プリンセスコネクト！Re:Dive：第12話『きまぐれパティシエ自慢の一品 〜迷宮とクレープのメモリー〜』感想ツイートまとめ

プリンセスコネクト！Re:Diveを見る。
街の平和を脅かす、魔獣の脅威を今日も払う。
”美食殿”の愉快な日々は、突如襲いかかった巨大な影に崩されていく。
笑顔を崩さず、誰かのために死地に赴く女と。
何も知らぬまま、運命の渦中に飛び込む男と。
かくして、時の車輪が回る。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

そんな感じの最終回直前ッ！　すんごい勢いで重たい運命がブン回るエピソードである。
まぁ日常の積み重ね、楽しく美しい日々の合間に、色々重たいもんが用意されてるとは見せてきたので、そこまで意外ではない。
…ないのだが、笑顔で過ごしてた連中の曇り顔は、やっぱり心に厳しいな…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

今回のお話が『急なシリアス』にならないのは、記憶を無くしたなりに色々頑張ってきたユウキと、明るさで陰りを覆ってみんなを守ってきたペコリーヌが、ここまでちゃんと積まれたからだと思う。
この二人を尊敬できる人物として、ドタバタギャグに流されすぎず、笑いを冷やすでもないバランスで描く。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

これは結構難しいことだと思うが、画面に何を写して何を見せるか、非常に考えて作られた”絵”の力を巧みに生かして、良いポイントを射抜いて進んできた。
その成果が、ペコリーヌとユウキが運命に対峙する今回、非常に生きたと思う。そのふれあいで救われ、その救済を受け止めきれないキャルちゃん含め

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

というわけで、出だしはペコリーヌの涙からスタートである。
名前も家族も居場所も奪われ、孤独を笑顔で塗りつぶして進んでいる少女は、自分の部屋だと泣きぬれて目覚める。考えてみれば当然のこの事実が、非常に辛い。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

彼女が言っていた『お腹ペコペコ』のもう一つの意味が判ると、第１話でユウキたちと出会い、皆の笑顔溢れる食卓に”帰って”これたことが、ペコリーヌにとってどれだけ暖かかったかがよく判る。
それでも、他人の前に出るときは笑顔で武装し、明るく振る舞う。強い…とても強い女（ひと）だ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

『キャルちゃんの孤独はペコ公が埋める…んじゃあペコリーヌの涙は誰が拭うんだよッ！！』って感じだけども。
腹ペコ能天気騎士が抱えた個人的な傷、重たい冷たさを最終決戦前にちゃんと確認して、彼女もまた一人間だと描いてからクライマックスに入るのは、キャラに対して誠実だなー、と思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ユウキくんの目玉焼きズルズル食いに思わず笑顔であるけども、ペコリーヌは楽しい食卓を守るために、冒険者として”公”の役割を果たそうとする。
これはクソ陛下が乗っ取った王宮が果たさない責務で、未だ王冠をかぶるペコリーヌの本分でもある。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ノブレス・オブリージュを血に刻み込まれた女は、白亜の王宮から追い出されたとしても、民を背負って剣を振るう”高貴”から逃げることが出来ない。
持ち前の真剣な重みを仲間の重責としないために、日々笑顔で過ごしているのかもしれない。
ヤベェな…後二話だってのに、ペコ公ドンドン好きになるな…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

あまりの高難度ミッションに青ざめたドン引き顔を見せるキャルちゃんも、結局ペコ公に絆されて囮役を買って出る。ガキと赤ちゃんにやらせるわけに行かねーもんな！
力の入った罠設置描写が、ミッションにかけるペコリーヌの気合を感じさせ良い。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

第９話で『ペコリーヌの力は、かなりの部分武装由来』と描いておいたことが、ここで活きてきた。
囮を担当するキャルちゃんを守るために、肩当てを渡す。ということは罠からの奇襲が外れて、一撃を貰えばペコリーヌの命が危うい、ということだ。
しかし、そんなことは微塵も感じさせない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

死地に門前して特に感慨なし。”士”が心に筋金を入れている少女は、無事モンスターをぶっ倒す。
美味しいご飯のため、街のみんなのため、力を貸してくれた掛け替えのない仲間を包容する時、心からの笑顔が浮かぶ。
やっぱペコ公は笑ってたほうが良いよなぁ…涙、良くねぇよ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

いつもの猫ツンデレ含めて、明るく楽しく正しい”美食殿”の日々。
勝利を寿ぐように立ち上る虹の柱と、王宮から放たれた邪悪な仮面。明暗が同居する画面構成が、いつものほのぼの冒険譚の終わりを告げる。極めて鮮烈な対比だ。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

書類仕事が出来るようになったユウキにも、書き間違えに”カタカナ”を混ぜたり。
このあと荒れ狂う巨大な運命を、最後の日常描写にズブっと差し込んでいること…その合間に、ペコリーヌと”美食殿”が守るべきものをしっかり見せていることに、安心を覚える。
民に交じり、笑顔を守る。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

それこそがペコリーヌが継承し、名前と一緒に奪われた『高貴なものの生き様』なのだろう。
陛下が鎮座ましますランドソル王宮が、そういう仕事をしてくれない描写はこれまでも、ひっそり積まれていたので。余計無冠のペコリーヌの奮闘が、尊く映るやな。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

自称・姉と自称・妹が見守（ストーク）るクレープ屋に、第一話から行きあっていた縁なども確認しつつ。
つーかアメス様といい、この世界の超越者記憶を奪われたユウキにデカい感情懐きすぎだよなぁ…。
指で彼の”今”を切り取る仕草に、こもる”情”ね
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ここは終盤、ラビリスタが”美食殿”の窮地を救う展開の土台を作る所でもあるのだが。
美味しいものを食べて、みんな笑顔で。
そういう、この作品が大事にしてきたものを決戦前に、ダメ押しで確認しておくシーンでもある。
やっぱ楽しいほうが良いよなぁ、人生…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

こういうホワッとした幸福に、血のように赤い惨劇を対比してみせるのも、この作品の巧さである。
城壁に守られた日常に迫る、黒い破滅。それは遠くない未来、あるいは繰り返された過去に、ユウキの大事なものを奪っていく。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ユウキの記憶がなくなっている理由、巨大な時計が示す転輪の運命がどんなものかは、よく分からない。
しかしアメス様が、ユウキベイビーのことを常に思っていることは判る。何故思われているか、ユウキが思い出せないとしても。
…もしかすっとユウキくん、相当切ない系の主人公か？

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

こちとらユウキくんがバブちゃんなりに一歩ずつ、文字覚え剣振って頑張ってきたの見てきちまってるからよ…飯食って仲間のために頑張れる子だって知っちまってるからよ…。
アメス様が宿命を背負わせつつ、そういう”人間”ユウキを気にかけ、痛みを感じてくれる描写が胸に迫る。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

冷たい部屋で目覚めた少年は、未来を変えるために自分に出来ることへ踏み出す。
先週キャルちゃんを取り巻いていた寒色のライティングが、運命に飲み込まれるペコリーヌやユウキ相手にも冴えているのは、演出の継続性を感じられて良い。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ユウキの真っ直ぐな視線を茶化さず、先輩剣士として真摯に受け止めるペコリーヌも。
主様の頑張りを、スタンプで毎日肯定して、思いを繋げてあげてたコッコロちゃんも。
そんなコロ助の優しさを、見落とさないキャルちゃんも。
みんな善良であったけえ連中で…幸せになってほしいよ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ブンブン剣振って、モリモリ食って。
『いつか必ず強くなれる』なんて優しさを、世界は持ち合わせてはくれないことを、このときの一行は知らない。
美しくも冷たい、”公”の機能を果たさない王宮の話を聞く時、ペコリーヌの笑顔はどこかへ消えている
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

