イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

太陽の黙示録 17

かわぐちかいじ小学館。かわぐち三国志、ついに第一部完! というわけで17巻にしてようやく天下三分まで来ました。そして第二部は始るんでしょうか。始ってほしいものです。ようやく三戸の礼を経て孔明と合流、北は孫一南は操、まさかまさかの関東拠点、でスッゲェ面白そうだからね。
んでまぁ、話のほうは操と舷一郎が完全に袂を分かちつつ、同じ土俵に立った、というところ。操は恵理という外付け良心装置を失ってしまい、もう完全に覇道踏破の構え。状況を鑑みるに、操の動きは新しい風を取り入れつつ現実的で、そういうところも南は魏っぽいなぁ、と思う。思い返してみれば、ニッポン分断というサーフェスを貼り付けつつも、イベントイベントはしっかり演義をトレースしていたんですねぇ。
んで。今回面白かったのは、演出の巧さ。一巻二巻でしか展開されなかったロスト関東を、ここに来て(文字通り)掘り返して中心にすえてくる構成はとても面白い。出番は少ないのに妙に心に刺さる、老忠犬ゲンイチロウと舷一郎の再会が第一部ラストで果たされるのも、ベテランらしいエピソードの組み上げだな、と感じました。
しかし、状況的にはパレスチナ難民あたりと被る関東建国。北も南も、お互いの緩衝地帯に国が出来ることは望まんだろうし、そこに政治力と経済力が発生するとなればなおさら。理想主義が過ぎる舷一郎が、いよいよ厳しさを増す状況をどう動かしていくのか、操の覇道はどうなるのか、孫一の銭ゲバっぷりはいったい。
気になることだらけで第一部完! なので、とっとと続きを出してほしいものです。が、ラスト予告には具体的な発刊予定はなし。漫画でこの状況は普通に連載途絶フラグなのですが、本誌連載のほうは順調に続いているようです。部で切って終わった漫画といえばARMSぐらいしか思いつかんので、このマンガにはそういうジンクスを打ち破ってほしいですね。心から。