イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

シグルイ 10

南条範夫&山口貴由秋田書店。秋田の紅い核実験場でも最大の火力を誇る漫画、十の大台に乗りました。若先生は全御前試合漫画化するつもりっぽいので、まだまだ続くでしょう。いいんじゃねぇかなぁ。漫画家ライフを一本通せるってのは凄いことだと思うデス。今回は仇討ち試合終了とごんちゃんのリヴェンジまで収録。
相も変わらず理屈なんぞどっかに置いていき、ていうか士道という理屈になっていない道だけでメインラインが構成されている漫画でありまして。「一ツ目」ラストのナレーションに「いや宿らねぇし憎まねぇから」とおもわず突っ込んだ後、「ああそういえばシグルイだったね」と思い返したりもしました。理屈なんぞどうでもよいのだ。隻腕VS盲目の時点で気付け。
今回は台詞なし枠ベタ塗りの話が多数あって、演出面の巧さが光っていたと思います。とりあえず、清玄はいくがいなかったら仕置きの後二十回は死んでいると思うね。清玄は剣の腕はあっても根っこがすくたれ、という解釈が最初から一貫しているあたり、このマンガのアレンジはやっぱ秀逸です。理屈はさておき、ごんちゃん二戦目で足を痛める流れとかもいいアレンジ。
あと相変わらず絵の説得力がすごい。鞠を切り落とすときは無明の太刀になれていないせいで、刃筋が立たず中の綿を綺麗に切り落とすことが出来ない。その後だんだんと小さな的を的確に捉え、切断面も滑らかになっていく描写は本当に凄い。同時に蛍の市周りの描写とかはMAJI理解できないけど。歯を抜かれる理由も脊髄砕かれる理由もさっぱりです。でもいいの、シグルイだしね。あと茂吉はさっくり死んでしまい哀しかった。好きだったのに。
とりあえず清玄大勝利の流れですが、この後どう動くのやら。武士としては藤木腹切るしかない流れだよなぁ。でも切らせないよな残酷だから、とか色々考えてました。あと雪ちゃん最大の見せ場が次にあるのでそれも楽しみ。「本気(マジ)かよ……」「漏れそうにござる……」など、いい台詞だらけだったけど。雪ちゃん大好きよ。