あとツンデレは、同族に餌やってる。
あなたさ～～～、第２話で餌もらわねぇとかなんとか、悪ぶってましたけども～～～。
やっぱ心の奥底に”ペコキャル”が染み込んじまってるのと、元々そういう子なんだよなぁ…悪の組織今すぐソッコー辞めなッ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

巨大シャドウが登場してからの大立ち回りは、この作品のスペクタクル力フル回転という感じで、非常にいい感じだけども。
影に隠れるキャルちゃんと、弱きを背負って立ち向かうペコリーヌ、陰陽の対比が冴えるシーンでもある。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

やっぱ異世界ファンタジーで大冒険するなら、デカいスケールのアクションも見たい。
そういう要求にちゃんと答えつつ、身近なコメディもやれば人間ドラマも描く贅沢さを、予算と工夫とセンスで加速させていく。
思い返してみても、リッチな作品だと思う。欲しいの全部盛りなんだよなぁ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

体を張って愛する者の盾となり、剣の責務を果たす。ペコリーヌの無私の闘いは、キャルちゃんに痛みを与えていく。
ここで序盤の、肩当てを巡るやり取りが生きてくるのは巧いやね。体の傷より、痛いものがあることを知っているのだ。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ペコリーヌの高貴と、それを飲み込めきれないキャルちゃんの迷妄。
彼女たちの過去が描かれない以上、それがどこから溢れているかは読みきれない。恐らく育ちが関係してるんだろうけども…ペコ公の生まれは、次回明らかになりそうだな。皇帝の簒奪と一緒に、この世界の成り立ちもか？

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ペコリーヌだって涙も流せば、震えもする人間だということは、アバンでしっかり示されている。正義と善のための機械では、けしてない。
彼女の行いは、継承された高貴さと、彼女自身の愛と勇気と…奪われたからこそ二度負けたくない決意の産物だ
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

でもその正しさと優しさに、『付き合いきれない…』と漏らしてしまうキャルちゃんの弱さも判る。助けた親友にそう言われて、傷ついてしまうペコリーヌの気持ちも。
ハードなアクションブン回しつつ、こういうところの表現を一切抜かないところが、やっぱ凄いと思うのよね。むっちゃペコキャルやで。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ここで剣を持って脅威に立ちふさがるユウキの勇姿が、暗黒の未来…だけでなく、一緒に過ごした黄金の日々で崩れてしまうのも、非常に人間らしい表現だと思う。
プリンセスナイトの力を、背負った巨大な運命を、ユウキはまだ制御しきれない。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

それを色々ネタばらしするのが、ラビリスタの仕事になるのか。
コッコロちゃんが迷い込んだ白亜の王宮で、ドレスを着込むペコリーヌの過去に、一体何があったのか。
さぁ運命の車輪が回り、巨大な物語が動き出す。…え、最終話！？　二期やらなきゃ”嘘”でしょーがコレッ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

という感じの、クライマックス直前回でした。
重たい運命を背負うと匂わされてきた主役二人が、それぞれの闘いに対峙する前の日常。
そこでユウキの成長とペコリーヌの傷をちゃんと描いて、彼等の血潮と体温が暴れるだろう最終決戦へ道を作る、隙のない筆。つえー部分が、最後まで揺るがずつえーアニメ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ともすれば痛みも傷もない正義の装置と見えてしまいそうなペコリーヌが、涙と震えを抑え込みながら闘っている事実。
その善良をキャルちゃんが、どうしても受け止めきれない悲しみ。
そういう物を見せておくことで、次回待つであろう感情大爆発への仕掛けは上々って話よ…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

ユウキの失われた記憶とか、ペコリーヌの奪われた過去とか。（こうして考えると、”喪失”でW主人公は繋がってんのな）
デカい話がどう転がるかも気になる最終回ですが、やはり”美食殿”の朗らかな日常に帰還し、みんな笑顔で美味しいご飯を食べれるかが、一番の眼目であります。
次回、非常に楽しみです

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

まぁ次回予告の段階で、蘖の美しい花がコッコロちゃんお手製スタンプを取り囲み、お品書きにも『皆の笑顔を添えて』と描かれているので、希望の未来へレディーゴー！　は確定なんだけどな。
詩情でぶん殴る物語打撃筋、やっぱつえーわこのアニメ
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月24日

A3！ SEASON SPRING & SUMMER：第12話『克服のSUMMER!』感想ツイートまとめ

A3！ SEASON SPRING & SUMMERを見る。
不和、衝突、怯懦…様々な波乱を乗り越え、たどり着いた夏組旗揚げ公演”Water me!”初日。
舞台へのトラウマに震えるリーダーを、”役者”に成長した仲間が支える。一度きりだからこその歓喜が、水のように心に染み渡る。
さぁ、初めて知る充実の、その先へ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そんな感じの夏組集大成ッ！　アドリブ祭りだよ全員集合ッ！！　な最終回である。いや、10月から秋組やんだけどさ…。
春組公演の第六話と同じく、波乱は事前に終わらせておいて、ある意味人間卒業試験みたいな、余裕と充実を見せるエピソードとなった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

役者としてコメディを演じる彼等の、背後に広がるリアル。
形になっていない出だし含め、そういうものを共有してきたからこそ、胸に湧き上がる感慨も大きい。
板の上で舞台が踊る奇跡が、どのように生まれたのか。それを知らないからこそ、生まれる喜びと価値も含めて。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

六話という（恐らく）短い話数にギュッと濃縮された、カンパニー形成までのドラマを締めくくるのに相応しい、良い公演であった。
天馬のクエストが”ライブとしての演劇”にあるので、台本にないアドリブを多めにして、自在に変化する面白さを強調していく運びが良かった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

というわけで、散々だったゲネプロをいずみちゃんの人間力、カンパニーの団結力で乗り越え挑む初日。
物語が始まった時のギスギスが嘘のように、お互いを尊敬し高め合う、いい仲間が目の前にはいる。
ここに至るまで、まぁ色々あったなぁ…。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

感謝と弱さを素直に態度で示し、自分を過剰に鎧わない。
天馬はリーダーになることで、そういう強さを手に入れたのだと思う。
その人間的な成長が融和を促進し、団員のレベルアップに繋がり、夏組全体がよりデカく、強くなれた。
カリスマが引っ張るスタイルは、春組とは大きく違う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そういう集団としての差異、溢れる個性を日常でも、芝居でも活かしながら話を転がしていけたのは、人数が多い物語を生き生き回す、大事なエンジンだったと思う。
天馬には天馬のリーダーシップがあり、しかしそれは、既に自分の物語を成功させた咲也との交流、生まれる敬意あってこそなのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

三角が『一番大事』と差し出した三角定規を、同じように大事なものとして扱っている敬意と優しさが、僕には眩しかった。
世の中は『そんなのくだらねぇ」と受け取ってくれないものが、誰かにとっては宝かもしれない。だから、跳ね除けず受け止めてあげることは、本当に大事だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

かくして始まった公演は、緊張を孕みつつも脂が乗って熱い。
かつて『コメディの空気、舞台の間合いじゃない』と指摘された演技は、弾むような面白さをまとって活きが良い。
ここら辺の芝居の変化を、伝わるように演出できてるのは強いわな。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

