イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

金剛番長 1

鈴木央小学館。ブリッセルからたった半年でカムバックした鈴木先生の新作でございます。ブリッセルがそれなりに安定してたのが編集部に受けたのかどうだか知らんが、またサンデー。でも「先生、いやなことはいやって言っても……」って匂いが軽く漂ったブリッセルに比べて、先生の偏屈なところしか出ていないいい塩梅のエンジンフカシぶりでございます。
一言でいうと番長漫画で、非常に昭和の匂いが漂う設定。だがそれがいい。というかノスタルジーうんぬんかんうんよりも、主人公、金剛番長がIKEMEN過ぎてこまる。でかくて強くてかっこよくて優しい。そら幼女にもモテる。というか月美ちゃんと番長がキャッキャキャッキャするシーンをもっとですな、こう前面に。二巻でたっぷりあるので我慢済ますハイ。
「とりあえず勢い重視で」という感じの問答無用さが、二十一世紀もそろそろ十年立とうというこの時代に抜くにはちと古すぎる番長漫画というブレードには丁度よく。エピソードとかも「んーどっかで見た」という感想よりも、いいんじゃないの! と前のめりになるほうが先、という意外性。どっかでやってるんだけどなぁ、番長のキャラが凄く伸びる直球なせいか、被りを感じないのです。
あとやっぱ絵が巧いね、先生。バトルシーンの速さはとにかく迫力がある。流石だ。あとナオンちゃんはともかくとして、相も変わらず小さい女の子が可愛い。連載ではもう出て来る小さい番長もそらもう可愛らしい。しかも番長とキャッキャする。山ほどキャッキャする。とてもよろしい。僕はナイスガイが可愛い女の子とキャッキャする漫画がとても好きなのです。
キャラが転がりだすエピソードが軒並み二巻収録なので、ちとパンチ弱いかな、と連載を追いかけている身としては感じたり感じなかったり。でもやっぱり、一話の面白さは白眉だし、番長計画を語ってから警官に捕まるまでの流れは老練さを感じさせる。巧さと題材の意外性、直球の速さ、何より楽しく書いてる感じが非常にグッドです。楽しみ楽しみ。