時雨沢圭一、電撃文庫。すんなりと出たメグセロ二巻目。前後編の後編であり、もしかすると新シリーズのファーストエピソード。一応謎解き編、という形になるのかなぁ。今までの二作に比べると、軍部がからまないせいか謎も事件も小ぶりで、その分学園コメディ分が丁寧に仕込まれてる感じ。
評価のほうは、まぁ、普通。この普通さ加減がシリーズを廻すための出し惜しみなのか、それとも別の要因があるのかは分かりませんが。メグとセロンの関係も始まったばかりだし、状態も動き始めたばっかし。キャラの粒が非常に立っているので、出来れば続編やってほしいんですが。いかがなモンなんでしょうかね。
このシリーズはろくでもない歴史と軍隊が背景に分厚くあって、その中でボーイとガールがミーツする、という形式だったわけですが。今回はあえてそこらへんを外し、キャラクターも多くして、味付けを変えてきました。そこら辺も、普通っぽく感じる要因なのかなぁ。時雨沢先生は巧いので、背景でもキャラでもラノベの文法を徹底的に踏襲した今回は、良くも悪くも教科書どおり、と言う感じでした。
その普通さをいい方向にぶち壊すスペックは、キャラたちから感じるので。続きが読みたいなぁ。まぁ、どう見てもキャラの顔見世で終わっているので、出るんでしょうか。ていうか出してよ。