役柄を演じる中で、通じる心。汗水たらし衝突しながら芝居を一緒に作ってきたからこそ、言葉にしなくても判るもの。
最後の最後で、そういう濃厚なコミュニケーションを見せてきたことが、なかなかグッと胸に迫る。あの凸凹不器用軍団が、こういう思いを繋げるほどに…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そのやり取り一つに、どんな思い出が反射しているのか。彼等が何を共有して、心を重ねているのか。
それが思い出せる程度には、このアニメはしっかり彼等の時間を切り取ってきた。
鮮烈に感情を刻み込み、変化する関係性を活写してきた。
それが出来れば、物語は面白くなるのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そういう積み重ねの結果を描きつつ、新たな変化、新たな事件を刻むのも、また面白い。
緊張に飲まれてトンだ天馬を、椋が見事に演じきる。クールなシンドバッドが、プライベートの彼と全然違うところが、鍛えた逞しさを感じさせていい。
王子様、なれたじゃないの。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

実力におごり、俺様と思い上がっていた天馬が素直に、共演者をリスペクトする。一人ひとりに礼を言い、謝罪もする。
そういうシーンが多いのも、最後をまとめる大事なピースであろう。金銀財宝よりももっと大事なものを、我らがリーダーはカンパニーに飛び込むことで、手に入れたのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

”Water me!”は億万長者を夢見ていたアリババが、最後の願いをシェヘラザードのため、自分の恋のために使うオチで終わる。
有名俳優としての名声よりも、自分を前にすすめる”何か”を求めて扉を叩いた天馬。仲間たちも、芝居に何かを感じて集まった。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

話としては”青い鳥”めいた『本当に欲しいものはお家にあった』という、行きて帰りし物語だ。
そんないい喜劇を演じる役者たちが、”役”を外して…あるいは”役”に挑めばこそ手に入れられた宝も、たぶん最初から彼等の中にあった。
でも、集い出会い挑まなければ、その価値はわからない。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そこに行けば何かが手に入るという、強い希望。
それを呼び覚ましてくれる力が、春組の公演にはあった。
だから集まった夏組の公演も、新たな誰かに届いて、新たな物語を動かしていくのだろう。
この連鎖は、春夏秋冬各組が連なりながら進んでいく物語形態特有の面白さだと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

仲間に支えられつつ初日を終えた天馬に、もう”眼”は突き刺さらない。
一回きりの”Live”に完璧を求め震えていた心は、最高を達成して塗り替えられる。
あの春組千秋楽で感じた、何かが変わる予感。それは叶ったのだ。やっぱ天馬の人格的成長が、夏組の軸だったなぁ…。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

最初が最悪なのは大事で、マイナスが大きいほどプラスになった時の伸びしろは大きく見える。
しかし最悪なだけでなく、どこかに真摯さとチャーミングがないと、成長のドラマを見守ろうとは思えない。
天馬は鋭い観察眼、良い舞台を求める熱意が最初からあって、そこが足場になって見られた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

いい資質をもっていても、それを発揮する場、何が良いのか見つける視座がないと、それは活きない。
ここら辺は三角とかにも通じる書き方で、”いい役者”に貪欲ないづみちゃんはとにかく、カンパニーの面々が開花するように、水を与える。
その上で出過ぎない。肩を並べ表舞台に立つ道は、役者のものだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

前回あれだけクリティカルな言葉を送ったいづみちゃんが、『監督の仕事はここまで』とばかり、ずっと黙っている所にプライドを感じた。
それは黒子としての自分の誇りだけでなく、表に立つ役者を一本立ちさせ、背筋を伸ばして舞台の楽しさを教えていく喜びでもある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

こうしてActにAddictしていく連中が、新しい可能性も広げていく。なるほどなー…この紫髪のトッポいボーヤが、秋組ってことだな？
スポットライトは砂漠の太陽のように、千秋楽の舞台を焼く。役者になった自分の姿を、傷を含んだ過去に見せられるかも、最後の試練だ。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

ここで私服の春組がやってきて、後輩に陣中見舞いをするのは良かった。
既に物語を一度終えたものから、今正に物語を終えようとするものへ。”五人”をワンユニットにしてくり返される、季節ごと個別のドラマ。それは別れつつ、大事なもので繋がっている。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

それがMANKAIシアターという”場”であり、演劇という”表現”なのだろう。
演目も座組も、それぞれの個性も生み出されるドラマも違う。でも、人と人がぶつかり合って、剥き出しの自分を見つけて、より良い芝居を生み出すのは同じだ。
劇場という揺りかご、演劇という子守唄を共有する、不確定な子供たち。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

それぞれカンパニーの形を見つけて、座長としての引っ張り方を捕まえて、まだまだショウは続いていく。
でも、たどり着いたものに感謝と、過去の無礼に謝罪を。天馬はん…立派になりはって…。
天馬は夏組に入ることで、明け透けな言葉遣いを”率直”という美徳に変えたんやね…
©A3! ANIMATION PROJECT pic.twitter.com/F27jE2E0RP

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

幼いところから才能に満ちて、だからこそ孤独だった天馬。
彼が堂々『友達って言ってくれて、嬉しかった』と、自分を鎧うことなく思いを告げて、己の過ちを取り戻せる相手。
彼等を”役者”にしたのも、天馬の技量とリーダーシップであって。夏組の爽やかで平等な風が、舞台裏に満ちている。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

それが後押しとなって、千秋楽はアドリブ多めの大暴れ、満座爆笑の良い芝居に仕上がる。
初日でアドリブに助けられた天馬が、幸の緊張をアドリブで解すところ…それを幸が巧く掴んで飛ぶところが、一座の成長を感じさせてよかった。鹿島さんも喜んでる！
©A3! ANIMATION PROJECT pic.twitter.com/uf0tUGjWem

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

素直になれない小悪魔ボーイが、”役”を借りて座長に届けた『ありがとう』
それは役者個人の思いであり、嘘が生み出した真、真が輝かす嘘の幸福な共犯なのだろう。
そういう、境界線をとろかしてしまう魔法を時折、ステージは放つ。異性装を旨とする幸がこの仕事をするのは、ちょっと面白い。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

ステージの魔法は客席へしっかり届いて、過去を書き直す。
新しく挑んだ場所で、新しい自分を見せる。幸と椋が果たした自己証明は、もっと高く跳ぶための足場になっていくだろう。
団員全員の自己実現が、ステージに集約されてるのは強いところ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

天馬も父母に己を証明し、微笑んで天の高さを見る。
彼がMANKAIカンパニーに飛び込んで、”Live”のトラウマを越えて行きたかったのも、父母に並び立てる自分になりたかった気持ちが、結構あるのだろう。
離れているようでいて、繋がっている。それを確認する千秋楽でもある。
©A3! ANIMATION PROJECT pic.twitter.com/6KtBQl6sp7

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

んでまぁ、文句なしのソールドアウトなわけだがどうだヤクザ！
ベラベラ今後の舞台と経営にアドバイスしてるコイツ、もう悪役として仕事してないっすね！　ただの優しいチャンニーじゃねえか！！
はいコバヤシ、ただの演劇バカの優しいチャンニー好きです…。
©A3! ANIMATION PROJECT pic.twitter.com/nlcIBnlhuU

