イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

シグルイ 13

南条範夫&山口貴之秋田書店チャンピオンREDの残酷マンガ、十三巻目。お話のほうは進まず、新キャラが出てきて相変わらずの狂い加減を見せ付ける回でした。と、いうか、ある意味ラスボスであるところの大納言忠長のための巻。ねじ込まれるエピソードエピソードで、底冷えするような狂気がぬらりと光りました。タイトルにもなっているグルイどものトップは、やっぱりブッチギリのキチじゃないと納得しないよね。
キジルシの集団の中でまっとうに見える人も、やっぱりキだった、というのが新キャラ笹原先生のエピソード。封建社会の、というか江戸時代の武家が持つ加虐のピラミッドは、それこそ一番最初から語られてるこの作品のテーマなワケで、いまさら善人面で出てきたキャラが、そこから脱出できるわけもなかったという話でした。柔和な顔した人はあっという間に死ぬかシグルイであることが判明するのは、この漫画らしい。
あとはま、伊良子の世渡りの巧さと藤木の石部金吉加減の再確認。腕落としてからは執念ボーグへの自己改造に余念のない藤木が、まっとうに会話や社交が出来るはずもない、という当然の事実なのですが、瓜田さんとの交流で少しは人間みたいな表情も見せたあたりですのでため息も出ます。今回は世界律とキャラクターの根っこを確認するエピソードを並べた感じですね。まぁここまで付き合ったので、話が進まないのはいつものこと。若先生の気がすむまで、残酷無残に進んでいって欲しいと思います。