝く自発性に導かれていること。それらの運動が自然であること。やっぱいいアニメだなこのアニメ。

レヴュースタァライト追記。
ギャグ調で描かれていたまひるの静物への愛だが、それが行き着く所は究極の静物…死体への愛好である。時間を止め、生物的変化を拒絶し、自分に都合のいい永遠の中で腐敗する。
それはやっぱり、幸福ではない。生き生きした光を、まひる自身が求めている以上は。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

死体を愛好するには死体を作り出さなければいけないわけで、まひるのフェティシズムへの偏向をそれとなく止めたひかりは、やっぱ大したことをやったと思う。
華恋だけではなく自分の心の瑞々しさも殺す、ある種の殺人事件を、まひるの接触（あるいは偶然）は未遂で終わらせたのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

それを『正しくないから』という外部の視座ではなく、『キミの真実に背いているから』という内部の視座で掘り下げていくのが、今回のレヴューかな、とも思う。
その自分本位の体温が、凄くあの子達の青春を尊敬しているように思えて、僕は大好きだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月10日

追記　食べることは肯定すること。まひるは芋である自分自身を食べ、仲間に食べられる。過去を、敗北を、未来を食べて、その先へ。まだまだ物語は続くのだ。

スタァライト追記。
まひるの“キラめき“が時間的（栄光の過去）も、空間的（北海道という故郷）に、主観的（華恋という他者）に離れていたところから、その全てが自分を構成しているのだと気づき、納得し、受け入れるまでが今回のお話である。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

つまりそれは自分の起源を認識することで、現在の惨めな自分を肯定し、惨めではない未来へ踏み出す歩みである。過去と現在、現在と未来が有機的に繋がっている人生を認識することである。
グッドルーザーであることを受容した、ともいえる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

良い負け犬として、自分を認識すること。青春の荒野をくぐり抜けて、自分の人生を照らしてくれる星を掴むこと。
みな敗者として、幼い全能感を失った後の人生を生きる。しかしそれは、惨めなことではない。一人の勝者足り得る華恋を主役にしつつ、このアニメは百億の敗者に目を向け続ける。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日

”華”のない、芋っぽい自分。故郷の大地と強く繋がったそれを、まひるは肯定し、仲間は美味しくいただく。
華はなくとも、実は残るし腹は膨れる。明日に向かって歩き出すエネルギーは、皆と食卓を囲むことで再生産されていく。
そういう敗北の書き方には、優しさと体温がある。やっぱり、このアニメ好き

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月11日