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

物語始まった時は舞台を成功させなければいけない外圧として、しっかり機能してた左京さんだけども。
演劇とMANKAIカンパニーが好きで好きでしょうがねぇ魂が、春夏一緒に過ごすうちに滲んでしまっている。
だから、団員に誘うのは正着だと思う。もう少し、劇団の”外”やって欲しかった気持ちもあるが…

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そこも引っくるめて、次は秋の物語。
眉間にトーン張って、デッカク”！？”貼り付けてそうなヤンキー共が、バチバチ火花を散らす夜が一体、どんな風に”演劇”に繋がっていくのか。
新たな物語の予感を最後において、春と夏の物語は幕である。
©A3! ANIMATION PROJECT pic.twitter.com/5eWAu3YpIG

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

『…武内くんに沢城千春？　♪デーデッデーデレデレデデッデデーデー（ウォーオウォーオオオオー）♪じゃん！！』とかなったけども。コバヤシさんは”Caligula”って作品が大好きです。
ヤクザにヤンキー、秋組はラフな連中が肩を並べるカンパニーになってくのかなー…どんなドラマが転がるか楽しみだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

とまぁ、それは先の話として。
A3！ SEASON SPRING & SUMMER、無事閉幕であります。
うむ…面白かったよ！！
スケジュールは乱れに乱れ、作画にもヘニャりが見えたけども、六話の尺をどう使い、群像をどう描いていくかのヴィジョンは明瞭かつ鮮明で、とても良く届きました。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

顔の良い男たちが寄り集まって、舞台を作る。
その過程で各々の人格が試されたり、意外な一面が見えたり、弱さが強さだと判ったり、色んなドラマがありました。
稽古場で荒れ狂うそういう風を、全て集めて舞台を加速させる。起承転結の盛り上げづくりが、精緻かつ誠実でした。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

乙女ゲー特有の顔面満点人格零点人間が寄り集まって、役者になりカンパニーになっていく相互作用。
そのダイナミズムが毎回楽しかったし、彼等がどんな世界にいるのか、どんな世界にたどり着けたのか”劇的”に魅せる勝負どころの演出も、非常に上手かったです。
顔の良さに甘えない、演出の骨の強さね。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

六話という（恐らく）短めの尺しか各組に与えられなかったことが、逆にバラバラの個人がカンパニーになっていく様子、それぞれの個性が集団に反映されていく様子を、ギュッと濃縮して伝えられたのかな？
夏組で咲也が見せた仕事ぶりも、成し遂げた成長と続いていく連鎖を感じさせ、とても良かった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

なによりも、主人公の骨が太かったです。
人生経験の豊富さ、敗北からすらも教訓を学ぶ人格を生かして、役者の弱い体幹を支え、鍛え、導く。
でも上からではなく、敗北を知っているからこそ同じ目線で、個人の顔を見て手を差し伸べる優しさもある。
彼女が物語をリードすることに、納得と信頼がある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そういう主役が監督として、作品の大黒柱になってくれたのは素晴らしかったです。彼女に”舞台”へのリスペクトがあったことが、物語に気品を与えていた。
あんまりに人間力が高すぎるので、もういづみちゃんにしか”恋”出来ない連中が量産されてる感じだけども、恋愛ゲーでもあるのでこれで良いのだ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

キャラとしてはみんな好きだけど…至、天馬、三角、左京が特に好きかな～基本黄色系だなコバヤシくんッ！
春の咲也が人格満点演劇零点なキャラで、夏の天馬が人格0店演劇満点っていうリーダーの対比は、凄く良かった。
お互いそればっかりじゃないってのが、進行に合わせて判っていく意外性含めて。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

イケメンたちの人間ドラマに注力しつつも、”演じる”とはどういうことなのか、”成長”とはどういうことなのか、大きいものを俯瞰で見る視線がしっかりとあって、キャラの物語と絡み合って表現されていたのも、とても良かったです。
これは”演劇”をテーマに、私生活を描く物語だからこその強み。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

虚実は背中合わせに見えて、その実お互いが影響し合い、どちらも本気でやらなければ輝かない。
MAINAKカンパニーのみんなが走り抜けたドラマは、そのまま彼等を切り取るこのアニメにも言えることなんだと思います。
色々大変な状況で、それでも出来る限り最高の嘘を付く。
それは価値のあることです。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

様々に困難な時勢ですが、10月にSEASON AUTUMN & WINTERを放送していただけるということで、非常に楽しみです。
それまでは、この豊かな閉幕に立ち会えた幸福を噛み締めながら、楽しみに待ちたいと思います。
お疲れさまでした、ありがとうございました。
とても楽しかったです！　それじゃ、また！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

かぐや様は告らせたい？〜天才たちの恋愛頭脳戦〜：第11話『そして石上優は目を閉じた(3)／白銀御行は踊りたい／白銀御行と石上優／大友京子は気づかない』感想ツイートまとめ

かぐや様は告らせたい？〜天才たちの恋愛頭脳戦〜を見る。
明るく楽しく青春が踊る、晴れの体育祭。
馴染みのない陽キャ集団に身を投じた石上に、聞える呪いのごとき声。それは視界を塞ぐ、過去の傷。
それでも。
拳を握り前に進もうとしたキミに今、エールと光を。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そんな感じの男石上 VS クソッタレなトラウマ回である。
『石上くんッッ！！！！！！！！！！』としか言えねぇ、重く苦しい闘いの記録。
普段はトンチキバカ話を彩っている演出の冴えが、心の傷がどんだけ深く刺さったか、容赦なく描くべく暴れ狂った。
ホント、こういう角度からも闘える作品で強いわ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

かぐや様にとってもミコちゃんにとってもそうなんだが、白銀くんは正しさを優しく使える人で。
無器用すぎる正義を誰にも判ってもらえなかった石上くんは、会長が駆けずり回ってそれを理解し、扉を開けて近くに来てくれたことで、どこにも行き場のない心を預けることが出来たのだと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

小市民で見栄っ張りな人間味をよく見ているからこそ、会長がぶっ放す英雄的行動は、嫌味がなくよく刺さる。
無条件に自分が強いとか、正しいとか思い込めない青年だからこそ、何を為すべきか相手の顔と真理を見て、震えつつ踏み込める。
その正しさが、石上くんを部屋から連れ出し、生徒会に入れた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そして会長が開いてくれた世界に、更に一歩踏み込んでみようとした石上くんの歩み自体が、過去の傷を埋めて、明るくタフな自分を連れてくる。
そこに色んな表情を持った人が居てくれたのだと、前髪を上げて気付けたこと含めて、マジ石上くん良かったな…良かったなッ！　って感じ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

お話は石上くんが汗流して練習してきた、男女交代おもしろ応援の本番から始まる。
普段は前髪を抑え、陰キャ領域に認識を押し込めている彼も、”紅組”という所属を意味する鉢巻でもって、視野を広く確保している。かーわーいーいー！（語尾上げ）
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

”視界”が演出のキーになる今回、鉢巻は彼が”紅組応援団”という組織に所属していること、それで新しい世界を肯定できる気持ちになったことを、巧く象徴している。
トラウマ込みで嫌っていた”陽キャ”なるレッテルを、引っ剥がして一緒に汗を流してみたら、彼等にも顔があった。一個人として好きになれた

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そういう答えは、実は既に出ている。応援合戦の段階で、彼は赤い鉢巻でポニテを作って、視野を広げているのだ。
しかし、そういう実感をトラウマが裏切っていく。
自分がおかしいやつで、キモい痛い輩で、誰も判ってくれないという檻に、自分を閉ざしている。
その呪いが、今回色濃く描かれる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

