イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

デイドリームネイション 2

KashmirメディアファクトリーKashmir先生が、都市伝説っぽい雑誌で描いてる漫画の二巻目。まぁKashmirブランドなので、グズグズと煮込まれたゆるさが売り、と思いきや。キャラ紹介の一巻が終わり、同人誌即売会に夏合宿というイベント二本を軸に、漫画マンガとしてそれなり以上にしっかりした形でお話が進む二巻目。
といいつつも、相変わらずな部分は相変わらずなんですけどね。文系高校生の夏休み、というもうグズグズになるしかないセッティングを、いい感じに空気出しながら描いてます。この夏感は非常に良くて、逆に夏終わってからどうするのか心配になるぐらい。そういうマンガながらも、漫画マンガとして作家の矜持とか、恥と外聞とか、それなりに外側のあるお話が、今回は展開されました。主人公知春の漫画への距離感は、いい意味で素人っぽくて生々しく、同時にダウナーな方向には展開しないのだろうな、という安心感もあり、漫画マンガとしても結構イケるな、と感じました。
後半の夏合宿は、この漫画のもう一方の側面である神様マンガを前面に押し出してきた展開。グズグズからちょっといい話風に纏めるあたりの手腕は、なかなかやりおる、って感じ。ダブル主人公のどっちが出張っても安定感があるのは、なかなか力を感じるポイントですね。全体的な感想としては、期待を裏切らず、マンガとしてのサプライズもあって非常にグッド。次も楽しみ。