イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

シグルイ 15

山口貴由南條範夫秋田書店。残酷無惨剣術悲劇、幕引きの十五巻。がま剣法と峰打ち不殺はなんだったの、とか聞きたいところは色々在るけど、とりあえずざっくりと縦に切るような最後の決戦はとても好き。無様な表層に秘めた剣意も。迷走もしたし、膨らましもあったけども、やっぱり終わりよければ全てよし。これでよい。
あの全滅エンドで「よし」なの、と言われそうだけど、「よし」なのです。ていうか、今までのシグルイ考えれば、残酷に終わらないわけねーだろうが! という感じ。その上で、原作以上に藤木と三重の距離を詰め、その上で奪う構成はまこと無惨です。あそこで士道に膝を屈しなければ三重生存もあったんだろうけどねェ……。まぁそれが出来るやつなら、ゆっきーに問い詰められた時に、腹も切れてるか。
もう一度言えば、迷走もしたし、無意味な展開もあったと思う。でも、作品の背骨は折れずに走りきった。そう思います。一巻冒頭に帰還する構成、傍目には児戯のような最終決戦の描写、し今まで追いかけてきたものから見れば驚愕の魔剣殺し、全て最悪の無惨な悲劇として終わること。そう、終わりよければ全てよし、です。