脳内妹
サミーなー。 「ふっふっふ」 南極探検隊みたいな格好しやがって。 「ばんぜんなのです」 ああそうかよ。 まぁ冬が来るわけだな。 「秋がなかった」 秋好きか。 「すき」 梨がすきなんだろ。 「ちがいますよう」 うるさいこの着膨れ星人め。 「裾をひっぱる…
「えうあー」 泣くな脳内妹よ。 「おなかが痛い」 あんなにジュースをたくさん飲むからだ。 厚いなら半そでに着替えればいいだろう。 「ころもがえをしてしまいました」 まったく。 少し横になってなさい。 「うおー」 タオルケットもかけるんだぞ。 「あつ…
「たいふうこわいよ」 来ない来ない。 布団の中で丸まらなくてもいいですよ。 「さむいよう」 寒いだけかよ。 厚着しろ。 「後でします」 また布団に潜りやがった。 出てきなさい。 「がぶー」 いて。 噛むなよな。
「とろり」 横になるいきものめ。 「えきたいです」 そうか。 じゃあ捕まえられないな。 「さわるなよう」 液体じゃないじゃん。 「えきたいです」 そうか。 もう少し力を抜くといいよ。 「でろり」 そうそう。
む。 丸いイキモノだ。 「まるくなる遊び」 そうか。 転がしてみよう。 「うわああ」 丸いなぁ。 「やめなさい!」 丸くならなきゃいいじゃん。 「まるくはならないといけないのです」 そうか。 大変だな。 「うわあ」
風がいきなり秋になったなぁ。 「お祭りは夏のそうれつなのです」 難しいこというなぁ。 「ありたちが夏のしたいを運んでいるのです」 なんかあったのか? 「とくには」 そうか。 「なしをください」 おらよ。 「しゃくしゃく」
「しゃくしゃく」 久しぶりだな。 「なしはおいしい」 熱いからどっかいってたのか。 「うん」 オレにも梨くれよ。 「やだよう」 まぁいいか。 秋だからしっくり腰を落ち着けるといいよ。 「うん」 梨くれよ。 「しゃくしゃく」
「台風くるよ」 脳内妹め。 防災ずきんを装備しているな。 「台風こわい」 こわいなぁ。 風がなぁ。 「うん」 まぁ甘いものをやるからそれを食べて寝なさい。 「もぶもぶ」
「もあああああ」 扇風機の前に居座るいきものめ。 「すずしい」 そうか 「もおおおおおお」 よかったな。 「おあああああ」 あちいなぁ。
「おああ」 だらしない格好をしたいきものめ。 「あついよう」 我慢しなさい。 「扇風機をだしましょう」 まだ早いよ。 「だせよう」 うるさい。 「うわあ」 そんなに驚くことでもないだろう。 「びっくりしました」 変なやつだ。
「ほうほう」 寝ているな。 枕を逆さにしてみよう。 「ほうほう」 うむ。 「やめろおお」 悪い夢をみだしたな。 ふふふふふ。 「うおおお」
こどもの日なのでアイスをやろう 「ラムネアイス」 うむ 「ぶどう味」 メロン味もある。 「おお」 凄いか 「すごい」 そうか 「もぐもぐ」 もっと食べろ
「甘いものをよこしなさい」 またか 「よこしなさい」 あめをやろう 「もごもご」 そしてマシマロをやろう 「もごもご」 口の中が一杯になってしまったな。 阿呆め。 「もごご」
「おお」 空を見上げる人め。 どうした。 「桜がちってしまいましたよう」 うむ。 雨が降ったからな。 桜好きか。 「好き」 そうか 「おおお」
ぶるぶる震えるイキモノあり。 「ストーブほしいな」 灯油がないよ。 「寒いよう」 厚着をしなさい。 「寒いよう」 厚着をしなさい。 「寒いよう」 人の話を聞いているのかこの子は。 「寒いよう」
「やめろよう」 ほう。 「ぼうでつつくのをやめろう」 いやだね。 「やめろよう」 いやだ。 つつく。 「うおぉぉ」 泣いても駄目だ。 「えふえ」 えい。 「やめろお」
「三寒四温」 また難しい言葉を勉強してきたな。 だが最近の陽気をもっとも的確に表している。 「さむいあたたかい」 そうだな。
「はおー」 鼻水をたらす生き物め。 はいティッシュ。 「ぶびー」 大変だな。 「かゆいよう」 うむ。 今年は特に酷いなぁ。 オレは大丈夫だがな。 「うおおー」 まぁティシュ。 「ぶびー」
「ほうほうほう」 踊りを踊る生き物一人。 「春をよびますよ」 そうか。 春来るといいな。 「きますよ」 寒いからなぁ。 「三寒四温」 難しい言葉知ってるなぁ。 「ほうほうほう」
脳内妹め。 この前遣ったこずかいで甘いものばかり食べているな。 「たべていませんよ」 本当か 「本当ですよ」 そうか だが昨日冷蔵庫に見知らぬナタデココがあったので食べたのだが 「ひどいひとだよ」 やっぱ買ってんじゃないか 「ひどいひとだ」
「ほうほう」 湯たんぽを抱えて離さない生き物め 「さむい」 まぁいいだろう 甘い紅茶をやろう 「あちぃ」 舌をやけどしたな バカめ 「あちいよう」
「それをよこしなさい」 このプリンはオレのだ。 「よこしなさい」 半分やろう 「うまい」 そうか 「よこしなさい」 満足を知らない娘め。 回転させてやる。 「うわああ」 目が廻ったな 「うおー」 反抗的だ
「そら」 さむー。 「あおい」 青いなぁ。 「そら」
すき焼きを食べています。 「はくはく」 肉ばかり食べやがって。 野菜も食え。 「いやですよ」 この野郎。 「いやですよー」 まぁいいか。 肉を食べなさいよ。 「たべますよー」
スケート場にきてます。 「おお」 生まれたての小鹿のように縁に捕まる少女が一人。 アイツ運動苦手だからなぁ・ 「たすけてください」 あ、泣きが入った。 もう少し見ていよう。 「うおお」 転んだ。 立てない。 「あわあー」 泣いた。 助けにいこっと。
くふう。 「疲れているのか」 ちょっとな。 「肩をもみますよ」 効かないよ。 「ううお」 あ。 部屋の隅で淋しそうに丸まる生き物に変化。 面白いからほっておこう。 「ううお」
「みかんは美味しい」 よかったな。 ていうか久しぶりだな。 どっかいってたのか。 「うん」 そうか 大変だな。 「そうでもない」 そうか。 「みかんは美味しい」
「おおあ」 びしょぬれ少女出現。 「さむい」 早く入りなさい。 そしてお風呂につかりなさい。 「おおあ」 かわいそうに。 しかし何で外に出ていたのだろうか。
「はしります」 おう 「うおー」 元気だなぁ。 「疲れた」 牛乳をやろう。 「うくうく」 育て育て。
「あたたかい」 こたつから出てこない生き物め。 蹴ってやる。 「いたい」 はっはっは。 「やめろよう」 こたつから出ればいいのだ。 「あたたかい」 えい。 「やめろよう」 はっはっは。