石上くんと大友さんの間にある、明瞭な境界線。
それは石上くんの認識の中にある一方通行のもので、同時に絶対的に彼を縛ってもいる。
今回物語は石上くんの主観で描かれ抜くが、そこにしか彼の戦場がないという意味で、それは客観でもある。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

耳を苛む罵声も、本当はどこにもない思い込みなのかもしれない（という、ひどく残酷で一方的な”正しさ”を潰すために、こばちちゃん視線でリアルにキモがられてる石上くんを既に描いてあるのは巧い）。
しかしそれが聞こえてしまうのなら、鋼鉄の鎖のように彼を縛り、鋼の目隠しのように世界を閉ざす。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

彼を縛る鎖が、実はもう”ない”のだと気づくまでの闘いが、今回の歩みである。
石上くんがふらつく内面の地獄は、応援団には判らない。団長が”中学時代”で知っているのは暴行ではなく、『足が早い』というのんきな特徴だ。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

集団への帰属、それによって得られる自尊と安心を意味する”鉢巻”を外して、石上くんは視界を髪で塞ぐ。
この認識が他者に影響していないことは、あくまで明るい後押しを見ても判る。それは無理解であると同時に、当人の重さに周囲が引っ張られない救いだ。
これが気持ちよかったから、援団頑張ったのだ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

再開に心をえぐられた石上くんはしかし、そういう確かにあった喜びを忘れていってしまう。
自分を部屋から引っ張り出して、楽しいことを沢山共有していったはずの生徒会メンバーも、顔のない怪物に変わっていってしまう。
それは勝手な思い込み。心の中に確かにある、この世の地獄だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

陰キャの勝手な思い込み。オタク特有の暴走。
そう笑ってしまいそうな、石上くんの過去。
そこにはミコちゃんを見るのと同じ、ヒリツクような正義感がある。良いやつがヒドい目あうのは耐えられないって、一番ヒドい目あったのはキミじゃないか…
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

薄暗い学園生活に、微かに伸びた明るい輝き。
それが恋ならまだ制御の仕様もあったが、大友さんへの感情は敬意と正義という、個人的欲動よりもう少し広いものに繋がっていた。
だから、幸せになってほしいと願った。正しくあって欲しいと祈った。そういう光が、色濃い闇と交じる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

荻野が『演劇部部長』なのがまぁよく効いた設定で、彼は優れた演技力、演出力でもって加害者と被害者、卑劣と正義を入れ替えてしまう。
キモい陰キャだから。殴られたのがクラスの人気者だから。スクールカーストの暴力が、石上くんを闇に引っ張る
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そこに正統な手段でもって切り込んでいく強さも爽やかさも、石上くんは持っていなくて。
それでも、自分が光と感じたものを守りたかったから拳を握り、それを逆手に取られて光と闇が反転する。
生徒会のバカ騒ぎが嘘みたいに、世界が冷たく冷えていく。でも多分、そこも見据えてこの話は作られてきた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

例えば、かぐや様が氷に閉ざされた”家”という牢獄だとか。
ミコちゃんが震え固まってしまった、匿名の嘲りだとか。
そういうモノがイヤってほど満ち溢れている世界だからこそ、白銀御幸は生徒会室を闇から遠ざけ、アホな笑いの耐えない場所に育ててきたのだろうし。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そんな明るさに救われ、己を変えてきた人たちが集うシェルターとして、あの場所、あの笑いは機能してきたのだろう。
影を色濃く描くことで、今まで見てきた光が自動的なものではなく、苦労と優しさの産物だったと思い直せるのも、見事な反転と言える。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

十重二十重に、顔のない悪意に取り囲まれて己を閉ざした石上くんは、それを克服できないまま体育祭にいる。
しかし身を置いているのはどん詰まりの”退場口”ではなく、これから何かが始まる”入場口”だ。
背後に広がる希望を、石上くんは認識できない
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そこに自分を引っ張ってきたのは、いつでも石上くん自身で。しかし外に出ていく最初に一歩は、大事な人に支えられ飛び出す必要もあった。
狭い主観と広い客観が錯綜する、奇っ怪な瞬間。
荻野が広げた手のひらでかけた呪いを、乗り越える希望。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

それを掴むためには、世界には透明な悪意だけでなく、自分の顔を見てくれる、個別の顔のある存在…他者が確かに存在することを、その只中で石上くんが相当頑張っていたことを、思い出す必要がある。
ここで石上くんが檻に戻っていることを気づく辺り、白銀美幸、”人物”である。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

家も教師も、演劇部長の芝居に踊らされ、表面しか見てくれなかった。
自分をわかってくれない苦しみと同時に、血まみれで守ろうとした正義が汚されようとする苦しみが、石上くんをさいなんでいたんだと思う。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

反省も暴露も出来ないまま、原稿用紙の升目を幾度もこする。そこに何を書けば良いのか、何を叫べば判ってくれるのか、誰も教えてくれない。
それは真っ白な牢獄で、行き場のない主観の檻だ。
気の持ちよう、心のあり方一つだよ。
それで済むなら、人間はなんて簡単な動物なのだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

石上くんは真実を暴露して、『正しくて悪い自分』になることも出来たはずだ。誰が傷つこうと、どんな笑顔が壊れようと、知ったこっちゃない。
でも、出来なかった。
それは彼が、真実なるものの脆さ、正しさなるものの暴力性に気付ける賢さと、当事者としてそれに傷つけられた体験を併せ持つからだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

外面の良い仮面で、人間の一番大事なものを踏みにじってヘラヘラしてるようなクズにはなりたくない。
でも真実を暴いて、誰かを傷つけるのも嫌だ。そもそも、本当のことなんてなんにもならず、自分はこの白い牢獄に一人、異物として押し込まれているじゃないか。
不信と無力が、彼の世界を閉ざす。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そこに戻ってしまいそうになった、檻から出た後の体育祭。
もう青い空の下に、自分の足で出ていることを教えるのは、やっぱり白銀御幸である。
会長…アンタ立派だよ。結んだ鉢巻は、人間の魂を奈落から救う救命索だよ…。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

会長が”鉢巻”を使って、視界を広げ背中を押したこと。
それは白い牢獄から引っ張り出して生徒会室に連れてきた過去の再演である。
同時に、石上くんが恩人の影響を受けて、未だ自分を苛む声に抗って広い場所、明るい場所、新しい場所に踏み出した結果でもある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

石上くんはあの時助けられたままではないし、それを取り巻く世界も変わっている。
会長の働きかけはそれを『思いださせた』のであって、『与えた』わけではない。
お前は一人じゃないけど、一人で頑張れたからここにいるんだ。
そういう在り方を、会長はギリギリで思いださせる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

石上くんが手のひらで顔を覆ったのは、不正義が横行し無理解が己を苛む世界を、顔のないものと変えて自分を守りたいからでは、もうない。
一緒にバカやって自分を変え、一緒に笑って守ってくれた先輩に、涙を見せたくなかったんだと思う。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

『汗でしっとりしててキモいんすけど』
その軽口が、どれだけの重さで絞り出されたか。会長は多分知っていて、だからこそ『いつもどおりの生徒会』を共有する。
俺はもう、あの時の俺じゃないです。そういう後輩からのエールとプライドを、ちゃんと受け止めてやる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

