からかい上手の高木さん を1話から3話まで見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
これからお前らを羨ましさとノスタルジーで、殺すッ!!!!!!!
という殺意に溢れた、スーパーノスタルジー翻弄され系無自覚甘々中学生ラブコメ、世界中で『俺も高木さんにからかわれたかった…西片にムキになられたかった…』というオッサン量産中
話としてはのんべんだらりとした、バカ中学生男子と一足先におとなになってその大人力を全部一人のボーイに本気で投げかけてくれる系中学女性のイチャコライチャコラを、超一点突破型である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
基本的には毎回おんなじことをする。高木さんがからかって、西片がムキになって、俺たちは砂糖を吐く。
しかしこのミニマルなリピート、背骨がバキバキになるほど気持ちがいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
色々理由はあるのだが、まずキャラが良い。嫌味がなく完成度が高い造形で、お話の方にベストマッチなボーイ&ガールがちゃんと選び取られている。ピッタリのキャラなので、展開される基本形がとにかく火力が高い。
高木さんの清潔感があっていやらしい、俺たちがあの時からかわれたかった理想の女子力は異次元にまで達しており、村川梨衣の演技も非常に良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
中学生時代の青い、形のない性欲と純情がメリメリ音を立てて、錆びついた脊髄から屹立してくるような、非常に良いシェイプだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月23日
しかし本当の強さは記号や外見ではなく、小悪魔風を装っているけど西片が好きで好きで好きで、思わずからかわずにいられない純愛力にある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
傍観者の目で見ていると、西片にはムテキの小悪魔に見える高木さんが、相当自爆攻撃を仕掛けていることが判る。優位を取れなくなっても良い。その覚悟がある
繰り返される戯れの勝ち負けは、その実純粋な好意に支えられている。いつかほんとうに恋人になってしまって、これが『からかい』でなくなってしまう時が来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
それは『からかい上手の高木さん』にとっては敗北であるが、高木さんにとっては勝利なのだ。真正面からの愛を掴んだのだから。
そんな不思議な勝敗の構図を横目でにらみつつ、高木さんは一生西片のことを考え、西片は一生高木さんのことで頭がいっぱいな、狭くて充実したアドゥレサンスが吠え続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
甘く、アツく、美しい。脳髄がぶち折れそうなドライブ感だ。とにかく密度と糖度と完成度が高いまま、リピートが続く。死ぬ。
高木さんは西片への愛しかないので、本当に嫌なイジりはしない。花に寄っては去る蝶のように、不思議で美しい飛行を続けて、言葉で西片に軽くキスをする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
花は鈍感なので、それがキスであるとは気づかない。もどかしい、美しい、羨ましい。死ぬ。
子供と大人の中間点にいて、しかも男女や個人で成熟度が均質化されていない時代。制服がマダマダ体に馴染んでいないけど、小学校には帰れない時代。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
その空気をうまく切り取っているのも、このリピート撃が成立している大きな足場なのだろう。一回も経験してないのに懐かしいんだよ、妙に。
そして西片もまた、好感のもてるベストボーイである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
『キチショタとクソ童貞のスペシャリスト』梶裕貴が本懐を発揮し、バカでピュアで可愛らしい男子中学生の魅力がフル回転である。アホガキの浅ましさで、絶対勝てない相手に挑み続けるいじましさよ。
ガンッガンやれ。何度も死ね。幸福の中で。
西片もまた、高木さんが大好きである。クソ童貞なので当然言葉には当然できないが、態度が全てを語ってしまっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
そんな西片のピュアネスをほほえみながら受け取って、高木さんはまた西片をからかう。幸福なる共犯関係、愛情の演劇である。ちょっと"トムとジェリー"に似てる。
高木さんは自分に任じた演技性ゆえに。西片はクソ童貞力ゆえに。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
彼らのじゃれ合いは明瞭な愛の形を取らず、西片は常に怒っている。怒っているふりで、無意識に『他人のことを本当に好きになれてしまう、ちょっと背の伸びた自分』に距離を作っている。
そういう自己防衛が見えるところも、また良い。
カップルが成立してしまえば、遊戯は終わりだ。だから恋人ではないと壁を立てて、彼らのからかい合いは永遠に続く。それを支えるシチュエーションの横幅も、なかなか多い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
『学校あるある』を巧く取り込んで、そっち方面で味を変えてきているのが巧いんだろうなぁ。
これは合間合間に挟まれる、バカ中学生女子のゆるふわ漫才もいい仕事をしておるのだろう。男女でなくても、恋がなくとも、あの時代は妙に綺麗だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
その渦中にいる当人たちはとっとと抜け出したいのだろうが、抜け出して灰色の世界にいるオッサン達にとっては、ギラッギラに輝いて見えるのだ。
そんな感じで、基本系の強さと細やかなバリエーションで、『一生同じことしてるのに飽きない』不思議なアニメが出来上がっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
会話劇なので声優の比重は大きいが、感情の変化に合わせて弾むBGMの使い方、EDの甘酸っぱいパワーも、大きな音の力となっておる。存外、総合芸術としての地力がある。
西片と高木さんがイチャコラする度に、羨ましさと愛おしさで思わず首ブリッジになだれ込み、すっかり胸鎖乳突筋が太くなってしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
今の俺の首、西脇だっと版Fate終盤の志郎くらいあるぜ…だったら鍛え/Night! って感じだ。嘘だが。
今後も二人は幸福に、俺たちには存在しなかった思春期を戯れ続ける。優しく、暖かく、クレバーで、誠意に満ちた、羨ましくも近くて遠い青春期。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
感想は多分ずっと同じで、高木さんが素晴らしく、西片が可愛く、むっちゃンアアアアァ!ってなって、24分楽しかった、という感じだ。
そのリピートを生み出すために、様々な努力が、絶対に努力とバレないように繰り広げられている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
背景となる田舎町の、非常に適度な懐かしさ。程よく寂れて、手近に清潔なユートピアを生み出すために、美術も演出も無茶苦茶頑張っている。だが、それは表に出せない。目立てば、永劫連鎖が壊れる。
全国のノスタル爺に快く『抱けー!!』と言わせるべく、非常に気を使って『同じこと』をやり続けているアニメである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
それは絶妙なバランスで『同じでないこと』が埋め込まれているから消費可能な、非常にストイックなリピートだ。そういう部分も、ミニマルテクノっぽいラブコメアニメである。
今後も、職人気質のエンタテインメントへの姿勢と、『俺もこんな青春送りたかったぁァアッ! 西片お幸せにーッッ!!』という悶を胸いっぱい吸い込むべく、たっぷり見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
マージ羨ましい。クソっ…高木さんになって西片のアホアホ純情を毛穴で感じ取りたい…でもあんなにクレバーになれない…。
しかしまぁ、このリピート性とそれを成立させる完成度の高さは困ったもんで、感想に『今週も最高でした!』しか書くことがない気がする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月22日
でもまあ、それでいいか。そう思ってもらうべく、黒子の仕事を徹底的にやっている誠実さは、本当に凄い。美術と音楽と撮影がいいアニメが好き。来週も楽しみ。