イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

オールラウンダー廻 7

遠藤浩輝講談社。青春修斗漫画の七巻目。前の巻で主人公廻のお話には一区切りついたので、マキちゃんと桃子のガールズコンビがメインに来る展開。マキちゃんが立ち技打撃、桃子が柔術という、MMAから少し離れた領域での試合が展開されてます。技術が個別に伐り出されると、見所がはっきりして解りやすいね、やっぱ。
マキちゃんは今後の展開にも絡みそうな、パンチが上手いMMA選手が登場。前髪パッツンで可愛い子ですが、打撃だけでもなかなか圧力のある強そうな選手。今回キックルールなので、組んでもつれた後はブレイクしてましたが、MMAなら「あの後」の展開があるわけで、それを想像せずにはいられない、上手い描写だったと思います。マキちゃん現状寝技ヘタだし。
立ち技の試合としてみると、長距離で試合を組み立て序盤からイケイケのマキちゃんと、スロースターターで懐に潜りたい長峰という、対照的かつ解りやすい構図。このエピソードは技の描写が特にキレキレで、P50のボディからアッパーのコンビネーションや、P80のミドルなど、迫力のある絵が多かったと思います。つうか、長峰は押し出しがわかりやすくていいキャラだ。潜ってパンチ入れて勝つ。
結局反則技である肘を入れ、廻が言ったように「試合で負けて勝負で勝つ」形でマキちゃんの負け。この漫画、ルールを守らず危険な技を使った結果(=歳大)も、ルールから離れた所で格闘技を使うこと(=ヤクザ仕事してる時のタカシ)も既に描かれているので、あんま安心できるフラグじゃないなぁ、と思います。ライバルが増えたことはいいフラグだと思うんですが……。マキちゃんは追い込まれると全部焼け野原にする形でメンタル弱いので、そこを強化するエピソードがないと不安、かなぁ。
一方柔術の方は桃子と北村くんがメイン。ベースがあるせいか才能なのか、桃子の快進撃が止まらない。そら、軽量級もやらせて試合数こなさないと、ぶっちぎりで勝ちそうな感じするわい。この漫画の寝技描写は回転が早くて、桃子は特にそれが顕著のような気がします。P171の首→腕の変化とか。
こっちの方は決着がついていないのでどうとも言いがたいですが、くすぶってた北村くんが再起するトリガーになるのかな、という期待をします。桃子は現状、あんまネガティブなところのない真っ直ぐな子(≒バカ)なので、安心してみてられる。地味に廻も出てましたが、集中力切れるとさっくり負ける癖はやっぱ直っていないようで。地味なドリルでパワーが付いたのか、強引な展開も出来るようになってるんですけどね。ここらへん見えるのは、やっぱこの漫画良い格闘漫画だと思う。