ここの一連の掛け合いは、人間の行いだなぁ、と思う。
ここでいう”人間”ってのは、”うしおととら”で今にも爆発しそうな修羅場に『オレは人間だからよ！ 助け呼んでる者ほってけねえって。』と吠えて突っ込んでった、工事現場のおじさんが言うところの”人間”である。
血の通った理想形、ということだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

白くて暗い牢獄を、持ち前の頭脳と正義感でぶち破った英雄は、二度石上くんを救う。
ただの同情でも、身勝手な思い込みでもなく、事実関係を調べ上げて、公平な正義として石上の行いを肯定し、理解を示す。
それが、他者に顔を付けていく。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

会長が生徒の幸福を考え、偏見に踊らされず真実を追う…会長という仕事を徹底的にやり抜く男だということも、この歩み寄りから証明されて、まぁ涙涙である。
本当に言いたかったこと、言うべきことを己の代わり、果たしてくれる信頼感。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

これがあったからこそ、選挙でミコちゃんに最高の敗北を与えてくれるよう、全面的な祈りを預けることも出来たんだろうなぁ、と思う。
いや実際奇跡みてぇな出会いなのだが、こういう奇跡を何度も、意識的に引っ張り込むところが白銀御幸の英雄性、主人公性と言えるだろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

会長が判ってくれたこと、道を示してくれたことで、石上くんは他人に（そして自分に）顔を付けて、尊重しても良いのだと”もう一度”思えた。
中学回想当時の彼は、うつむいていても他人の顔が見れる少年だったことを思い出していただきたい。
白銀御幸は、石上優を変えた…のは、確かに事実だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

しかしその変化（あるいは光への前進）は、同時に彼自身が持っていて殺しかけていたものの再生、過去への帰還でもあったと思う。
立ち上がる力は、前髪長すぎ正論キモ男の奥に、いつでもちゃんとあったのだ。
それを目覚めさせる掛け替えのない出会い、一つだけの言葉が、世界には確かにある。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

それと出会えればこそ、人間は独覚の檻から抜けて、厳しくも優しくも、美しくも醜くもある世界に向けて前髪を上げることが出来るのではないか。
それを可能にするのは、自分の所属を世に誇る”鉢巻”みたいな、他者との繋がりであり。
自分の足で走る、勇気と決意なのではないか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そういうことがみっしりと描かれているから、このエピソードは傑作なのである。
勢いと熱さと貴さだけでなく、かなり広く鋭い視野でもって、客観と主観が入り交じる人間存在を見据えている。
『うるせぇバーカ』と前髪上げて、過去にサヨナラして
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

他者の群れの中を、他者から受け取ったバトンを握って、石上くんは駆けていく。
その意味は、例えば大友さんには届かない。残酷すぎる真実を理解らせないために、石上くんは真実を抱えて、白い檻に入ったのだ。
でも、もうそこから勢いよく飛び出して良い時間なのだ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そのための助走は、みんなで星空見上げたり、生徒会の仕事に勤しんだり、笑われてる頑張ってる奴のために英雄を引っ張り出したり、アホみたいな日常に飛び込む中で、ちゃんと済ませたのだ。
走ってくれ石上くん。どこまでも走ってくれ。
そう思いながら、彼の力走を僕は応援した。ぶっちゃけ泣いてた。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

彼はゴールテープを切れない。しかしそのことを、生徒会の古い仲間も、応援団の新しい仲間も責めない。
石上くんの呪いを解くべく、彼が新しく手をつないだ仲間に場を任せる会長の決断が、あまりに眩しい。間違いなく英傑ッ…！
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

泣きじゃくりながら、自分の悔しさを分かってもらえる女（ひと）
明るく笑いながら、力走を認めてくれる男（ひと）。
前髪を開けた世界には、色んな他人が居た。個別の顔があった。
透明な悪意だけが、凶暴な無理解だけが、自分を包囲していない
©赤坂アカ／集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会 pic.twitter.com/ahgnM90Glh

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そう思えたことが、石上くんの勝利である。
それはちっぽけな心のあり方一つが変わっただけの、世界全部がひっくり返るような大変化だ。
人が認識の動物、心の生き物である以上、全てはそこに行き着くのだろう。終わってみれば簡単かもしれないが、たどり着くには血も汗も涙も、笑いも沢山必要な旅路だ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そんな苦労満載のでこぼこ道を、幸福な少女は知り得ない。秀知院には、楽しい事ばっかりあったと。
醜悪な獣が徘徊する間近にいたことを、知らないことが幸福なのか、残酷なのか。
四宮という蛇の巣を知るかぐやは、そんな青春を遠くから見守る。
©赤坂アカ／集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会 pic.twitter.com/SuD1UjvHqm

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

そこで石上の矜持を踏みにじってまで、世界の実相をつげようとはしないあたり、かぐや様も多分変わったのだろう。そういう在り方を隣で見てる早坂は、結構嬉しいんじゃないだろうか。
まぁ会長が近寄らない闇で以て、荻野に正義の裁きを叩きつける仕事もしてんだけどさ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

でもまぁ、ゴミクズ中のゴミクズが痛い目見てくれないと、大団円もスルッと飲み込めないからな！！
色んな人の、色んな顔がある世界。色んな楽しさと、色んな苦しさが入り混じった世界。
その只中に飛び込み直した石上くんを寿ぐように、赤組の勝利で今回のエピソード、幕である。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

いやー…力強く、的確で、面白いエピソードでした。
石上くんが囚われている主観の檻を、丁寧に積み上げる演出の切れ味。
それを取り巻く客観の世界にある、救済と残酷の同居。
明暗を超えて広い世界に飛び込んだ少年の決意が、しっかり報われる最高の結末。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

どことっても力強く、素晴らしかったです。
これが今回だけの感動ではなく、一期含めたくだらねー生徒会コメディ、ドラマの蓄積、キャラクターの変化に乗っかって展開してるところが、リッチだし最高だなと思いました。
見終わった後、色んなことを思い出したよ、石上くん…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

石上くん飛躍のエピソードなんですが、そこまで支え導き見守った会長と生徒会の価値、新しく飛び込んだ応援団の意味が、幅広くせり上がってくるのも素晴らしくて。
世界を閉ざす前髪を”鉢巻”であげて、見えてきた世界。
そこにある他者に顔をつけることが、自分の顔を前向きにもする。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

大友さんが無邪気に真実を知らない貴さと愚かさ含め、分かってもらえること、分からないことの不思議を活写した、素晴らしいエピソードでした。
いやー…やっぱ強いなこのお話…。コメディから青春群像劇まで、全局面で制圧できるのは本当に強い。
え、次回最終回？　マジか！　楽しみで寂しいよ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月23日

2020年 7月期アニメ放送前短評

梅雨の寒気と世間の風が、骨身にしみる水無月の末。
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
様々に世間の風が吹き変わり、アニメーションもまた無縁ではない中、しかし幸福にも新番組の季節がやってまいります。
今期もコバヤシが気になっている番組を、放送前に短評して行きます。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

・HERO＝MASKhttps://t.co/u3UqQ59PT6
圧倒的な力を与える”マスク”を巡り、荒れ狂う謀略と暴力。正義の在り処を、教えるものはなにか。
Netflixで既に配信されたヒーローアクションが、地上波にも登場。定番ジャンルと化した感じもあるが、どういう切り口で現代の神話を見せるのか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

