アイカツフレンズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
五年間のブランクが、氷の女王の手足を縛る。強く思えばこそ、踏み込めない領域。
アイビリーブ、再結成。
炎天下の迷走、降りしきる雨。一瞬の雨宿りが思いを伝え、運命が鐘を鳴らす。
行くぜロマンス文法フル稼働、これが”フレンズ”だッ!!!
そんな感じのフレンズ二年目一区切り、運命のアイビリーブ再結成回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
一期でガンガン唸っていたロマンス文法が、新たなフレンズを依代に大復活。
感情の起伏に合わせて変わる天候、潤む瞳のクローズアップ、高まる思いと鳩くん鐘くん虹色くんの三連星。強いブロウ全部出してきたな…。
アイビリーブは2年目の柱として、尺も沢山回したし、丁寧に掘り下げたし、印象的なエピソードも沢山ある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
その潤沢な燃料を最大限活かし、フレンズ再結成という大イベントをきっちり”天”まで飛ばすお話となった。
久々に全身の毛穴で受け止めたけども、やっぱフレンズのロマンス文法はいいなぁ…。
お話としてはシンプル&ディープで、五年分のブランクを重く受け止めたアリシアが、炎天下で迷走し、感情を溢れさせてひびきと混ざり合い、お互いの思いを伝えあってフレンズ再結成という流れである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
迷いの表現が『炎天下でマラソン』になる辺り、相変わらずフィジカル重点であるな…。
先週の緩いバカンスで『アリシア、マジ暑いの無理』と描いておいたのが、炎天下に走り出すしか無い焦燥を上手く際立たせて面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
燃える炎と、冷たい氷。五年間走り続けたトップアイドルと、国を背負って待ち続けた王女。正反対の二人が、それでも追いつきたいと強く願う気持ち。
それを見守ってきた(見守る側になった)ピュアパレットは、ひびきにアリシアの現状を伝えるだけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
直接働きかける段階は終わっていて、後は当事者の気持ち次第。しかしその気持がなかなか収まらないからこそ、関係修復が難しい。
想いの修復地は、橋の下のアジールである。
こっからのシーケンスは流石の一言で、フレンズのロマンス文法、心理主義が最大限生きた演出となった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
追いつけない悔しさ、迷う心をが空を乱し、降り出した雨。
ひびきは優しく相棒を見つめるけど、むしろその優しさが辛い。
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO pic.twitter.com/7wecTI1QOX
アイビリーブは結構年齢が高いし、二人共別領域で実績を出したプライドある女性なので、『出来ない、追いつけない』と素直に口にする(聞く)のはハードルが高いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
でもそれを言葉にしないと、アリシアの気持ちは共有されない。追いつけない事実より、それが生み出す蟠りをどう受け止めるか。
薄暗い感情の涙は間接的な演出(握りしめた拳、潤む視界、薄暗い目元)で表して、直接感情を書かないのが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
それはアリシアのプライドを守る描き方だ。わんわん悔しくて泣ける年じゃ、もう無いのだ。
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO pic.twitter.com/X6tB5j4uew
子供のように唇を噛みしめるアリシア。彼女を見つめる特権は、フレンズにだけある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
僕らには見えない涙を受け止めて、ひびきの背後に稲妻が落ちる。
多分ひびきはこの瞬間まで、アリシアの抱えた闇の重さ、弱さやわだかまりを真実理解はしていなかったと思う。
何しろひびきのなかでアリシアは永遠の女神で、あらゆる情熱を捧げても惜しくない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
その思いをまっすぐ叩きつけすぎて、すれ違った時もあった。しかし断絶を乗り越え運命を掴み取るためには、燃え盛る愛こそが、最強の武器でもある。
弱さも美しさも、情熱も哀しみも、全て受け止めて君を求める。
アイドル超性能、フレンズ一年生のひびきが第51話から学んだのは、相手の顔を見て、自分の思いを裏切らないことだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
情熱は時に、それを投げかけられた相手を焼く。それをぬくもりに変えるためには、届けるべき相手の事情を慮り、適切な表現で思いを伝える必要がある。
砂漠も歩いた。雪山も踏破した。宇宙にも出た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
君に相応しい存在になるために、なんだってやった。
そうやって見つけた景色の中に、君はいなかった。
どれだけ高みに立っても、君がいなければ何も始まらない。
君が全てだ。今、ここから始めよう。
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO pic.twitter.com/cEeAiTP0WO
あらゆる局地を踏破するほどの、耐え難い喪失感。迷って、駆け抜けたからこそ見つけた真実。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
