成田良悟、電撃文庫。アニメ化もしてるらしいバッカーノ！ のスピンオフ気味作品。時代も舞台も登場人物も総入れ替え、気分一新新発進でございます。正直禁酒法時代編はキャラ多すぎ話の筋多すぎ集団の目的多すぎ、まとめていうとごちゃごちゃしていてよくわかんない状態になっていたので、ここでさっくり仕切りなおしてくれたのは嬉しい限り。
禁酒法時代のメンバーでも端にいたり敵に回ったりしていた連中がクローズアップされてる今回ですが、なにしろ２００年以上前の話しなのでキャラとかぜんぜん違って(もしくはまったく違っていなくて）面白いです。成田先生はキャラの粒を立てるのが巧い作家ですが、同時にキャラを使い捨てたり使い切ったりするのが苦手な作家でもあるので、せっかく粒がたってもその数の中に埋もれてしまう。今回は仕切りなおしで、各キャラごとにスペースが多くとってあるので、そこらへんの魅力がよく出た話でした。
話もコンパクトによくまとまっていて、その上で盛り上がりもあってナイス＆グッド。このぐらいゴッツリゴッスン切り落としてみると、やっぱ成田先生のキャラ造形力と、それを軸に振り回す話の作り方の巧さが見えてきます。兄メカで禁酒法時代編にテコいれなきゃならんのかもしれんですが、いj分としてはこっちをコンパクトさを保ってもう少し続けて欲しいところ。
