イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

青い花 1〜3

志村貴子太田出版。名前は聞いていたが、アニメ化がいい機会なのでまとめて読みました。高校一年女子たちのマンガ、としか言いようがないマンガ。主人公であるふみちゃんとあーちゃんの身の丈に合った事件が起き、それが漫画にされている。ざっくりとしたコマの使い方が出してくる距離感、空気感含めて、漫画でしか描けないマンガだと思う。
まぁ生高校一年はこんなに綺麗ではないし、素敵でもないだろうけども。そういう空気の抽出力も含めて、このマンガの漫画力は高い。その上で、ふみちゃんの浮ッついたオンナノコ力の出し方が上手くて、引き込まれる。嫉妬深かったり、自分を扱いきれていなかったり、空想が先走ったり。しょうがないなぁ、と苦笑しながら愛せるキャラクタを造れるのは、相当に上手い証拠だと思う。
視点がはっきりと登場人物の場所に据えてあるせいか、安定感があり、普通(に見せかけて丁寧に漫画らしい処理を施した)のエピソードを積み重ねて読ませる。出て来る登場人物の掘り込みが丁寧かつハッキリしていて、誰が出てきても面白い。当たり前のことをしっかりやっているので、面白い、というずるくてパワフルな漫画だと思う。