イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

バッカーノ! 2002 B side

成田良悟電撃文庫。アニメも無事終了した成田先生の看板漫画、現代辺の後ろ半分であります。構成的には1931と同じで「成田枯れよるかな」と一瞬遠い目をしてしまったりもしましたが、そこらへんは流石にアイデアの泉溢れかえる発想力。前を踏襲しつついい塩梅に捻った造りで、しかも引きとして非常に巧いつくりで今年を締めくくりました。
成田先生は過剰なキャラのラッシュが作家としてのパワーなわけですが、今回追加されたキャラたちはやっぱ粒が立ってる。特に"エイジング"の気持ちのいいキャラ付けは、古今の成田キャラでも一二を争うんじゃないですかね。んで、そういう生き物が一体いるだけで話しをぐいぐい牽引できてしまうのが成田作品。
といいつつも、前編で「んん?」と首を捻ったところが「ああなるほど」にキッチリ変わるあたりは丁寧な仕事ですね。まぁココらへんも1931等シュウといえば踏襲なんですが、コピーキャットつうギミックを使うことで小説を面白くする道具立てにしたのは非常に見事。キャラを暴走させるだけでは、小説を二十冊以上も出せんわけです。
まぁ話の流れとしては実はむっちゃつなぎで、中世編・禁酒法時代編・現代編全部につながるキャラと設定が公開され、回収されていない巻でした。ココらへんの時代ジャンプ管理はなかなかに成田先生にしか出来ないことでありまして、次がどうなるか非常に楽しみですね。リンクといえば、デュラララ!!!とビミョーにリンクしていて吹いた。成田先生、自分の作品ホント好きなんだなぁ。
ともあれ面白かった。次は佐越の短編集出してくれないかなぁ。