イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

オイレンシュピーゲル01/スプライトシュピーゲル01

冲方丁角川書店富士見書房。ウブチンが久しぶりにライトノベルレーベルで描き始めたシリーズ。同一世界観での二軸同時展開つうわりと無茶な企画。だけんども別にプロジェクトとしての価値とかには興味がないので小説としての感想をまとめて書きますよ。
なんつうか、ライトノベルフレームに収まらないから色んなところに精力的に足を延ばしているウブチンが、ライトノベルフレームに徹底的に反逆したなぁ、というのが第一印象。ナオンが武装で大暴れ、つうのはライトなお話の定番なわけですが、そこで「なんでこのナオンは武装するのかなぁ」つうのを世界設定レベルでろくでもなく設定しまう辺りとか。
そこらへんが露悪的に暴走しているオイレンはあんま好きとはいえないんですが。つうか露悪することに重点が置かれて、話としてのフットワークが悪くなってるので。それでも両方合わせて9話の中で、オイレン二話「Red it be」はお話としてのまとまり、完成度が一番高く、一番評価が高いです。おもしろい。
スプライトはいつものウブカタ節だなぁ、と思うろくでもなさとの四つ相撲。僕はなんでも四つ相撲しているほうが好きなので、このがっぷり組み合ってる感は非常に好きです。紙幅が多いせいか、「プロジェクトの開始」にのみならず「この小説がどういう話か」にまでエピソードを割けて、しっかり小説作品になっているのがオイレンより評価高い理由です。
まぁ相も変わらず面白い。ライトノベル・カテゴリーのなかでどこまで暴れられるか、どこまで暴れるのか、が一つの見所だと思います。ちなみに一番好きなキャラクターは白犬。