イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

マリア様がみてる フレーム・オブ・マインド

今野緒雪集英社。つうわけでマリみて最新刊。雑誌コバルトのほうで連載されてた短編を一気に7個収録。書き下ろし短編が2につなぎの「フレーム・オブ・マインド」があって合計短編10、という凄まじいみっしり感であります。キャラ紹介は1ページ、あとがきも二ページに短縮して徹底して小説山ほどであります。
短編集ゆえにバラエティー豊かなのですが、緒雪先生らしい読みやすくも引き込まれる文体で生き生きとリリアンを本編とは別側面から切り取っております。特に「温室の妖精」はジュブナイルとファンタジーの見事な融合が果たされており、生き生きとしたイメージがずいずいと押し寄せてくる傑作であります。あと次から次へと、最近で番がないが俺の大好きなキャラクタがカメラにバンバン、しかもメッチャ生き生きと写る作品ばかりで大満足なわけですよ。
まぁ自分はリリアンという場所が結構好きで、そこにいるいろんな少女達が、楽しかったり綺麗だったり、もしくは不快だったり苦かったりするさまざまなことをするこの短編集は待ってました、というまさに心躍る作品なわけです。10本ある作品全てが小説としての切れ味と、噛めば噛むほど出てくる文の味に満ちているのが何より嬉しい。やっぱ小説は、よんで面白いことがとても大切だと思うわけです。
山百合会だけがリリアンではなく、そこにいる少女達の日々全てが輝いている。それは、なかなか出来んことで、貴重で、嬉しいことなのだと思います。グッドソーグッド。やっぱりマリみて好きですわ。そして次は長編、か。ドリルか。ええな。