・Lapis Re:LiGHTshttps://t.co/53ndeZlGLh
魔法×アイドルのプロジェクトから、キラッキラのアニメーションが着弾。
アプリ原作の分にもれず人数が多いが、その魅力をどう伝えてくるか。作品世界の輝きを、埋没せず届けられるか。
まずは第一話、ご挨拶が大事になりそう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

・THE GOD OF HIGH SCHOOLhttps://t.co/u1R0JYVPku
韓国初世界行、学園格闘アクションをMAPPAがアニメ化。
PVの段階でアクションはキレているので、エンジンは強そう。それが乗っかるキャラの魅力、話運びの面白さがどれだけ確かか。どうしても滲む”お国”の味を、どう調整するかも見どころか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

・デカダンスhttps://t.co/vxgunHoR3n
未知の生物により生存権を侵された人類が、要塞で暮らす世界。煮え切らない男の闘争と冒険が、今幕を開ける！
作品世界の”広さ”が印象的なPVだが、ヴィジュアルの強さをドラマにしっかり乗っけて、風通しの良い物語を期待したい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

・GREAT PRETENDERhttps://t.co/bS2fTRrfTb
”91Days”の鏑木ひろが送る、詐欺師VS詐欺師の知恵比べ。
センスが必要な題材を受け止める、ルックの良さは保証済み。
ジャンルが要求する莫大な情報を、24分の尺でどうまとめどう魅せるか。アニメとしての骨の強さが問われそう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

・ノー・ガンズ・ライフ 第2期https://t.co/6oe2wvFsyY
俺たちの銃頭が帰ってくる！
正義を置き去りにした”街”を舞台に、信念を譲れない者たちが疾走するハードボイルド第二弾。
泥臭いコシの強さ、物語の旨味は証明済みなので、より高くより気持ちよく暴れまわって欲しい。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

・宇崎ちゃんは遊びたい！https://t.co/ui06AeFoiN
今度の女はウザい巨乳！！
今期の数少ない萌えラブコメ。
オトコノコの可愛げが見る気の八割を握るジャンルなので、”先輩”の人間がどんな感じかが最大の課題。年齢設定が大学生なのは独特なところか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

・恋とプロデューサー～EVOL×LOVE～https://t.co/YqlBtHKdcS
進化人類SFと恋愛ゲーが正面衝突した、中国由来の乙女爆弾がついに炸裂。
『なんでこの組み合わせ…！？』というミスマッチが、”ゾンビランドサガ”堺監督の手腕で、生きるか死ぬか。今季最大のダークホースとなりそうな予感。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

と、こんな感じでございます。
少ない…正直な話、非常に少ないです！
なにしろ時流が困難なので、それも致し方無いとは思います。粒ぞろいの面白いクールになってくれると嬉しいのですが…さてどうなるか。
非常に楽しみです。皆さんもおよろしく、お付き合いお願いいたします。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

なお新番組だけだと絶対食い足りないので、過去作なり放送延期作品なりを適宜見て、感想をやってくつもりであります。
現状”ヴァルキリードライヴマーメイド””ケムリクサ””文豪とアルケミスト””ミュークルドリーミー”あたりが候補となっております。どうなるかは新番組の仕上り見てから！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

新サクラ大戦：第12話『大団円！明日への希望』感想ツイートまとめ

新サクラ大戦を見る。
哀しき天使の力を取り込み、帝都に降り立った巨魁、カミンスキー・ゴーレム。
圧倒的な力を振るう偽神を前に、全世界から集う力。そして目覚める、新たな鋼鉄の乙女。
闇を断ち切る桜花の刃は、野望を挫き未来を掴めるのか…今、感動の大団円ッ！！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

そんな感じの、帝都決戦最終局面＆エピローグである。
暴走したクラーラの心を鎮め、キモい宝石人間と化した団長と殴り合い、各国華撃団と合流。
偽神の力をブン回す巨大団長との総力戦を乗り越えて、クラーラが歌劇団としてデビューするエピローグまで、なかなか盛りだくさんであった。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

前回あまりに報われない死を遂げたお姉ちゃんの意趣返しが、神気取りのキモ蔵をぶっ倒す鍵になったところ。
さくら君を主役にするため、欧州島流しにあってた隊長が大返しして決戦に間に合ったこと。
白秋先生が最後まで超いい気に暴れ倒したこと。
抑えて欲しいポイントは、結構踏まえてくれたかな？

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

最終決戦に相応しくアクションバリバリで、血圧高まるバトル演出が元気だったのも良かった。
まー僕ゲームやってないし、世界観のことよく知らんので、アニメだけだとイマイチわかりきらない部分もあるけど…そこはファンに重点した結果なのだろう。
各国歌劇団の人となり、さっぱり分からんしな！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

そこら辺はさておき、まずは怒りの天使と化したクラーラを鎮静させるところから開始。そんな獣みたいな顔をしちゃあいけないよ…。
動力甲冑がぶっ飛ぶ衝撃で、びくともしねぇ白秋先生の人外っぷりがもはや痛快。なんなんだアンタ…。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/P5jXMVTURs

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

牙を突き立てられようが、炎に焼かれようが、抱擁を以て愛を示す。暴走クラーラを前にさくらが見せた根性は、なかなか良かったと思う。
彼女を対話に送り出すべく、マジで影薄かったアナスタシアさんが渋い見せ場もらえたのもね。
ホント、個別回ご用意されなかったの可哀想ね…。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

荒れ狂う暴威ではなく、魔と人の架け橋として己を使う。
さくらの言葉で己を取り戻したクラーラは、つまり魔と力に魅入られた団長のシャドウ…ということなのだろう。
己を慕うレイラと”家族”にもなれたろうに、ただの便利な道具としてしか扱わなかった。青い石に心を閉ざした。
©SEGA/SAKURA PROJECT pic.twitter.com/I324kNn0et

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

その成れの果てがこのキモ全裸だよっ！
狂気に満ちた表情といい、赤羽さんの怪演といい、団長一人だけテンションが天井ぶち破ってる。妙に冷静になる瞬間と、狂気が熱暴走するターンが交互に来るんだよな…耳キーンなるわ…。
さくらが桜武降りてるんで、白秋先生が隊長みてーになっとるけど。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

超人気取りがいい気になった所で、待たせたな！　主役のご帰還だよッ！！
空を舞う巨大戦艦揃い踏み、各国精鋭が最終局面にリングイン！　重量感のある砲戦は、スチームパンク力に満ち溢れ非常にグッド。
今回、色んなサイズの闘いが矢継ぎ早に迫ってきて、なかなか楽しかった。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

『ここは私に任せて先にいけ！』は、普通人が言ったら死亡フラグ…なんだろうけども、道理も条理も蹴っ飛ばすのが白秋先生なので、あんま心配はしない。さくらは心配するけどさ！
こんだけの戦闘力を見せられて、『…うちの師匠、もしかして人間じゃない…？』とは思わないんだろうか。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

白秋先生の奮戦もあって、ついに鋼鉄戦艦・セヴァストーポリ堕つ！ …って思ったら、団長の御神体として再利用だよッ！　それ完全な死亡フラグー！！！
団長の神々しい姿見て、久保先生デザインのキャラが『なん…だと…』っていうの、あまりにもズルいでしょ。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

華撃団の一人として、闘う決意を見せたクラーラ。
それは隊長が欧州に離れ、さくらに隊を任した…”主人公”の重責を預けた結果、生まれた変化だ。
守るべき子供として扱っていたクラーラが、戦士として一端の顔をするようになった。
隊長の驚きは、彼がクラーラを一人間として見ている証拠でもあろう。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