情熱の王子系アイドル、天翔ひびきらしいど真ん中の告白が、力強く唸る。思いを一方的に叩きつけた五年間と違い、相手の目を見て、届くやり方で伝えれるようになったのは、トモダチ修行の成果だなぁ。
真っ直ぐな言葉を受けて、アリシアの中の氷が溶けていく。めの前の女もまた、自分を求めて迷い走った。同じ思いで、ただただお互いを求めた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
そんな気持ちが行き着くところは一つ、”フレンズ”である。
喜びの涙は隠されず、天は泣くのを止める。
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO pic.twitter.com/ilGhGyvLyb
苦しい涙を間接的に描いて、ここで喜びの涙をダイレクトに描く緩急とか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
ひびきの象徴たる太陽が、アリシアの重い心を跳ね除け時間を飛び越えたことを、再び顔を見せた夕日で見せるところとか。
降りしきる雨を超えて、新しい関係を結ぶには二人だけのアジールが必要なところとか。
心理と空間が上手く噛み合い、劇的な空間を力強く演出するシーケンスである。ここがアイビリーブ物語の(一つの)クライマックスなので、出し惜しみなしの古巣取っとるで極限まで上げるのはとても大事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
情熱と慈しみを込めた日笠陽子の芝居、哀しみと歓喜の入り混じった大西沙織の応答も素晴らしい。
涙を拭い、アリシアはひびきの五年間にレスポンスを返す。あなたを思い、書き溜めてきた言葉。みおちゃんがクリスマスプレゼントに差し出した”そこにしかないもの”並に重いなオイ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
しかし二人はアイドル、思いが歌になるのは運命の必然である。
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO pic.twitter.com/35oQpqf3QN
燦然と夕日が輝き、鳴り響く鐘と鳥たちの羽ばたき、天を覆う虹が運命を寿ぐ。フレンズ意味深演出くん、総出演やな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
フレンズ世界のジェンダーは”男、女、フレンズ”なので、レインボーカラーにはまた独特の意味合いがあると思う。
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO pic.twitter.com/U1XgyaiJTl
かくして魂を交わらせた女達は、偶像として果たすべき舞台に歩き出す。プライベートな激情を交錯させ、生まれた火花をパブリックな場所で共有する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
フレンズ世界のアイドルは、巨大感情を見せると銭が取れる。みんな知ってるね。イヤマジ、よく訓練されてるよねこの世界のドルオタ。
露骨披露宴前のアレっぽく、回想される思い出。みんながいたから、ここまでこれた。私達二人、新たな羽ばたきへ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
こんだけのエモシオンを溜めに溜めて、お披露目されるアイビリーブ再結成。そらファンも大満足である。五年前からの古参、息してないだろコレ…。
©BNP/BANDAI, DENTSU, TV TOKYO pic.twitter.com/TEedDvNDWs
プライベートな問題を片付けた橋の下のアジールでは強く抱擁して、ファンの前では背中合わせからの両手握手。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
フィジカルな接触が、”場”によってコントロールされているのは面白い。あえて演者として、ベタついた激情を表に出さないよう、芸になるよう思いを演出してる印象ね。
これは二人の初ステージとなる”新たなるステージへ”で更に謙虚で、あくまでダンサーとしての節度を持って、視線の端に強い熱量を宿しつつも、上品にすれ違い、スルリと交錯していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
この上品な焦らし方が、高年齢フレンズであるアイビリーブっぽくてとても良かった。どーせ自室ではネトネトだから…
最後に二人をここまで引っ張った、一年目の主役にしっかり感謝をする所も良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
既にフレンズのすること全部やっちゃったピュアパレットは、年上だけど(だからこそ)不器用で初々しい二人を導き、見守る立場。
そこに少しの寂しさはあるが、余裕ある二人がいればこそ、炎と氷は再び出会えたのだ。
それはとても面白く、プライドのある歩みだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
フレンドとしては五年間止まっていても、トップアイドルとして、王女としてしっかり責務を果たしてきた二人が、だからこそ通じ合わない思いをどう遂げていくか。
今回はその総決算であり、新たなる始まりでもある。ゴージャスに仕上げてくれた。
ここからフレンズがどうなっていくか。それは分からないけども、ここまで辿り着いた歩みと思いに報いる、立派なフィナーレだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年8月15日
そしてここから始まる景色もまた、今までに負けないくらい美しいだろう。僕はそれを見るのがとても楽しみなのだ。おめでとう、アイビリーブ。