イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

シュヴァリエ 2

沖方丁&夢路キリコ、講談社。つうわけでウブチンの面白愉快フランス絶対王権浪漫奇譚(長いよ)の第二巻であります。いや、まずなによりキリコ先生の絵がすごく良い。漫画の力は絵の力、と実感させられる、いい絵です。女性は綺麗で、化け物は怖いです。こういう単純で強烈な力が、この漫画の何よりのパワーだなと思うわけですよ。
そして原作のウブチン、得意の衒学趣味炸裂です。ダランベールにロベスピエールと、実在の人物を超人トランスフォームさせてキャストに仕上げてくる手法も手馴れたもの。ここらへんはイェーガーと同じ驚きですね。ていうかあの子がロベスピエールかよ。びびったよ。ダランベールのデザインもキリコ先生蝶ステキ。設定もド厨房だし。
そんな大きく振りかぶった刃を、「詩人」狩りの闘争という主軸一本に綺麗にまとめて拡散させないのがウブチンの腕の見せ所。なんだかんだでドラマの上手さがこの漫画の三本目の軸で、その三軸がきっちりかみ合っているからとっても面白い。グッド。