イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

絶対可憐チルドレン 8

椎名高志小学館。つうわけで絶チルの八巻目。ちょっと内容に関わる感想を書いているので、閉じます。
本誌のほうではビミョーに後ろのほうに陣取っていますが、やはり椎名先生の安定感は素晴らしい。今回は動物ネタメインでございます。職人芸レベルのお軽いギャグに目が行きがちですが、この世界は相っ当にろくでもない世界観であり、つまり死んだり死ななかったり殺したり殺されたり、つうことといつかは四つに組むであろう話であります。
んで、その裏側にはエスパー弾圧・人権無視つうのがこの世界の中での否定できない事実としてあるわけで。軍部によるエスパー兵器開発のネタを繰り返し繰り返しきっちりやっていることは、椎名先生の本気の表れではないか、と思ってみているわけです。今回のモモンガのエピソードは一見収まるところに収まっているようにも見えますが、その実むっちゃ爆弾含みなワケで。
パンドラに行っちゃったって事は武力革命闘争に身を投げる=おそらくバベルと死命を賭した対決に、という流れは眼に見えるわけで。このエピが今後どういう形で実を結ぶかはまだわかりませんが、弾圧されるエスパーの、人類との対決つうある意味古いネタを相当こっきりやってる子の漫画のことです。「心通わせた物が敵対組織に行った」ネタを放置するとは思えないわけですよ。
そういう部分含めて、この漫画がどういう漫画か、抜けた部分ももちろん面白いけど、抜けてない部分、死んだり死ななかったり部分もやるんだよ、っていう主張が再確認できて面白かったです。椎名先生は間違いなく抜きの才覚がありますが、同時に四つ相撲がきっちり取れる漫画力の持ち主。今後の展開しだいではありますが、ギチギチした展開になって欲しいなぁ、てのが個人的な願望ではありますよ。