イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

しはるじぇねしす 3

近藤るるるメディアファクトリー。るるる先生の、アライブで数少ない読めるマンガ三巻目。ギャルいガワに、みっしりガチい内容と漫画力と個人的にねじくれた性的傾向を詰め込むことに定評のあるるるる先生ですが、今回も安定して面白い。そして女の子は相変わらず可愛い。しはるたちの制服の可愛さとか異常だよ。
さておき。のったりのったりおんなのこ悪魔転生してるのかと思ったら、急速にガチな方向にターンでございます。穏健派と急進派がぶつかるのは政治でもゲパルトでもどこでもある話ですが、アライブ掲載の話でわりかしかっちりやりこむあたりやはりるるる先生は物が違う。一番状況を動かしているのが、厨房戦闘能力の持ち主ではなく、知力と口と迷いなく差し出される万札で全てを解決するベルフェゴルさんであるあたり、非常に生臭くてよろしいですね。
明確に敵対してくる勢力が出てきたので、るるる先生の隠れたパワーであるバトル描写がたくさん出てきましたね。今までスゴクへたれてた蝿さんがとたんにかっこよく見える辺り、漫画力がある漫画家はやっぱ凄いことするな、という印象。"炎の氷柱"を抜いて大暴れのマルコシアスもね。パワーバランスが存外正統派の悪魔学に則っているのも、このマンガが変な漫画である証明の一つでしょう。ふつう、あんなへたれギャグキャラのマルコシアスに厨房戦闘能力は与えないものですが、悪魔学的には正しいのです。
女の子達はあいかわらずむっちり、と思いきや、「中学生を意識している」という見返し作者コメントにもあるように、すらっと手が伸びた子はすらっと伸びていることにいまさら気付きました。やっぱるるる先生の女の子は可愛いね。というか観察眼と、それを維持し続ける持続力が凄い。相変わらずローティーン百合への歪んだ情熱は異常だが。蝿とベルフェゴルがキャッキャしすぎ。
しはるが覚醒? という王道かつ的確なヒキで引っ張った今回。そろそろ終わりそうですが、全体通してのテンションと絵の味、構成の巧さは一切落ちていないわけで、必要なことやりきって五巻ぐらいで終わるのがいい按配かなと思っています。ベテランの安定感に心のそこから安心できるようになった自分に年齢を感じつつ、しかし面白い漫画はやはり面白いとも思うのでありますよ。