それはクソ隕石にぶち当たって人間やめちゃった団長が、選べなかった道でもあって。
こういう敵味方の対比は結構好きなんだよな…。さくら君を真ん中に立たせるべく、僻地欧州にぶっ飛ばされつつも、”誠”を以て人間を見る。
僕神山隊長やっぱ好きだな。彼が目立つ話も見てみたい（ゲームやれ）

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

完全に巨大怪獣と化した団長に、挑む各国の霊子戦闘機。
神を騙るだけはある圧倒的暴力に対し、空を切り裂き降り立つ希望の名…それは天神ッ！
さぁ最終決戦だ！　号令をかけるのはもちろん、僕らの白秋先生だよッ！！
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

いやまぁ、所持する暴力の総量に関して言えばあの白塗りが最高ではあるのだが。
裏でコソコソやってる情報は治安担当当局に流さねぇし、相当な危険思想（にしか思えない）たる人魔融和に邁進するし、超越者たる責務を時々蹴っ放り出すし。
正義の魁として、先生信じて良いのか俺は悩む、正直。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

ゲーム版の主人公である隊長を横にどかして、さくらを主役に据えたのがアニメの構造だと思う。
なら見せ場は彼女が背負えば良いし、クラーラ周辺の心の動きは彼女を起点にちゃんと回っている。
しかし設定上の強さがブッチギリすぎるのか、戦闘が絡むと白秋先生が暴れ過ぎな感がある。主役食ってる。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

白秋先生がガチで一回も負けないので、作中のパワーバランスがどんな感じなのか、正直自分の中でまとめきれない感じもあった。
その癖団長には（連絡不足込みで）かなりしてやられているので、どう作品に位置づければいいか困るキャラではある。無茶苦茶すぎて、ある意味痛快ではあるけど。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

帝都を貫く蒼き炎をみんなで止めて、最後の一撃は任せたぞ主役姉妹ッ！！
ってんで、まさかの切り札、桜神合体である。待ってましたとばかりのベストタイミングで、合体指令出すすみれさんは素敵ね…。
ここら辺は、作品が大事にした様式美の真骨頂。とにかくアガる。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

神なる力に酔いしれる団長の、背から伸びる黒鳥の刃。まぁお姉ちゃんから力吸って神気取りなんだから、そらお姉ちゃんが刺すわな…。
さくらとクラーラは、当然団長がなんで怯んだか知らんわけだけど。戦況を決定づける偶然に見えるものが、実は因縁に血塗られた必然てのは好き。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

最終的に甲冑を脱ぎ捨て、人間としてさくらは、人間としてカミンスキーを切る。
神を否定するのなら、人を斬る重さはさくら個人が背負わなければいけない。この始末が、隊長代理としての最後のイニシエーションなのかな、と思う。
決着に相応しくない薄暗さ、血生臭さは良い。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

まぁ人を人とも思わねぇ外道なんで、そんなに背負い込むこともねぇさ！　…ですむのか、否か。
リブートなった”サクラ大戦”が今後どういう舵を切るのか、門外漢たる僕には伺いしれないところだけど。
様式美で押し流せない治安維持の重責、血腥い薄暗さは、魅力的な影になりうるので生かして欲し気持ち

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

さておき、天使の如きクラーラが”姉”を守って光臨し、駆け寄る仲間、溢れる笑顔。
かくして莫斯科華撃団事変は幕を閉じ、帝都に平和が訪れたのであったッ！！
帝都への砲撃を団員総出で防いだおかげで、洒落になってない被害は出てないしね。守れてよかった僕等の街ッ！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

決戦で決意を示したクラーラは、己が守った平和を祝うように、華やかなデビューを飾る。綺麗や…ホンマ綺麗やで…。
第１話は憧れでしかなかった舞台に、対等な仲間として立つエンディングは、クラーラとさくらが作り上げたもの、守ったものを輝かせて好きだ。
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

まぁ白秋先生は、天使の翼はためかせてどっかに飛んでいくんだけどな！　マジ最後までやりたい放題だなッ！！
正直この作品世界にとって”降魔”がどういう存在なのか、僕は掴みきれてないんだけども。
白翼で善玉ぶってるけどどう考えても天魔の類なんで、人類の総力上げて首輪つけたほうが良いと思うネ

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

かくして大団円！　新サクラ大戦完ッ！！
という景色に、微かに伸びる暗い影。お姉ちゃん…お姉ちゃんだろッ！　なんだよそのあからさまにヤベー幻の街は！！
謎を残しつつも、都のお空は晴れ渡り、乙女の奮戦が世界を守った。この先に続くのは、また別の物語…
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— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

という感じで、新サクラ大戦 the Animation完・結！　である。
うーむ…正直言いたいことはちょこっとあるが、面白かったです！！
クラーラちゃんが良いヒロインだったのが、まず良かったね。可憐だし、流されるばっかじゃない成長もあった。彼女を軸に据えたのは良かったと思う。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

そんな少女をヒロインと引き受けて、主役に躍り出た天宮さくら。団長の”誠”を受け継いで家族にならんと、ちょっとずつ心を通わせていく様子、生まれる絆の描写も良かった。
隊長を表舞台からぶっ飛ばしたのは、”主役”をボヤけさせない良い手筋だったと思う。最後に美味しい見せ場ももらえたしな、隊長

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

サンジゲンの表現力、アクション力は非常に元気で、ずんぐりむっくりな甲冑が超高速でバリバリやり合う独自性が良かったです。
色んなサイズ、色んな見せ方のバトルがフレッシュな表現力で暴れていたのは、非常に良かった。好みは第１１話の団長戦。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

白秋先生が暴れ過ぎだったり、団長がわかり易すぎる悪役に終盤落ちたりは、まぁ愛嬌の範囲だと思う。
様式美を畏れずブン回すスタイルが、この令和にどれだけ刺さるかは昭和の生物にはなかなか判別しきれないけど。
個人的にはベタ足で殴りつける気持ちよさを、堪能できてよかったです。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

ただ降魔と華撃団が作品世界にとってどういう存在で、その闘いにどれくらいの重さがあるかをアニメ単品では（少なくともボク個人は）定位しきれなかったのは、ちょっと厳しかった。
目の前で行われる超絶バトルが、どういう意味があるか。そこが不鮮明に思えてしまったのは、少々残念だ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

作品の土台になる”お約束”を取り回すために、キャラクターがお話の都合に従順すぎ、その場その場で全力を費やしていないように見えてしまったのも、惜しいところだと思う。
もうちょいこー…ぼっ立ちで状況を見守るシーンが削れて、切迫感が入ると好みだったかなあ。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

しかしやはり、太正ロマンに蒸気溢れるスチームパンク世界のヴィジュアル、そこを駆け抜けるアクションと日常描写は非常に良かった。
欲しい所に欲しい球を投げる、という意味では、やっぱ様式美というのは強くて。各種ガジェットの魅せ方含め、舞台を活かした作品だったと思います。

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日

”新”を刻んだサクラ大戦が、今後どう転がっていくのか。
露骨なクリフハンガーで引いたわけですが、クラーラを加えた帝国華撃団の新たな活躍を見たくなる作品でした。
願わくば、このアニメが核に据えた新たな姉妹が、新たな物語で輝くことを。
全１２話、楽しませていただきました。面白かったです！

— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年6月22日