劇場版「BanG Dream! FILM LIVE」を見てきたので感想を書く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
”FILM LIVE”の名に恥じず、80分フルでライブやってるのでいつものような映画感想を書きにくくて、サクッとTwitterでやります。
バリッとネタバレになるので、気になる方は劇場へGOです。
先にも述べたようにストーリーは特になく、バンドが出てきて演奏しまくる80分。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
普段は涙あり笑いありの青春の”結果”として出てくる演奏が、それ単品で出てくる(しかも普段より”結果”たるステージがデカい)状況には、不思議な異化作用があった。
しかし思えば、彼女たちはバンド。
ほぼ全ての観客には、演奏の時間以外接点がない客観的な存在だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
ずーっとステージ衣装の彼女たちを僕は見慣れないけど、作中のリアリティを考えるとこっちが”普通”なのかもしれない。
映画館の大画面もあって、この不思議な酩酊感覚がまず面白かった。
演奏シーンはサンジゲン渾身の3D作画が随所で唸り、妥協なくバンドしていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
ドラマがない、と書いたけども、その細やかで身体性がある演奏それ自体がドラマかな、とも思う。
例えば”えがおのオーケストラ”はマーチ調なので、ドラムの花音は精密なリズムコントロールを要求される。
複数のパーカスを情感豊かに叩いて、色合いや自己表現を果たす他の曲目(あるいはバンド)とは、少し違うミッションを、花音はしっかりスネアを見つめながら成功させていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
そういう細かい部分が、バンドとキャラの人格を感じさせて面白かった。
演奏以外のシーンがないということは、通常会話や人間ドラマで起伏を作ることが出来ない、ということで、カットワークと照明・色彩コントロールは普段よりさらに重要になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
細やかなカッティングで見せ所を抜いて、興奮を掻き立てるようにカメラを繋いでいく構成。
野外ライブであることを生かした、時間経過とともに変化するライティング。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
Afterglowに”夕焼け”を合わせ、Roseliaを夜深い闇においてその世界観を際立たせる、”時間的奥行き”の使い方。
身体性の薄いアニメキャラで”LIVE”を成立させるべく、相当気合が入り、最後まで抜けない作りであった。
パフォーマンスとしては各バンドの個性がよく出て、バラエティ豊かに楽しめた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
商業アイドルとして場馴れしているPastel*Palettesが、観客席をよく見て、求められるイメージを表現しながらステージを取り回す姿は、特に印象に残る。
丸山はやっぱ、踊ってる時が一番”アイドル”だなぁ…。
センターにパフォーマーを置く構成としては、ハロハピがどれだけこころワントップかもよく判った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
とにかく大きく動いて、金の髪と瞳が良く目立つ。軽妙なステップワークを表現に取り入れて、とにかく明るく楽しく、世界がハッピーになるように。
やはり彼女の才覚が、”ハロハピ”を成り立たせている。
そこからRoseliaが、濃くなってきた闇を活かしたライティングで世界観を出して、圧巻のプレイを見せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
”Fire Bird”のクサメタルっぷりは、やはり問答無用に血圧が上がる。真っ直ぐ楽器に向き合うことで、音楽の完成度を高めて観客を貫通する姿勢も、ストイックで力強い。
そこからポピパが”Returns”するわけだが、アコースティックな楽曲に合わせて、プレーンな照明で静かに聞かせる演出が、バリッバリに”圧”で押すRoseliaと良い対比になっていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
曲に込められたものを想起させるように、あえておたえを目立たせる構成もストーリーを感じてグッド。
これは本筋とはあんま関係ないけど、巴が後ろでメンバーをじっと見つつ、低音をパワー豊かに支えている姿が、イベストで『”そこ”を自分の位置に決めた』とあこに語っていたのと重なって、不思議な納得感があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
ドラムは動きが大きいからか、プレイに性格が見えやすいな…。
低音が強い劇場に行ったので、ドラムが目立ったのはそれが理由かもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
”きゅ~まい*flower”はバスが聞きすぎた結果メロディ部分が全体的にぶっ飛んで、GABBAみたいな曲調になっていた。あれはあれで面白いアレンジだったな…。
ぶっ通しで聞くと、ハロハピの曲調の豊かさに驚く。
手持ちカメラが楽屋に入っていって、オフショットを切り取りつつアンコールに繋ぐ演出(と、ガヤで入ってる露骨限界なファンの声)も良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
日菜があらゆる瞬間、姉を狙っている戦闘獣っぷりがカメラに収められていたが、パスパレのオタクは問題に…しないか。『知ってた』『日菜ちゃんだし』か。
コール&レスポンスの作り方、視聴者の没入のさせ方は応援上映に特化しており、そういう意味でも”LIVE”なんだろうな、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
僕は通常上映で見たので、もしかしたらこの”LIVE”の真のポテンシャルを体験していないのかもしれない。なかなか思い切った作りだ。
ただ地蔵でも、彼女たちが”バンド”としてそこにいる存在感はしっかり味わうことが出来た。成長する少女ではなく、観客を相手取る演奏者としての彼女たちに絞って見れたのは、最初も言ったけど意外で楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
彼女たちの青春の成果であり、青春自体でもある”音楽”を、みっしり体験できる。
そのことで彼女たちのドラマの解像度が、また上がったような気もする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月17日
タイミング的にも、二期と三期を繋ぐポジションにある子の”LIVE”。バンドリロスを埋めるだけでなく、それ以上の体験を与えてくれてとても良かった。
音響良いところで見たほうが良いと思うので、映画館がおすすめです。今こそGO!